草木染めでオリジナル年賀状

年賀状2024

草木染めで年賀状を10枚作るということに挑戦しています。今回で6回目。

2019年と2020年は、牛乳パックで紙すきしました。2021年~2024年は、通常のお年玉付き年賀はがきに草木染め。どんな年賀状なのかの紹介と、作り方について書きます。

※2024年の年賀状完成にあたり、このページを更新しました。

草木染め年賀状2024

2024年の年賀状も引き続き、お年玉付き年賀はがき(インクジェット紙)に型染め。(作った日:2023年12月31日)

草木染年賀状の材料と作り方

年賀状2024

染液を植物から煮出して、型染め(ステンシル)で刷り込み。

染料は、タツノオトシゴの体が茜残液、HAPPY NEW YEARとタツノオトシゴの目の紺色が自家製の沈殿藍、2024の文字と七宝つなぎ模様、左上の南天の実の赤紫がラック残液、左上の南天の葉の緑色がノグルミ(サルのクシ)と沈殿藍の重ね。

2024年の年賀状作りで思ったこと

  • 時間ギリギリ、型紙はほぼ前の使い回し。型染めって便利。
  • 竜の絵がうまく書けず、タツノオトシゴになった。12年後は竜にしたい。
  • 次回こそ型染めらしく全体を埋めるデザインにしたい(と前回も思った)

草木染め年賀状2023

2023年の年賀状も引き続き、お年玉付き年賀はがき(インクジェット紙)に型染め。(作った日:2022年12月27日)

草木染年賀状の材料と作り方

染液を植物から煮出して、型染め(ステンシル)で刷り込んでいます。諸事情によりウサギさん部分は隠しました。

染料は、HAPPY NEW YEARの紺色が自家製の沈殿藍、2023の赤紫がラック残液、ウサギの黄色がノグルミ(サルのクシ)、ウサギの耳の緑色が藍の生葉染め残液の緑泥。

2023年の年賀状作りで思ったこと

  • 草木染めの残液を顔料化して活用したい(まだあまりできていない)
  • 次回こそ型染めらしく全体を埋めるデザインにしたい
  • 名刺も作りたい(ずっと考えていて実現できていない)

草木染め年賀状2022

2022年の年賀状は、2021年に引き続き、お年玉付き年賀はがき(インクジェット紙)に型染め。(作った日:2021年12月30日)

草木染年賀状の材料と作り方

トラの年賀状

染液を植物から煮出して、型染め(ステンシル)で刷り込んでいます。子トラのむにゅーっとした太い前足がかわいいと思って、それを表現してみました。

染料は、HAPPY NEW YEARの赤がブータンアカネ、2022の緑がクロガネモチ(アクラ)、トラの黄色がザクロ、トラの模様が自家製の沈殿藍です。

2022年の年賀状作りで思ったこと

  • 和柄や文様の準備ができず断念。干支は描けた。
  • クロガネモチの緑、というのが自分にとってはスペシャル。
  • 2年続けたLINEスタンプ作りとブログのダウンロード用年賀状素材を今回は断念。その分、自宅用の年賀状がかわいい系になった気がする。もっと大人かっこいい民芸風を目指したい。

草木染め年賀状2021

2021年の年賀状は、はじめて普通のお年玉付き年賀はがき(インクジェット紙)に型染めをしました。手すきした紙よりも水分がなじみにくいので、にじまないように頑張りました。(作った日:2020年12月30日)

草木染年賀状の材料と作り方

草木染め年賀状2021

すべて型染め(ステンシル)。伝統的な文様を入れました。

染料は、赤がインド茜、黄色がみかんの皮、青は藍棒(藍からできた顔料の棒)です。混ぜることで、色数を増やしました。

お花のようなマークが、南天車の文様。南天には「難を転じる」という意味があり、このご時世、ぜひ入れたかった図柄。

右上の七宝つなぎ模様が、みかんの皮の色。乾くと濃くなりました。にじみ予防に、アルギン酸ソーダ(昆布のネバネバ成分)も使いました。

2021年の年賀状作りで思ったこと

  • 和柄の伝統文様を使うことができた。次に作る時は、より年賀状らしくしたい。
  • アルギン酸ソーダ、なかなかいい感じと思った。
  • みかんの皮をはじめて使った。普通の染物でも、みかん染めをしてみたい。
  • 紙に限らず、草木染めの型染めをもっとやりたい。

草木染め年賀状2020

2020年の年賀状は、2019年よりも派手な色あいにすることができました。型染部分が多いので、増産もしやすいです。(作った日:2019年12月28日)

草木染年賀状の材料と作り方

草木染め年賀状2020

土台の紙は、牛乳パックからパルプを作って、自宅で紙すきしたもの。規定ハガキサイズ、重量内です。

図柄や文字をどう描いたのかというと、色紙をすき込む方式と、型染め(ステンシル)です。

右上の打ち出の小づちは、草木染めの色紙を作ってカットして、紙漉きする際にすき込みました。

他の絵柄や文字は、すべて型染め。型紙を作ってハケで植物の色を刷り込んだものです。

どれが何の植物かわかりますか?

