染物体験で糸を紅花染め

紅花染めの絹糸

絹糸を紅花染めできるワークショップに参加してきたので、その体験の感想を書きます。

藍熊染料(東京の浅草にある染料屋さん)の講習会です。

  • 草木染 基礎をしっかり学ぶ:紅花染め(上野八重子先生) 10時~16時 税込7560円/1回
  • 絹糸40g(10gを4つの色に染める)+おまけで綿のハンカチと脱脂綿を染める
  • 1人1セットずつ染色用の備品が準備されていて、染める作業全般を自分でやる
  • 藍熊染料は土日休みですが、こちらの講習会は土曜にも開催

細かい分量ややり方のコツを教わって、詳しい手順書ももらえたので、紅花染めを学んで自宅でやってみたい!という人にはとてもよい講座だと思いました。

わたしの場合、紅花染め自体にはあまり興味がなく、草木染めの基礎を知りたいと思って参加しました。基礎的な注意点を教わり、先生に質問もできて、よかったです。

カセ糸を染めること自体が初めてだったので、むずかしいと思う点もありました。でも、先生や他の参加した方に助けてもらったりして、なんとか自分の分を染めることができました。

※講習会の案内に「講習会中の写真撮影はご遠慮願います」とあったので、講習会中の写真は載せていません。
※紅花染めの細かい技法や手順は書いていません。

染めた日:2019年1月19日

一人ひとりが染める作業をする

日数のかかる準備(黄色の色素を水で出しておく作業)は事前にしてありましたが、当日の作業は、1人1セットずつ染色用の備品が準備されていて、参加者一人ひとりが実際に自分でやります。

草木染めのワークショップの場合、染料の抽出はデモで見るだけで、自分でするのは布を染液につけるだけ、という形式もありますが、この講座は、はじめから最後まで自分の手を動かすタイプです。

自宅で再現したいという人の場合は、この形式がとてもよいと思いました。

紅花染めの場合、作業工程がたくさんあり、気を使う点も多いので、ひとりで進めるのはそれなりに大変でした。なので、ゆるく草木染め体験を楽しみたい人にはあわない感じです。

草木染めで重要な地入れと精錬

糸を染める前の地入れ(湯水をしみこませる作業)や精錬(よけいな汚れをとる作業)が一番大切ということをまず教わり、実際に絹糸の地入れと精錬をやりました。

自宅で草木染めをする際に、おろそかにしがちだったので、今後は出来る限りやりたいと思います。

地入れ(湯水をしみこませる)方法

手を入れられるぐらいの温度(お風呂ぐらい)のお湯を、糸の50倍(布なら100倍)の重さ準備します。お湯の中で糸が泳ぐくらいの量です。

そのお湯の中に、カセにした糸をしずめ、カセを手で持って引き上げます。引き上げたカセ糸を4つ折にして雑巾みたいに水分をしぼって、しぼったそのままの状態でお湯の中にしずめます。

きらきらしていた絹糸がキラキラしなくなるまで、水分を吸うまで繰り返します。

脱水は10秒ぐらい。脱水しすぎて水分が糸から抜けすぎないようにして、ビニール袋に保管します。

前日に熱いお湯に入れてそのまま一晩放置して、水を吸収させるという方法もあるそうです。

精錬(布をキレイにする)方法

熱湯を、糸の50倍(布なら100倍)の重さ準備します。

お湯1リットルに対してモノゲン(羊毛洗いに使われる洗剤)3gを入れます。カセ糸を入れて、棒でカセを湯の中に広げます。10分浸します。

脱水して、水で3回すすぎます。すすぐ時は、モノゲンを落とすように勢いよく、カセ糸を上下させて、ボールにためた水をじゃぶじゃぶさせる感じです。

染料店で売っている「精錬済」と表示のある製品の場合も、製品である以上、人の手を介しているので、精錬します。

わたしの場合、やっていなかったり、洗濯機で洗濯して済ませていたので、これからはきちんとやりたいと思います。

紅花染めで染めた4色

下の写真の左から、黄水(キミズ)染、紅絹色(モミイロ)、一斤(イッコン)染、韓紅(カラクレナイ)の4色の絹糸、右側は残液で染めた綿のハンカチです。

紅花染めの絹糸と綿のハンカチ

黄水は、水に溶ける黄色い色素で、紅色を取り出す前に3日間かけてとっておきます。やさしい黄色に染まりました。色落ちしやすいのであまり実用的ではないそう。

イッコンは、糸の重量比で散花を100%使って染めた色です。糸10gに紅花10gが使われます。かわいらしいピンク色です。

カラクレナイは、糸の重量比で散花を1000%使って染めた色です。糸10gに紅花100gが使われます。派手なピンク色です。

モミイロは、クチナシで下地染めして、糸の重量比で散花を1000%使って染めた色です。糸10gに紅花100gが使われます。オレンジっぽい色です。

自分の好みや似合う色を考えると、黄色以外は鮮やかすぎる色だと思いました。

もらった脱脂綿に残った染料をすわせて持ち帰ったので、習った方法を使えば、色素をとりだすことができます。鮮やかすぎるピンク色なので、いつか重ね染めで使えたらいいなと思います。

紅花染液を吸収させた脱脂綿

紅花染めのポイント

以下は、講習で習った紅花染めのポイントです。他にもあるかもしれませんが、私が重要だと思った点です。

  • 冬(水が15度以下の時期)にする
  • 紅色のアルカリ抽出時は冷水(15度以下)で、くみおき水を使う(カルキ分を飛ばすため。黄水の抽出は水道水でOK)
  • ソーダ灰を入れるときは、ぱらぱらと入れて、よく混ぜる
  • 中和する時も、よくかき混ぜる
  • 紅色を染めるときは40℃以上にしない(湯せんで38℃位にあたためる)
  • キハダを重ね染めることで色止めする
  • アルカリに弱いので、石鹸で洗わない
  • アルカリに弱いので、藍を重ねる場合は、藍染が先
  • 綿には黄色がしみこまないので、脱脂綿にしみこませて、そこから色素をとるとキレイなピンクになる

講習会を受けて思ったこと

ここ数ヶ月で、この講習会に限らず、複数の人の染物のやり方を知る機会がありました。講習会に出てみると、教えてくれる先生だけでなく、参加する側の染物をする人にも出会えます。人によって目的が違ったり、やり方が違ったりして、その話を聞くのが面白いです。

コレ、という正しい答えがあるわけではなく、人それぞれに違っています。

わたし自身が、どんなふうに草木染めをしたいのか、もっと考えてみたいと思いました。


東京近郊で草木染め体験やワークショップを探している人に参考になるかと思って、講習会の感想を書いてみました。

藍熊染料の講習会については、こちらにも書いています↓
草木染の研究会に参加:キンモクセイとクサギ
藍熊染料で染物体験(型染め)

草木染めを学びたいと思ったら藍熊染料の講習会、おすすめです。

学ぶという感じではなくて、「とりあえず草木染めを体験して楽しみたい」という方は、わたしのワークショップ(みんなで一緒に草木染めをする会。東京近郊で開催)にぜひ来てください。詳細はこちら→ つぎいろ草木染めワークショップ

草木染め体験ができる場所、習える場所を探している人の参考になるかと思い、ブログに書いています。何か気になる点などありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムからお知らせください。