紫根染め。もみ出す方法を習う
紫根染めを藍熊染料の講習会で習ってきました。
アルコールで抽出する方法はやったことがあるのですが、もみ出す方法がよくわからなかったので、習ってきました。
試験布研究会というもので、条件を変えて染まる色の違いを研究します。さまざまな紫色が染まって、楽しかったです。
そして、おまけで染めたシルクのスカーフは、全然ニオイがしませんでした。自分で紫根染めをした際はニオイが気になったのですが、何が違うのかはわからず。
染めた日:2020年1月24日
目次
硬紫根と軟紫根
紫根の染料には、硬紫根(コウシコン)と軟紫根(ナンシコン)があって、どちらも染料店で売られているものを使ったのですが、どちらからもキレイな紫色が染まりました。
硬紫根は、長い根っこ状で、細いゴボウみたいな感じです。
軟紫根は、ぱらぱらしたチップ状。落ち葉の腐葉土みたいな形です。
染料店の原料がどこのものかはわかりませんが、日本古来の紫草は、硬紫根のほうです。染料店で手に入りやすいのは、軟紫根です。
知っているようで知らなかったというか、その2つの違いを今まであまり意識していませんでした。
日本で収穫された紫草の根っこは、三鷹で見たことがあります。その話はこちら→ みたか紫草復活プロジェクトで紫根の種まき
紫根をもみ出す方法
硬紫根を使って、もみ出す方法を習いました。
酢を入れた熱湯でもみ出す方法なのですが、改めて考えると、本に書いてあった方法と同じです。
以前、自宅でチャレンジしようとして失敗したやり方です。なぜ失敗したのか思い出せないのですが、たぶん、私が使っていたのが軟紫根で、形状が違うから本と違う感じになって、途中で挫折してしまったのかと思います。
染料店で手に入りやすいのは軟紫根のほうで、軟紫根は普通、もみ出したりせずに、アルコールで抽出するようです。
紫根染めでいろいろな赤紫や青紫
酢を入れた熱湯でもみ出す方法とアルコール抽出、両方いろいろ条件を変えて染めました。
色がぱっと変わる瞬間もありました。自宅で自分で染めた時はそんなこと感じなかった気もします。
この講習会では、色見本にまとめたシートがもらえるので、自分の好きな紫色が染まった条件を今後の参考にしたいです。
アルコール抽出にしても、ちょっとした細かい点が自分のやり方とは違っていて、参考になりました。木綿も濃染無しで染まっていて、これからは濃染無しで染めようと思いました。
あとは、どういう条件の時に嫌なニオイが出ないのかがわかれば、紫草が気軽に染められるようになるのですが、そのあたりはよくわからなくて、今後がんばります。硬紫根の抽出の残りをもらって帰ったので、おうちでも試してみます。
※ニオイの悩みについてはこちらに書いています。情報があれば教えてください→ 紫根染めと紫根の臭い問題(未解決)
紫根染めのシルクスカーフ
残液でおまけのシルクスカーフを染めました。時間の関係で、まとめて染めていただいたのですが、半分が軟紫根で、半分が硬紫根という、めったにない希少品です。
見えているのは硬紫根側。色の違いは原料というよりは濃度の違いでしたが、ぱっと見ただけではわからない奥深い感じが好きです。
さらに、最後に縦半分を青紫に変化させたのですが、そこだけ自分でやりました。うまくできました。写真でも左側より右側のほうが青みがあるように見えると思います。
あと、左側に飛び出ている洗濯表示のタグ。タグラベルは化学繊維ですが、そこまで染まっていました。プラスチックの器も染まったし、シコンは日光に弱い色ですが、結構いろんなものに染まりそうです。
藍熊染料で買ったもの
講習会に出ると、定価商品のお買い物が割引になります。
2月にウール染めのワークショップを予定しているので、ログウッド液と酒石英を買い足しました。
草木染めを学びたいと思ったら藍熊染料の講習会、おすすめです。今まで参加した感想一覧はこちら→ 藍熊染料の講習会
来月3月は紅花とキハダ。以前紅花染めを習った時は他の先生だったので、行ってみるべきか、やめておくべきか、悩みます。以前、紅花を他の先生に習った時の話はこちら→ 染物体験で糸を紅花染め
草木染め体験ができる場所、習える場所を探している人の参考になるかと思い、ブログに書いています。何か気になる点などありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムからお知らせください。