2022年5月21日(土)葉っぱで緑染めワークショップ開催報告(岡山)
![クサギの葉染め作品](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1233.jpg)
5月の草木染めワークショップ2回目は、岡山市北区中牧の民家で開催しました。
ウッドデッキで新緑を眺めながら、クサギの葉っぱで緑染めを楽しみました。水場との往復が少し面倒でしたが、暑すぎず寒すぎず、気持ちがよかったです。
今回はリピーター1名、初参加者1名。少人数だったのでたくさんおしゃべりして情報交換もして、楽しい会になりました。
※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染め体験ワークショップ
目次
染料のクサギ
前回のクサギ染めがいい感じだったので、今回もクサギの葉っぱを染料に使うことにしました。前日に私が採取しました。
クサギ(臭木)は、夏に白い花が咲き、秋に紫色のガクに紺色の実が付きます。この実から水色が染まります。
![クサギの実](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2021/10/kusagi_9107.jpg)
※クサギの見つけ方、水色染めの話はこちら→ クサギの実の採取とクサギ染めテスト
※緑染めのやり方はこちら参照→ 緑染め(緑葉染め)
前回と採取場所を変えたのですが、クサギの木の横にアカメガシワもあって、間違えそうになりました。においで判別。
![クサギとアカメガシワ](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1186_2.png)
小さめの葉っぱが似ています。左がクサギで右がアカメガシワ。
![臭木とアカメガシワの葉](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1188.jpg)
アカメガシワは大きめの葉は先が3つに分かれるのと、なんとなく赤みがあって、木の一番上が赤っぽいです。クサギは黒紫っぽい雰囲気。
![アカメガシワ](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/akamegashiwa_1190.jpg)
クサギを探していて、クサギだと思ったらアカメガシワだった、ということがよくありました。
ワークショップの雰囲気
場所は岡山市北区中牧の民家。牧山クラインガルテン(市民農園)が近くにあります。車がないとアクセスしにくい場所ですが、別荘みたいで気持ちがよいです。
雨が降りそうな気配もあったのですが実際は曇りで(岡山はそれが多い)、気候がちょうどよいのでウッドデッキで染物をすることにしました。
![新緑とウッドデッキ](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1209.jpg)
このお家のウッドデッキを使えるチャンスをずっと狙っていたので、実現できてうれしかったです。でも、ウッドデッキで染物をする風景は、写真を取り逃しました。反省。
クサギの葉は独特のにおいがあるので、屋外のほうが気楽です。枝から葉っぱを取り外します。
![](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1210.jpg)
煮るのは台所で。参加者2名なのでステンレス鍋1個で煮出しました。台所以外の部屋への扉は閉めて、屋外へ換気しました。
![クサギの葉の煮出し](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1213.jpg)
煮出している間に布の下処理。木綿や麻には、今回も濃染剤(藍熊染料の濃染剤カラーアップZB)を使いました。シルクはお湯につけておきました。
ダイロン(化学染料)で染めてあった布を濃染液に入れたら、アクアブルーになった!と思ったら単に水中でそう見えるだけでした。光の屈折?不思議です。
![ダイロンで染めた生地と濃染剤](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1212.jpg)
ベージュ色の麻生地と、かなり生成色の木綿をつけてた濃染液は少しベージュ色になりました。真っ白に漂白された生地よりも、こういう生地のほうがよく染まる気がします。
![](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1214.jpg)
濃染剤をどこで買うかというと、京都の田中直染料店、東京の藍熊染料、誠和(SEIWA)などで買えます。染料店によって製品名が違う点がややこしいですが。ホームセンターや手芸店に売ってればいいのになあ。
※濃染剤についてはこちら参照→ 濃染剤カラーアップZBとディスポンについて
煮出し終わった後。液色は深緑色でした。
![クサギの葉の染液](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1217.jpg)
2つに分けたところ。
![クサギの葉の染液](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1219.jpg)
独特のニオイがしますが、私は嫌いではないです。煮物みたいな感じもします。お酢で中和した時、ニオイが変わったと言われて、そうなのかも?
染液で染めはじめたところ。
![1回目の染色](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1220.jpg)
取り出したところ。
![1回目の染色後](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1222.jpg)
媒染(色止め)には銅媒染を使いました。普段のワークショップでは焼みょうばんでアルミ媒染が多いです。
銅媒染しているところ。水筒が見えているのは、ゼブラ柄に模様入れチャレンジ。
![銅媒染作業](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1225.jpg)
銅媒染液は水色ですが、反応して液色が緑色になっていきました。
![銅媒染作業](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1225-1.jpg)
染液に戻し入れると布がさらに緑になっていきました。
![染色2回目](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1226.jpg)
なかなかの緑色です。
![染色中の生成木綿巾着](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1229.jpg)
よくゆすいで、洗濯機で脱水しました。
染めあがり。この民家の裏のクサギの前で、染めた作品を撮影しました。
![クサギの葉染め作品](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2022/05/kusagi_1233.jpg)
生地の違いで様々な緑色になりました。左から刺繍入り綿麻ストール、ダイロンで染めた晒し、生成の木綿巾着、地の色がベージュの麻生地、ダイロンで染めた木綿ハンカチ、元の色が少しピンクがかっていたシルク。
ダイロン染めは白地だった部分が染まりました。
濡れた状態なので、乾くと色は薄まります。あと、濡れていると緑色が写真に乗りやすいと思いました。乾くと、肉眼では緑に見えていても、なかなか写真にその色が再現できません。
参加した方は、お時間がある時に乾燥後のお写真をお送りいただけると助かります。このページに追記します。現実の緑色に写ってなくても大丈夫です。
今後のワークショップ
6月の草木染めワークショップの染料を迷っていて未定のまま募集を開始しましたが、この開催報告を書いていたら、アカメガシワで墨色染めがいい気がしてきました。これからテストしてみて決めます。
草木染めに興味をもった人が、気軽に楽しく参加できる場所を作れたらと思っています。
※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて
※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。