桜染めの方法について

桜染めストール

春一番、ふきましたね。2021年は例年より早かったそう。今春は普段のようなお花見はできなそうですが、桜の開花日が気になる時期になってきました。

草木染めでは、そろそろ桜染めの季節です。桜染めの方法について、今、思っていることを書きます。

※2021年3月のワークショップ参加者を募集中です→ 2021年3月桜染め体験の参加者募集

桜染めの経験

2018年の春、はじめて桜染めをしようと思いました。本にやり方が載ってなかったので、ネット検索した方法でチャレンジしました。詳細はこちら→ 桜染め。桜の枝から染め液作り

その1年後、2019年の春、桜染めワークショップを初開催。→ 桜染めワークショップ開催報告

その練習のため、桜染を沢山しました。桜色を追い求めました。

テストを繰り返しました→ 桜染めテスト1 桜染めテスト2 桜染めテスト3

お金をかけて勉強もしました。

セミナーに参加してみたり→ 桜染めセミナーに参加

日帰りで体験に行ってみたり→ 千葉県鋸南町の桜染め体験

おかげで、なんとか桜色ピンクのストールを染めることができるようになりました。染め方はこんな感じ(ネットに書けないワザは書いてませんが、ピンクに染まるはずです)→ さくらんぼの剪定枝で草木染め

サクランボの剪定枝をいただいたので、サクランボ染めも沢山しました。種類が違うだけで、ぼほ同じです。

あと、「いつでもできる!桜染め(高崎市染料植物園)」というYouTubeがあることに最近気がつきました。その通りに染めれば、たぶんピンクになるんじゃないかと思います。

私の場合、「草木染めワークショップを当日に煮出してやってみたい」というところから始まっているので、日数がかかる方法はよく知りません。

私がやった方法は濃い染液ではないので、型染めには向いていません。重曹を使って中和してから染める方法や、煮出した後に日数を置いて熟成した液を作る方法はまだできてなくて、練習中です。上手くできるようになりたいです。

桜染めについて思っていること

何日もかけて桜の枝を煮出すこと

私が初めにチャレンジした、何日もかけて桜の枝を繰り返し煮出す方法は、ピンクに染める方法がわかりませんでした。

濃染していないコットンを染める場合は、変な色が付きにくいので、コーラルピンク(肌色っぽいピンク)に染まりましたが、シルクではくすんだ色になりました。かなりの労力をかけたわりには、それに見合う色になりませんでした。

2~3回目の煮込みで赤みがどっと出る瞬間があって、その後は茶色っぽくなった気がしています。

シロウトが初めてチャレンジするにはハードルが高い方法で、失敗しやすいのだと思います。

長時間煮る、長時間日数を置いた場合のピンクと、短時間煮た場合にとれるピンクが同じ色素なのか、違う色素なのかが気になります。

一番液を捨てること

2番液、3番液のほうが、1番液よりきれいなピンクだと思います。

でも、1番液でも、うまくできればきれいな色に染まるので、下茹で扱いにするのは少しもったいない気もします。

一番液でミョウバン媒染で染めたシルクのはぎれ。2回染め。ネットに書けないワザも使用。

桜染めシルクはぎれ

いずれにしても、赤みが出てない染液では、ベージュに染まります。

日数を置いて赤みが増すこと

桜に限らず、赤みを出す草木染では、何日か置くと赤みが出るものが多いです。

当日染めるのではなく、濃く煮出して日数を置いて熟成したほうが、染液が濃くなるのでよく染まりそうです。

ただ、私が染めた経験としては、それなりのピンクにはなるのですが、追い求めている桜色にはなりませんでした。染めるタイミングを決めるのがむずかしいのかもしれません。練習中です。

空気を入れて赤みが増すこと

空気を入れて酸化しても、赤みが増します。

私が初めてそれを知ったのは、こちらのブログです→ 【体験記】桜の枝で染色すると茶色じゃなくてピンクに染まるってすごくない!?

