2023年4月特別企画「セイヨウアカネでウール染め」ワークショップ開催報告(岡山)
![ウールの西洋茜染めワークショップ](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2490.jpg)
セイヨウアカネでウールを草木染めするワークショップを開催しました。場所は岡山駅からほど近い貸し施設です。
遠方から旅行がてら参加したいというご要望をいただき、旅の日程にあわせて設定。羊毛をお持ちとのことで、ウールの会になりました。ウールを染める特別企画は秋に予定したものの中止になったので、ちょうどよかったです。
今回の参加者は、その旅の初参加者1名と、リピーター2名。みなさん初対面同士でしたが、いろいろお話をしながら染めて、楽しい会になりました。
※ワークショップ最新情報はこちら→ 草木染め体験ワークショップ
目次
ウールを草木染め
普段のワークショップでは木綿や麻、シルクなどの布や糸を染めていますが、今回はウール、羊毛限定。ウールは染め方が違うので限定して、染める時の注意点を説明してから染める作業を開始しました。
しっかり染まるところや、シルクよりも日常的に使えるところがウールを草木染めする魅力です。
ワークショップの場合、時間や設備が限られるので簡易的な染め方になりますが、お家では余裕があるので時間や日数をかけて染めるのもおすすめです。ウール混のものも、混ざったなりの色が染まると思いますので、同じような染め方でお試しください。
※ウールの染め方はこちら参照→ 毛糸を染める方法(ウールの草木染)
※ワークショップでの染め方はこれに近いです→ 草木染めでウールを浸し染め
ワークショップの雰囲気
晴れの国岡山ではめずらしい、かなり雨の日。朝の道路もいつもより混んでいました。お足元の悪い中のご参加、ありがとうございます。
今回染めたものは、持ち込みの原毛と、こちらで準備した染色用マフラーとメルカリで買った中古品マフラーです。
ウールの草木染めというと、原毛や毛糸を染めて工芸・手芸に使うのが普通ですが、そうすると手芸する人しか染められないので、製品を染めるのもいいと思ってマフラーを準備しています。染め直して使おうという提案になればと思って、中古品も用意しました。
下準備に洗っているところ。
![ウールを洗う](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2464.jpg)
羊毛にお湯を吸わせているところ。
![羊毛の原毛](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2462.jpg)
焼きミョウバンでアルミ媒染液を作成。媒染しているところ。熱いです。
![アルミ媒染作業](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2465.jpg)
今回の染料は、先月と同じ、セイヨウアカネを使いました。根っこを乾燥したものです。
![染料セイヨウアカネの根](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2466.jpg)
今回は2回煮出しました。さらに何度も煮出せますので、煮た残りを持ち帰った方はお家でもいろいろ染めてみてください。根を潰してもいいです。
媒染と並行作業しながら煮出していたら、吹きこぼれました!しかも2回も。鍋はステンレスの水マス(計量カップ)を使用。家で染液を作る時は、この容器で煮出すことが多いです。フタはティファールです。
![鍋で煮出し](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2467.jpg)
取れた染液1煎目。
![抽出後のアカネ染液](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2469.jpg)
2煎目をしているところ。
![染液抽出2煎目](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2472.jpg)
染液ができたら、各自配合を決めて染めているところ。ラップでフタして毛布で保温。晩秋に比べると春は気温が高く、温度が下がりにくい点がよかったです。
![バケツにラップで保温](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2474.jpg)
![バケツでウールを草木染め風景](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2479.jpg)
羊毛を液で染め分けているところ。左が1番液、右が2番液。
![染液と羊毛](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2473.jpg)
染め終わって、洗っているところ。どっちがどっちだったか。マフラーも1番液と2番液で染めましたが、色の入り方は元素材の違いが大きい気がしました。どちらもかわいいピンクです。
![マフラー洗い作業](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2485.jpg)
バスタオルで水気をとりました。今回の反省点は、洗濯機が無いこと。バスタオルだけで強行しましたが、やっぱり脱水機はあったほうがいいです。反省。
![タオルで脱水作業マフラー1](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2486.jpg)
![タオルで脱水作業マフラー2](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2487.jpg)
染液を増やした羊毛は、朱赤に近い色でした。乾くと違うかな?この原毛が今後どう形を変えるのかも気になるところです。
![原毛](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_2488.jpg)
※ワークショップでお見せした原毛から作ったフェルト財布の話はこちら→ 羊毛フェルトで草木染め財布作り
乾燥後の色あいと色ムラ具合が気になるので、参加した方はよければお時間がある時に乾燥後のお写真をお送りください。この下に追記します。
藍の種
今回も無料配布用の藍の種を持参しましたが、既にお持ちの方もいて、配布はしませんでした。帰りに牧山クラインガルテンの無料配布箱をチェックしたら、まだ少し残っていました。種まきシーズンはゴールデンウィークくらいまでかと思います。
藍の葉でたたき染めをすると、青緑色になります。こちら参照→ 布に葉っぱの形を染める、たたき染め
乾燥後の色合い
参加した方に、乾燥後のお写真を送っていただきました。
中古マフラー。ムラはありますが、とてもかわいいピンク。フワフワのまま、とのことです。
![茜染め中古ウールマフラー](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/wool_image0.jpg)
厚手マフラー。ゴワゴワ感はなく、ふんわり柔らかいです。色むらはありますが気にならない程度、とのことです。
![茜染め厚手ウールマフラー](https://tsugiiro.com/wsiop/wp-content/uploads/2023/04/akane_image0_2.jpg)
ご協力ありがとうございます。
これからのワークショップ
日曜日、4月23日に野草染めワークショップをします。この季節のパワフルな草で自然な色を染めます。
5月のワークショップをそろそろ決めて参加者募集をしなくてはいけないのですが、まだ決めてません。ご要望などがあればお知らせください。だいぶ落ち着いてきて旅行しやすい環境になってきたので、岡山旅行がてら草木染めをしてみたい!というご要望も歓迎です。詳細はこちら参照→ 岡山旅行で染物体験、草木染め
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。