八重桜の草木染めストール

八重桜の小枝で草木染め

サトザクラの八重桜を使って桜染めのテストをして、最後にコットンのガーゼストールを染めてみました。春らしい、かわいいピンクに染まりました。みょうばん媒染です。

3月下旬の桜染めワークショップに向けての練習です。その日に煮出して染めます。

桜でピンクに染めるというのが結構むずかしいと感じていて、情報収集をしたり、人に聞いたり、自宅で何度もハギレでテストを重ねた後だったので、ピンクに染まってうれしかったです。

人から聞いた方法を試しているため染め方の詳細は書いていませんが、なにかしら参考になればと思います。

染めた日:2019年2月21日~2019年2月28日

コットンストールを染める

みょうばん媒染でコットンのガーゼストールを染めました。

八重桜の小枝から染液を抽出。抽出時の染液の色は黄色っぽい、黄土色っぽい色です。

ストール用八重桜の染液抽出

空気を含ませた後の染液はこんな色でした。薄かったので、もっと濃くてもいいかもしれません。

ストール用の酸化処理後染液

ストールを染めた後の染液はこんな色でした。透明になっています。染めていて布に色が入っていく感じがしました。

ストールを染めた後の染液

染めたストールの色。かわいいピンク色になりました。若干黄色の入ったやさしいピンクです。茶味はありません。

八重桜染めのピンクのストール

コーラルピンクです。パーソナルカラーの色見本と比べてみました。

八重桜で染めたコットンストールの色

※パーソナルカラーについてはこちら→パーソナルカラーのこと

人から聞いた方法を試しているので、普通に染めてもこの色にはならないと思います。ネット上に公開されていないと思う処理なので書きませんが、今後もしネットで情報を見かけたらお知らせしたいと思います。

ソメイヨシノと八重桜の違い

今年は八重桜とソメイヨシノ、両方の桜染めテストを並行しています。八重桜とソメイヨシノでは濃さが違うことに気がつきました。

1本の枝から抽出できる色素の量、濃さが違うと思います。でも、濃さを調整して染めた場合、色あいは似た感じでした。

写真の上がソメイヨシノ、下が八重桜で染めたシーチング生地です。左が黄味の少ないピンクに染めたもの、右が温かみのある黄色がかったピンクに染めたものです。ほぼ同じ色です。

ソメイヨシノと八重桜の色比較

黄味の少ないピンクにしたほうがキレイな感じがしたので、ストールは左側のピンクにしています。でも、右の黄色が強いピンクもかわいい色です。一歩間違えるとラクダ色ですが色が薄い分には大丈夫そう。

黄色の染液ではダメ

ソメイヨシノでうまくいった比率で、八重桜を同じように抽出するとうまく染まりませんでした。花を見てわかる通り、八重桜とソメイヨシノでは色素の濃さが違うからだと思います。

1番液だから薄いのかと誤解していましたが、違ったようです。空気を含めても液が黄金色だったのにもかかわらず、そのまま染色に入ったのが間違いでした。

いろいろテストをしている中で、「染液の色が大切」と実感しました。液色については、ネット情報として目にしていたのに、そこまで気に留めていなかったんです。重要ポイントでした。

染める生地による違い

シーチング生地を使って、たくさんテストしました。シーチングの場合、目が詰まっていて染まりにくいです。コットンはシルクより染まりにくいこともあって、染まり具合が薄いです。

八重桜染めテストのシーチング

それに比べて、ガーゼのストールは織りがゆるいので染まりやすいです。本番のワークショップでは、ストールを中心に染めてもらいたいと思っています。

テストで染めたハギレは、残った染液に漬け置きすることで重ね染めました。さらに濃くして、何か小物を作りたいと考えています。染まりにくいと思っていた、薄手のしわしわしたコットン生地(写真の手前)が一番染まりました。

サクラ染めのハギレ

自宅で染める分には、一晩でも二晩でも放置できるので、薄い液でも使い道がありそうです。

去年の残り枝だと濃いピンクベージュ色

去年は八重桜の小枝を重曹を入れて約1ヶ月かけて煮出しました。2番液まで取った後、残った枝はまだ色が取れそうな気配だったので、乾燥させて常温保存していました。

※八重桜の小枝から染液を煮出した話はこちら→桜染め。桜の枝から染め液作り
※八重桜の色テストの話はこちら→桜染めの色テスト

その残った枝をテストしたところ、ベージュっぽいピンクになりました。しっかり濃く染まりやすい感じがしたものの、茶色っぽさがあります。

写真ではよくわからないと思いますが、上が去年の枝で染めたもの、下が今年の枝で染めたものです。薄くて色が飛んでしまうので、色彩を強調しています。

八重桜の古い枝で染めた色

抽出した液自体が、赤味があるものの、茶色がかっていました。「染液の色が大切」です。

去年の残り枝から抽出した八重桜染液

なぜ茶色っぽくなってしまうのか?について答えは知りませんが、推察してみました。

  • 残り枝抽出時は重曹を入れてないが、昨年の抽出時の重曹が枝に残っていたから
  • 単に枝が古いから

重曹抽出とクエン酸中和で黄色に染まる

1番液は薄いと誤解していたので、濃い液を抽出するために重曹を入れるテストをしました。液色は赤褐色、茶色が入った色になりました。

八重桜の小枝の重曹入り抽出

重曹で抽出したので、染液はpH10ぐらいのアルカリ性。クエン酸を入れて中和することにしました。中和するとあわ立ちます。Ph6~7くらいになりました。

クエン酸を入れて中和

染液は茶褐色でしたが、染めた布の色は黄色になりました。

八重桜で黄色に染まった布

アイロンを適当にかけたら変色したので、色落ちのしやすさは要検討ですが、黄色に染めたかったらクエン酸を入れればいい、ということがわかりました。

普段はコットンを染めているのでアルカリ性でも気にしていません。でも、ワークショップではアルカリ性に弱いシルク素材も染めたいので、中和しようと思いました。なので、重曹抽出して中和せずにそのまま染めるテストはしていません。

中和後、日数を置いた場合

中和した後、日数を置いたら染まる色が変わりました。

翌日、pH8ぐらいになった染色液にウール・絹・コットンのハギレ(使い古しの不要布)を入れてみました。

中和残液にウールを入れた

木綿とちがってウールは色をすうので、どんどん赤く色がつきました。

ウールは80度以上にしないと染まらないというけれど、染まりました。そして、深みのある嫌いじゃない色になりました。黄色の少ない、赤っぽいくすんだ色です。ステテコっぽい色より、こういう色の方が好きです。

八重桜染めのウール

一緒に入れた絹やコットンは薄く、ほとんど色が付きませんでした。染まりやすいウール素材を一緒に入れたせいかもしれません。

さらに4日後、中和した残液の色は、赤色が濃くなったような色、でも茶色も入った色でした。シーチング生地を一晩入れてみました。

中和後の染液に入れたシーチング

人から聞いた方法で処理をすると、きちんとピンクに染まりました。

左が普通に染めたシーチング生地、右2つが中和液4日後に染めたシーチング生地です。やや薄いですが、色は同じような色です。

重曹中和4日後に染めた布

八重桜テストで思ったこと

  • ワークショップは当日小枝を煮出す予定なので、当日抽出でピンクに染まって安心した
  • 八重桜とソメイヨシノ両方について、濃度調整のためにテストを続けたい
  • 重曹を使ったやり方は、やっぱりよくわからない。時間がある時に、おいおいテストしたい

いろいろやりすぎて、わかりにくい感もありますが、桜染めの参考になればと思います。