桜染め。桜の枝から染め液作り

桜の枝を煮出す

そろそろ桜染めのシーズンです。昨年の春に、桜の小枝から染液を抽出したときのことを書きます。

ソメイヨシノではなく、サトザクラの八重桜からの抽出です。

桜の落ち葉からの抽出方法は書籍にも載っていたのですが、小枝からピンク色を出すやり方は見つからなかったので、ネット検索した情報を頼りに、自分でやってみることにしました。

草木染めの中でも、桜は情報も少なくて、染物がむずかしいと思います。まだわからないことだらけで正しい方法は不明です。コットンを薄く染めてピンクっぽくなるところまではたどり着きました。

染液の抽出日:2018年4月12日~2018年5月18日

※追記:最近は重曹無し、何度も煮出しを繰り返すこと無しの方法でやっています。いろいろ方法があるようですが、そのほうが自分にあっています。人から聞いた方法のためネット上に詳細を書けないのですが、最近の桜染めについては下記をご覧ください。

桜染めテストを続けています
八重桜の草木染めストール

※追記:型染めをする場合は、すばやく濃く染める必要があるので、このページの方法のように何度も煮出したほうがいいと思いますが、普通に布や糸を染めるだけなら、シンプルに煮出してもピンクに染まります。サクランボの小枝での染色方法を書きました。桜と似ているので参考にしてください→ さくらんぼの剪定枝で草木染め

桜の染色液抽出の材料

  • 八重桜の小枝(花が咲く前)約160g
  • 重曹 14g(7gを2回)・・・適量不明

桜の染色液抽出の手順

何日もかけて、煮る→さますを繰り返しました。

  • 4/12(木) 桜の小枝を入手。ハサミで鍋に入る大きさに切る
  • 4/13(金) 抽出1:水1.3リットルで煮る。沸騰後10分。1番液は捨てる。(もっと長くすべきだった)
  • 4/13(金) 抽出2:新しい水1.3リットル。重曹7g追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 4/14(土) 抽出3:水位が減ったため水500mlを追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 4/15(日) 抽出4:水500ml追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 4/16(月) 抽出5:水500ml追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 4/19(木) 抽出6:水追加無し。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 4/23(月) 抽出7:水400ml追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 4/26(木) 抽出8:重曹7g追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 4/30(月) 抽出9:沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 5/4(金) 抽出10:水400ml追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます
  • 5/11(金) 900mlビン2本に液を移す →【液1】とした
  • 5/11(金) 新しい水1.3リットル。重曹7g追加。沸騰後20分煮る。自然に冷ます→【液2】とした
  • 5/18(金) 染め液に火入れ20分。1液に浮いたカビを取り除き、ペットボトルへ詰め替え

桜の染色液抽出のヒント

桜染めでは、いかに黄味・茶色を減らして、桜というイメージのピンク色にするかが課題です。

下記は、わたしが桜染めについて調べて目にした情報です。正しいかはわかりません。

  • 桜の花びらでは染まらない。枝だとピンクに染まる
  • 花が咲く前の小枝がよい
  • 折れてから時間が経ったものより、生っぽい枝がよい
  • 若い木より老いた木のほうがよい
  • 媒染はみょうばんより椿灰がよい(黄色が減る)
  • 煮る、さますを繰り返すとよい(40日繰り返す)
  • 最初の抽出液は黄色の色素が入るので捨てる
  • 煮詰めて熟成させると黄色が抜けてピンクになる
  • 抽出後すぐには染めずに、寝かせるとよい
  • 重曹を入れると赤味が増す
  • 重曹を入れ過ぎるとにごった赤褐色になる
  • アルカリだと染まらないので中和してから染めるという情報と、中和すると色がにごるという情報
  • 液を寝かせて自然に中和させるとよい
  • 空気にまぜて酸化させると更に赤くなる
  • 染液に塩を入れるとよい?
  • 綿でも濃染剤は不要?
  • 染色液は一度しか使えない?
  • 染液につけるのは短時間?
  • ネットで見た桜染めの布の画像は、ベージュっぽいピンク、赤茶っぽいピンクが多い