打ち出の小づちは、紫部分がブルーベリーの実で、ピンク部分がブータンアカネです。

真ん中のHAPPY NEW YEARの文字(青紫色)は、ブルーベリーの実。左上の南天の赤い実と、左下の椿の花、2020の文字は、蘇芳(スオウ)。どちらも布を染色した時の残液から、顔料を作ったものです。

南天の枝や葉(茶色)は、ミロバラン。椿の葉っぱや右下の松の緑色は、藍とミロバランのミックスです。

2020年の年賀状作りで思ったこと

  • 本を読んだり、型染を習いに行ったことで、クッキリハッキリ文字が描けるようになったことが感無量。
  • 次に作る時にチャレンジしたいことがたくさんある(椿からとった染料で椿を描くとか、糊置きする型染めとか、透かし入れもしたいとか、育てた藍から顔料を作って染めたいとか)
  • 次に作る時は、図柄も和柄や伝統文様をふんだんに使って、より年賀状らしくしたい

草木染め年賀状2019

初めて牛乳パック草木染め年賀状の作成にチャレンジしました。思い入れのある図柄にしたため、年賀状らしさが希薄です。(作った日:2018年12月26日~2018年12月27日)

草木染年賀状の材料と作り方

草木染め年賀状2019

土台の紙は、牛乳パックからパルプを作って、自宅で紙すきしたもの。規定ハガキサイズ、重量内です。

Happy2019は、スパッタリング(スプレーで液を吹きかけ)で描いています。他の絵柄は、色紙を作ってカットして、紙すきをする際にすき込みしています。

草木染めの原料は、紫が巨峰。右上の葉っぱがワイルドストロベリー。真ん中のサクラの花びらが桜。(これがやりたかったんです)丸い粒とは、アカネ、河内晩柑、桜、巨峰。枝はリンゴ(鉄媒染)でできています。

2019年の年賀状作りで思ったこと

  • 草木染めで文字を書くのは結構大変だった
  • 一連のハンドメイド年賀状作業で、気分は小学生 草木染めの年賀状といえば型染めなので、来年は習得して型染め年賀状に挑戦したい
  • 数枚の年賀状のために、毎年オンラインで印刷注文していたので、それがダンシャリできて嬉しい

牛乳パック草木染め年賀状の作り方

年賀状作成前の注意点

郵便ハガキとして年賀状を作る際の注意点は、下記に書いています。

手作りはがきで年賀状を出す方法

紙漉きの方法

紙漉きの方法は、下記に書いています。

牛乳パックからパルプを作る方法

牛乳パックで紙すきハガキを作る方法(色紙のすき込み方もこちら)

牛乳パック手作り紙の厚み補正方法

紙の草木染め方法

草木染めで紙を染めたり、絵や文字を書くやり方は下記に書いています。

草木染めで紙を染める方法

パルプを草木染めする方法

スパッタリングで草木染め文字を書く

植物染めでステンシルする方法

型染めにはインクジェット紙か

※型染を習った話はこちら(やり方は書いてません)→ 和紙の型染めを習う

牛乳パック草木染め年賀状の手法案

液体で文字を描けるか検討したこと

一番はじめに検討したのは、芋版と、消しゴムハンコ。

削って液体をつけてスタンプみたいに押せば、文字がかけるのではないかと思ったのです。

ですが、液体がにじんで文字になりませんでした。読めても汚い感じになりました。

竹串に染液をつけて文字を書いてもみましたが、いまいちでした。やり方があるのかもしれませんが、わかりませんでした。

文字を描くテスト

その後、型染(ステンシル)の方法がわかったので解決はしたのですが、後から考えると、もう少し煮詰めて濃くしてもよかったかも。

液体で文字や絵を書く際に使えそうなワザ

まだチャレンジできていないのですが、活用できそうと思っている技法はあります。

インド更紗の作り方に木版という方法があるので、それを活用したらにじまずに文字や絵柄が描けそうな気がします。

「ふのり」やアルギン酸ソーダなど、海藻のネバネバを利用して、にじまないようにする手法もやってみたいです。寒天とか使ってみたいです。(アルギン酸ソーダは2021年版でやってみたので、残りを今後試したいと思いつつ、まだできていない)

豆乳や濃染剤を一部分にだけ使って、その部分だけ濃く染めることで文字やイラストを描くこともできそう。

文字や絵柄ではないけれど、紙に筆や刷毛で色を塗る引き染めも試してみたいです。

あと、紙漉きした紙をアイロンがけする際、当て布に草木染めの色紙の色が転写されて、まるでスタンプしたかのようでした。これを何か応用できたらいいなと思います。その時の当て布の写真です。

シーチングについた模様

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