2023年3月12日(日)セイヨウアカネ染め体験ワークショップ開催報告(岡山)
セイヨウアカネで春色を染めるワークショップ1回目を開催しました。場所は岡山駅からほど近い貸し施設です。
今回の参加者はリピーター2名と初参加の1名。お互いに初対面でしたが協力しながら、各自、好きな色を目指して染めました。なので、同じシルクスカーフも、染め方でかなり違う雰囲気になりました。
暖かく春めいてきて、そんな日曜日に草木染めを楽しみました。
※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染め体験ワークショップ
目次
セイヨウアカネの染料
草木染めで赤系を染めるといえば、茜染め。古くから使われる植物染料の1つです。茜にもいろいろありますが、今回はセイヨウアカネを選びました。乾燥植物染料です。染料店で買うことができます。
ワークショップでセイヨウアカネを染めるのは今回が初めてです。今年は桜染めの原料となる桜の枝を探し出せなくて、その代わりと言ってはなんですが、春先にかわいいピンク色を染めるのも素敵、と思って選びました。
煮た残りからもまだまだ色が出ますので、持ち帰った方は細かくしながら、何度も煮出してみてください。乾燥保管もできます。
ワークショップ風景
染めるものを決めて、お会計を済ませて、自己紹介と簡単な説明をして、作業開始。
IHコンロで、ステンレスの計量カップを使って煮出しているところ。今回は2回煮出して、2番液まで取りました。
煮出している間に、木綿は布が濃く染まるように下処理をしているところ。アカネの場合はしないで染めることもできます。
※今回使ったのは濃染剤カラーアップZBです。濃染剤の話はこちら参照→ 濃染剤カラーアップZBとディスポンについて
できあがった液をこしているところ。液色は茶色っぽかったです。
持ち込みの木綿のベロア生地と、ポケットティッシュケース(こちらで用意したもの)を染めているところ。液は茶色っぽいですが染まる色はピンクっぽいです。
ベロア生地の切れ端がくるくる巻くので、そこを広げながら染めています。
この段階のベロア生地は思ったより濃いめ、紫っぽさのある色になってました。
シルクスカーフ(こちらで用意したもの)を染めているところ。
同じシルクスカーフを同じように染めているのに、微妙に色が違う、と見ているところ。なんでだろう。
次に媒染。酢酸アルミを使って媒染液を作りました。アルミ媒染になって、布の色もまた変化します。
※アルミ媒染はこちら参照→ みょうばんアルミ媒染液の作り方
鉄媒染をすると紫色っぽくもなるのですが、今回は希望者がいませんでした。
媒染が終わったら、再び染液へ。ここから各自、思い思いの色の調整にチャレンジ。他の染料に比べてアカネは調整しやすいです。
染め上がり。それぞれに違う色あいのセイヨウアカネ染めになりました。
木綿のベロア生地は赤ピンクな色。
シルクスカーフは深みのある赤。ポケットティッシュケースはマゼンダみたいな赤紫っぽい赤。お花模様は洗濯バサミでつけました。
もう1つのシルクスカーフは春色淡ピンク。斜め半分ずつ色味を変えました。(写真ではわかりにくいかも)
濡れた状態なので、乾くともう少し薄い色になります。参加した方は、よければお時間がある時に乾燥後のお写真をお送りください。このページに追記します。
煮残った染料も、残った染液も持ち帰ってもらったので、自宅でも草木染めを楽しんでもらえたらと思います。
これからのワークショップ
3月15日(水)にもう一度、同じ内容でセイヨウアカネ染めのワークショップをします。場所は岡山市北区中牧の民家(牧山クラインガルテンの近く)です。
4月の通常ワークショップは4月19日(水)の予定です。内容を考え中で、決まったらブログで募集します。
それとは別に、4月はリピーター限定のシークレットな会を畑でやってみたいと企画中です。こちらはメールで案内します。(※追記:畑の会は機材などを再検討した結果、やらないことにしました)
大人がひとりでも気軽に参加できる、草木染めを体験できる場所を目指しています。タイミングがあうときに、ぜひご参加ください。
参考情報
いろいろ質問があったので、関連リンクを書きます。ご参考まで。
※買う場所(ネット通販で買えます。amazonでも買いやすいかも)→ 草木染めに使う材料を買う場所(東京)
※インド茜染め→ 茜染め(インドアカネ)
※スオウ染め→ 蘇芳染め。草木染めで紫色。
※五倍子活用→ タンニン下地(五倍子使用)
※ズボンのどんぐり帽子染め→ どんぐり帽子で草木染め(ズボンのリメイク)
あと、藍の種のおすそ分けを今回もしました。桜の咲く頃に種まきして、夏になったら葉っぱだけでシルクが水色に染められます。
私の栽培日記はこちら参照→ 藍の種と栽培(生葉染め染料用)
藍の生葉染めはこちら参照→ 藍の生葉染めのやり方
藍の葉をなすりつけてバッグを染めた話はこちら→ 藍の生葉で木綿を染める(薬品なし)
藍のたたき染めはこちら参照→ 布に葉っぱの形を染める、たたき染め
乾燥後のセイヨウアカネ染め
乾燥後のお写真を送ってもらいました。
シルクスカーフ(こちらで用意したもの)
シルクスカーフとポケットティッシュケース(どちらもこちらで用意したもの)乾くと更に黄色味が取れて、ピンク寄りに変わり、なかなか可愛い色とのことです。
ベロア生地。右がワークショップで染めたもの、左は持ち帰った染液を使って家で染めたもの。
ご協力ありがとうございます。
※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて
※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。