草木染の研究会に参加:キンモクセイとクサギ

キンモクセイ染めとクサギ染めのスカーフ

浅草にある藍熊染料の講習会「草木染 試験布研究会(個別クラス)」に行ってきました。

講師の先生は、山崎樹彦さんです。

今回のテーマは、キンモクセイ(葉・枝)とクサギ(実)。

絹と木綿の試験布をさまざまな条件で染めて、染色の違いを研究します。

ワークショップというより、大学の研究室のような感じでした。

先生の説明や、他の参加者のお話から、テーマの植物だけでなく、草木染にまつわる知見が広がりました。

※講習会の案内に「講習会中の写真撮影はご遠慮願います」とあったので、講習会中の写真は載せていません。
※どこまで講習会の内容をネット上に書いてよいのかわからないので、参加した感想を書いています。

染めた日:2018年12月14日

参加してよかったこと:意味を考えること

今まで、浸し染めなのか、煮染めなのか、深く考えたことがありませんでした。

いろいろな本を見て、本のとおりに草木染めをやっていたけれど、その意味は深く考えていませんでした。

本を書いた人によって、同じ染料でも別の方法だったり、やり方は書いてあってもなぜそうするのか理由までは書いていない場合もありました。

なので、わたしの場合、自分の環境でできる方法を選択していました。

たとえば、洋服用の生地を染める場合は、自宅のキッチンに大きな鍋はないので、バケツなどの容器にお湯を移して浸し染めをしていました。

ナプキンやコースターなどの小さい小物なら、鍋に入るので煮染めをしていました。

「染料が少なくなって、あまり染まらなそう、でも染めたい」と思ったら、浸し染めで一晩放置していました。

「どちらかというと、煮染めのほうが色がよく入りそう、できたら煮たほうがいいのかな」ぐらいに思っていました。

今回の研究会に参加して、煮染めの色と浸染めの色あいが違うことを知りました。新たな発見です。

煮染め浸し染めに限らず、きちんと意味まで考えないといけないな、と気がつけてよかったです。

参加してよかったこと:クサギ染め

はじめてクサギの実での染色をしました。

実をつぶすべきかどうか?なども教わって、うれしい限りです。

試験布サンプルをもらったので、それを参考にして自分で染める日がくるといいなと思います。

でも、クサギはまず、材料を入手するところからはじまるので、いつの日になることやら。

秋にネット情報をしらべて近所を探しに行ったのだけれど、まったく出会えませんでした。

来年の秋こそ、出会いたいです。もしくは栽培したいです。

堅牢度(色が抜けないかの度あい)

他の参加者の方が作成した、染色後の日光堅牢度を試した試験布を見せてもらえたのも貴重な体験でした。

とりあえず今は、自分のものしか染めていないし、染め直しすればいいと思っているレベルですが、でも、より堅牢になる染色方法があるならば、その方法で染めたいなと思いました。

強い染料と重ね染めすることで退色しにくくなったりします。不思議です。

媒染の濃度、量

研究会で使った媒染金属は、みょうばんのアルミと鉄でした。

基準となる適量の濃度がわかりました。

あと、鉄にはいくつか媒染剤の種類があるのですが、その違いも少しわかりました。鉄は酸化、沈殿にも気をつけたほうがよさそうです。

他のワークショップで聞いた内容とは違う考え方です。

そのワークショップでは、なれない人でも失敗しないことに重点を置いて教えてくれた量であり、媒染の方法だったと思います。

鉄媒染1つでも違いがあって、草木染めにまつわるもろもろ、いろいろありすぎて、研究しようと思ったら、終わりのない世界だと思いました。

グラデーションの作業

ギンネズとクサギ色のスカーフ

試験布のほかにおまけのスカーフを染めました。

クサギ(水色)とキンモクセイ(灰色)鉄媒染で半分ずつ染めました。

いままで、グラデーションをした経験がないので、はじめてのグラデーション作業です。

何も考えずに担当させてもらいましたが、できあがったスカーフをよく見ると、私が作業した分は、グラデーションがグラデーションにならずに重なって濃くなってしまっていたり、色の切れ目が汚かったり、というできばえ。

他の方の分も一緒に作業したので、ごめんなさい。これから精進します。

わたしはワークショップ屋を目指しているので、スカーフのグラデーションは避けて通れない手法です。これから練習せねばなりません。

キンモクセイの銀鼠

キンモクセイは、葉っぱと枝で染めました。

染液の色は、緑茶のような色。匂いも緑茶のようでした。

鉄媒染でギンネズという銀色みたいな灰色になりました。

藍熊染料

藍熊染料の看板

講習会を開催しているのは、浅草にある染料のお店「藍熊染料」です。

上の写真は看板を写したところです。

雷門のある大通りから、ひとすじ南側(浅草寺とは逆方向)の大通り沿いにあります。

試験布の講座以外にも、草木染め関連の講座がたくさんあります。

  • 草木染 基礎をしっかり学ぶ(上野八重子先生)
  • 草木染 糸染基礎クラス(上野八重子先生)
  • 浸染め防染で型染めを楽しむ草木染め(上野八重子先生)
  • 草木染 型染研究会(山崎樹彦先生)
  • 草木染 試験布研究会 個別クラス/自主クラス(山崎樹彦先生)
  • 草木染セミナー「草木染問答」 2019年 赤茶の染色/鉄媒染グレーの染色(山崎樹彦先生)
  • Tシャツの絞り染め(川﨑 壽子先生)

草木染の他にも絞りの技法やデザイン、化学染料などの講座もあります。材料費込みで1日8000円前後の講座が多いです。

ホームページに講習会のことが記載されたPDFが載っているので見てみてください。

1Fに染料などがあり、5Fにスカーフなど染色用の生地がたくさんあります。ファブリック向けのメーター売りの生地もあります。

講習会に出た日は割引になるということで、わたしはシコンとウールのマフラーを買いました。

東京という場所

東京近郊だけでなく、遠方からこられた参加者もいました。

私は自宅から都バスで1時間弱、交通費は片道206円×往復で合計412円。自転車でも気合を入れて行こうと思えば行ける距離です。

習いたいと思うことを習いやすい環境にいるんだ、と改めて実感しました。

地方のほうが材料が手に入る自然があって草木染めが盛んな気がしますが、何かを習おうと思ったら東京は便利な場所です。

移住も念頭に生活を変えたいと思っているので、東京にいるうちに、地の利を生かして、草木染めに限らず、ワークショップ体験したり、勉強したりしたいです。