※以前リンクしていたブログサービスが終了したため、同じ記事が掲載されていた別サービスへリンクを変更しました。

なお、鋸南町の桜は、頼朝桜という河津桜です。

桜そのものによる違い

他の草木染めでもたぶん同じかもしれませんが、個体差があります。いい桜の木の枝は、いい色が出るのだと思います。

桜そのものの力と鮮度が一番重要と感じます。同じやり方をしても、全然違うと感じます。

また、枝が違うと同じやり方では上手くピンクにならないので、少量でテストして調整しています。

時間が経った桜の枝

折れてから時間が経った枝では、ピンクには染まりません。鮮度を保つため、水につけておくか、冷凍庫に入れて保存するとよいです。

詳細はこちら→ 桜染めテスト。古い枝と新しい枝

椿灰を使うのか

椿灰を使うと、アルカリ性なので、きれいなピンクになるそうです。

灰を水に沈殿させて、その上澄みを使うので、ワークショップ場所まで水分を運搬するのは無理なので使っていません。

ミョウバンを使うと酸性なので、媒染すると色が消えた感じになります。酢酸アルミの方がよさそうかな?と感じているところです。

志村ふくみさんの一色一生を読んだら「桜には桜の灰で媒染するのが最もよいとされている」とありました。なので、桜灰がいいのかもしれません。

重曹媒染

重曹を媒染として使う方法があるらしいです。灰汁媒染の代わりでしょうか?

アボカドの種や皮でも同じようにピンクが染まるのですが、アボカド染めでは、薄く染めたアルミ媒染よりは、濃く染めた無媒染の方が色は持つ気がしました(私が薄く染めすぎという点もありますが)

茶色っぽくなってしまったら、重曹水や石灰水に入れると多少はピンクっぽくなるかもしれません(シルクは傷みやすいので注意)

地域の水の違い

水道水のペーハー(酸性、アルカリ性の度合い)なのか、水の硬度の違いなのか、水のきれいさなのか、どこがポイントかは明確にはわかりませんが、使う水によって色が出たり出なかったりということがあるかもしれません。

アボカドの種や皮でも同じようにピンクが染まるのですが、硬度が0に近かったり、pH6.8の水では染まらなかった、という話を聞きました。

※水の違いについては、こちらに書いています→ 草木染めに塩を使うこと

濃染するのか

濃染はしないほうが、きれいなピンクです。シルクより木綿のほうがきれいな色に染まりやすいです。

ですが、うまく赤みが出なかった液で染めようとした時、木綿には本当に色が入っていかないので、焦ります。うまく赤みが出ていると、濃染していなくても色が入ります。

桜染めは桜色なのか

桜色を追い求めていた際、「昔は、桜の枝で茶色を染めていた」という話を聞いたので、桜染めの正しい色は、桜色ピンクではなく茶色系だと思われます。

自然の色、という意味では、それが自然の桜染めの色なのかと思います。

桜の染物の時期

花が咲く前の枝がピンクに染まるといわれているため、今、春になりかけの時期が桜染めシーズンです。

これは、志村ふくみさんの桜染めの話を題材にしたエッセイが教科書にも載っていて有名になったのだそうです。引用してみると、小枝じゃなくて桜の皮ですね。

桜の花が咲く直前のころ、山の桜の皮をもらってきて染めると、こんな上気したような、えもいわれぬ色が取り出せるのだ、と。

引用元:「言葉の力」(著:大岡 信)

お花見シーズンの少し前、桜がつぼみの時期の枝で草木染めをして、桜が満開になったら春色のストールをお花見にしていく、というのが風流かなと思います。

でも、桜の場合、なかなか枝が手に入らないので、手に入った時が染め時なのかと思います。えもいわれぬ色にはならないかもしれませんが、ピンクにはなるはずです。

草木染めの桜の色あい

桜染めで染めたピンクは、黄色が少しだけ入ったピンク色。パーソナルカラーは、スプリング。まさしく春色だと思います。

もちろん、桜色以外にも、小豆色っぽい色、暗い色、オレンジがかってたり、黄色だったり、茶色だったり、さまざまです。

一度桜色を染められた後なら、気持ちに余裕があるので、桜色以外も自然の色として受け止められるのですが、それ以前は、なぜなぜな気持ちでいっぱいでした。

「桜は剪定しない」と言われているし、桜の枝も手に入りにくく、せっかく手に入ったなら、ピンクに染めてみたいと思うんです。

はじめて桜染めをした時、何日も煮出して手間ひまかけて、茶色というかベージュに染まったことが、ショックでした。時間をかけて茶色になると嫌になってしまう気持ち。

だから、自宅で草木染めをする人が参考になるように、ブログに書いています。キッチン染め人口の裾野が広がるといいなと思います。

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。