桜の染色液抽出の写真と説明

桜の枝の採取

こんな感じの八重桜です。ソメイヨシノより濃いピンクの花が咲きます。

八重桜の樹木と花

花が咲く前、道端に落ちていた枝を拾いました。折れてからの時間経過は不明ですが、生です。普通のハサミで切れる太さの小枝だけ持ち帰りました。

八重桜の枝

鍋に入るようにハサミで小さく切りました。

ハサミで小さく切る

一番液を抽出して廃棄

家で一番大きいステンレス鍋2.5リットルに入れて、水1.3リットルを入れました。沸騰してから10分煮ました。

桜の一番液抽出

10分煮た後、一番液は捨てました。下の写真がガラス瓶に入った1番液の色です。黄色いです。

桜の染液1番液

後から考えると、ここでもっと煮出して、黄色色素を取ればよかったです。

追記:さらにその後考えると、1番液も酸化させれば赤くなったはずなので、捨てなければよかったです。

重曹を入れて煮る

新しい水1.3Lを加えて、掃除用の重曹を7g入れました。

重曹の適量は不明です。水5リットルに10gという書籍のアルカリ抽出情報と、水1.5リットルに重曹50gというネットで見た情報の間をとって、7gにしてみました。

お掃除用の重曹

加熱してから重曹を追加したら、泡が出て黄色っぽかったです(写真無し)

沸騰してから20分煮ました。

重曹を入れて煮る

液の色は黒っぽくなりました。

桜の染液2番液の1回目

鍋底についた液を見ると赤茶色でした。ピンクといえばピンク?枝を煮ているので、鍋にススのような、あくっぽい汚れがこびりつきます。

鍋に付着した汚れ

この鍋、自宅で料理に使う鍋なので、洗うのが大変です。

冷ます、煮るをくり返す

枝を入れたまま、煮る、冷ますを1週間に1,2回のペースで繰り返しました。

水位が減ったら、水を追加しました。

桜の枝を煮出す

キッチンで煮ていると部屋が桜餅みたいなニオイになります。ニオイの元はクマリンという成分。桜餅を食べるくらいなら大丈夫だけれど、過剰摂取すると肝臓や腎臓によくない物質らしいので、途中から鍋にフタをすることにしました。

あくが出ます。そのまま取らずに放置しました。とるべきだったのか?わかりません。

4回目くらいから茶色っぽさを感じました。赤みがかった黒い液です。3回目までの方がピンク赤味が枝から出ている感じがしました。

7回目で紙にこぼれた染液は、赤褐色でした。にごりがあります。桜色ではありません。かっこよくいえば、ローズピンクっぽい色です。

紙にこぼれたサクラ染液の色

重曹を追加

8回目でペーハーをはかると、pH7中性でした。アルカリ性にしようと思い、重曹7gを追加。pH9になりました。

重曹を入れたら赤味が増し、試しに酢を入れたら、茶色くにごりました。

1ヶ月近く経ったので、10回目で終了することにしました。液は茶色がかった、どす黒い赤色です。【液1】と名付けました。

5月11日の桜の染液

水を変えて再度抽出

残った枝を、新しい水1.5Lを入れて、重曹7gを追加。沸騰後20分煮だしました。【液2】と名付けました。

下の写真の左が【液1】で右が【液2】です。どちらも茶褐色で、【液1】のほうが濃いです。

桜の染液1と2の色の違い

絹のハギレを5分ほど染液に漬けてみました。【液1】のほうがピンクっぽく、【液2】のほうが黄色っぽい感じ。両方ピンクというよりは、ベージュ色です。

絹のハギレを染めたところ

【液2】のほうが【液1】より澄んだ色になるのかと思ったら、【液1】のほうが赤味があるようです。

桜の染色液抽出の疑問点、反省点

わからないことだらけです。

  • 黄色い1番液をもっと取り除くべきだった
  • あくっぽい感じの泡は取り除くべきか?
  • アルカリ性にするタイミングは?重曹の適量は?
  • 熟成の長さは?抽出直後よりは置いたほうがよさそうな気がする
  • 初めの頃に赤味の抽出が進んだ気がする。煮込んで冷ましての繰り返しは、本当に必要か?

以上が八重桜から染液を抽出した時の話です。

その後、6月に小さい布を染めて色あいを検証しました→ 桜染めの色テスト

その時染めた布から縫製したシーチングはこちら→ 寸胴鍋専用バッグの作り方

この八重桜の染液【液1】を使って2019年1月に染めた帆布はこちら→ 自宅で型染めするやり方:サクラ染め

2019年は、重曹無し、何度も煮出しを繰り返すこと無しの方法でやっています。いろいろ方法があるようですが、そのほうが自分にあっています。それで染めた場合のピンク色はこちら→ 八重桜の草木染めストール

普通に布や糸を染めるだけなら、シンプルに煮出してもピンクに染まります。サクランボの小枝での染色方法を書きました。桜と似ているので参考にしてください→ さくらんぼの剪定枝で草木染め