愛知県豊田市稲武で草木染め体験

草木染め体験

田舎に引っ越して、草木染めをするという野望があります。

なかなか現実味をおびないので、実際に田舎での草木染めワークショップに参加してみることにしました。場所は、愛知県豊田市いなぶ。

たかきび染め、ノウゼンカズラ&サルスベリ染めを体験をしてきました。

染めた日:2019年9月下旬

田舎暮らしのブログ

草木染めのことをネットで調べていて、たまたま田舎暮らしのブログを見つけました。1年以上前のことです。

そのブログの方が、草木染めのワークショップを定期的にしているようだったので、いつか行ってみたいな、と思っていました。

草木染めだけでなく、石窯ピザの会や、野草を食べる会などもあり、興味をひかれてました。

最近、友達が名古屋近郊に引っ越したので、その友達も誘って、思い切って参加してみることにしました。

稲武どんぐり工房

草木染め体験をしたのは、「道の駅どんぐりの里いなぶ」に併設された「どんぐり工房」という体験施設です。

道の駅どんぐりの里いなぶ

どんぐり工房の入口

移設された古民家の作りで、土間や囲炉裏(いろり)のスペースや、キレイな調理実習室やお庭があって、ゆったり草木染め体験ができます。

草木染めだけでなく、五平餅作りや、こんにゃく作り、竹トンボ作りなど、いろいろな体験もできる場所です。

すぐ隣は「どんぐりの湯」という日帰り温泉施設。その横が道の駅です。

どんぐり工房前の駐車場。

どんぐり工房の駐車場

どんぐりの湯の建物と駐車場。

どんぐりの湯

道の駅では五平餅を買いました。おいしかったです。

五平餅

草木染め体験

草木染め体験は10時から15時まで。参加費は2500円。布代は別で、持込も可能。今回の参加者は10人くらいでした。

調理実習室でやり方の説明をうけて、絞り染めの準備をしたり、下処理をしたら、あとは屋外、お庭で染めました。子ども達が竹馬で遊んでいたり、ほのぼのした感じでした。

染料のタカキビの実のカラ。たかきびは雑穀です。わたしは食べたこともないし、名前を聞くのもはじめてでした。貴重な染料です。こういう地産品で草木染めをするっていいなって思います。

たかきび

たかきびからは赤い液がとれて、どんどん染まっていきました。アルミ媒染がおすすめでした。

たかきび染めの染液

アルミ媒染

ノウゼンカズラとサルスベリを庭先のコンロで煮出しているところ。この日は9月下旬にしては少し暑かったけれど、青空の下で作業なので気持ちが良い感じでした。

染液抽出の鍋

濃度を出すために2つの植物ミックスでした。

ノウゼンカズラ染液

草木染めをしながら見上げた空に、飛行機雲が出てました。屋外で草木染めって気持ち良いです。

飛行機雲

軒先に干して乾燥。写真は一部分です。干しきれないほど、みんなで結構たくさんの量を染めて、すごいなあと思いました。

草木染め体験

一緒に参加した友達が染めた布。レンガみたいなオレンジ色がたかきび染めシルクで、黄色がノウゼンカズラとサルスベリで染めた麻ストールです。きれいに染まっていました。

たかきび染めとノウゼンカズラ&百日紅染め

わたしが染めたノウゼンカズラ&サルスベリ染めが乾いた色。落ち着いた黄色とカーキグリーンでした。

ノウセンカズラ染めの色

近くの地域に住む方や移住してきた方も参加していたので、体験の合間にお話を聞くこともできて、楽しかったです。

稲武の雰囲気、印象

場所は、愛知県豊田市稲武。山があって、川が流れていて、田んぼがあって、舗装された道路があります。

稲武の道路

紅葉の名所、初夏には蛍も見られる大井平公園があります。

ホテル岡田屋という温泉旅館に1泊して、朝食前に川沿いの遊歩道を散歩しました。草木染めの原料になりそうな植物がいっぱい。クモの巣もいっぱい。色づく前のモミジや、いろいろな植物や、竹林がありました。

名倉川沿い遊歩道

名倉川は清流で、ときどき小さな滝が現れたり、いい雰囲気の清流でした。

名倉川

大平平公園の吊り橋

道の駅や旅館の近くしか回らなかったので、他の場所の雰囲気はわかりませんが、素敵な自然があることは間違いないです。

稲武までのアクセス、車社会

名古屋まで新幹線、そこから最寄り駅の豊田市駅まで電車もしくはバスで1時間、さらに車で1時間、という場所でした。

バスは、とよたおいでんバスの「快速いなぶ」というバスが豊田市駅から直通ですが、本数は少ないです。

快速いなぶ

あと、浄水駅からバスを乗り継ぐルートもありそう。

わたしは、友達に車を出してもらいました。豊田市までは電車でもバスでも行けるのですが、そこから先はバスの本数が少ないので、車がないと不便です。

外出するときも、最寄り駅まで出てどこかに行くというより、そのまま車で遠出するようなエリアです。

舗装された道路がきちんとあって、車の通りも結構あって、私が勝手に想像していたより、ずっとにぎやかな場所でした。道路の標識を見ると、道路は岐阜県や長野県、静岡県へ続いていて、道路があるから道の駅があって、車の通りもあるのだなあと思いました。

都会に住んでいると、つい、JRなどの公共交通機関を中心に物事を考えてしまいます。

標高は600mくらい。さほど雪は降らないけれど、冬場は凍結するからスタッドレスタイヤの装着は必要だそうです。

マルシェ「ヒトトキトイチ」

この日は日曜日で、車ですぐの古橋懐古館という場所で「ヒトトキトイチ」が開催されていました。ヒトトキ(人と木)というおしゃれなカフェのある場所です。

回顧館

お昼休憩の際に、食べ物を求めてこのマルシェへ立ち寄りました。パン、焼き菓子、フォーなどいろいろなお店が出ていて、お洋服など食品以外のお店もありました。

私は麹発酵のパンとゴバールというお店の焼きソーセージを食べました。どちらもおいしかったです。どのお店もこだわりがありそう。イマドキ感のある雰囲気でした。

このような青空市は近隣でけっこうあるそうです。

香嵐渓と三州足助屋敷

豊田市駅から稲武に向かう途中に、紅葉やカタクリの花などが有名な香嵐渓(足助地域)があります。そちらは観光地らしい雰囲気でした。

香嵐渓

三州足助屋敷という手仕事体験施設があって、傘張りやオケ作り、紙すき、機織りなどの実演を見ました。結構盛りだくさんで、全部は見なかったのですが、他にもわら細工、鍛冶屋や炭焼きまであるようです。

藍染体験施設や機織りできる場所もありました。入場料大人300円。

今度行くなら、鍛冶屋体験がしてみたいです。

豊田市の体験イベント

豊田市には「とよたまちさとミライ塾」という、地域起こし的な体験プログラムもあります。前々から気になっていました。地域のものをきちんと観光資源にして体験できるって、素敵だと思います。

シカの皮のなめし、とか、グッと来るテーマもあります。満席・キャンセル待ちになっているようです。かなり気になります。

土日休みだったので、立ち寄らなかったのですが、この地域には「おいでん・さんそんセンター」という移住支援施設もあるそうです。

愛知の草木染め体験の旅で思ったこと

いなぶは、3泊4日の愛知旅行のメインでした。観光スポットを巡る旅行ではなくて、自分が興味があるもの(染物と洋裁、田舎暮らし)を探求する旅になって、楽しかったです。

※有松絞り体験についてはこちら→ 名古屋・有松絞り体験
※クリムト展のことはこちら→ 愛知・豊田市美術館のクリムト展を見る
※布伝説のことはこちら→ 名古屋の生地屋さん「布伝説」