型染めにはインクジェット紙か

インクジェット紙と普通紙の型染め

官製はがきに草木染で型染めをするのに、インクジェット紙を選ぶべきか、普通紙にするか、悩みました。

よくわからないので1枚ずつ買って、どちらがいいかテストしました。結果から言うと、インクジェット紙を使うことにしました。

インクジェット紙と普通紙の年賀状

白地の年賀はがきは、インクジェットと普通紙の2種類あります。インクジェットはがきは、インクジェットプリンタ用に特殊なコートがされている葉書です。

年賀状を家のプリンターで印刷していた時は、なんの迷いもなくインクジェット紙を選んでいました。

宛名面の右下に「インクジェット紙」と書かれていれば、インクジェット紙です。切手部分やお年玉番号部分の絵も、普通紙とインクジェット紙では違います。

上が普通紙、下がインクジェット紙の白地年賀状。インクジェット紙のほうが、ほんの少し、白っぽいです。(インクジェットの場合、これ以外にディズニー柄もあります)

郵便局によると、インクジェット葉書の向き不向きは下記になります。

インクジェット葉書が適しているもの:スタンプ、版画(ただし、油性インクは不向き)、手書き(鉛筆(芯はBより軟質のもの)、ボールペン、毛筆、筆ペン、サインペン)、シールの貼り付け

インクジェット葉書が適さないもの:オフセット印刷(はがき持込による注文印刷を含む)、複写機(コピー機)、プリントゴッコ、ラボショップ(写真店)でのポストカード作成(はがきの裏面に写真を貼付)、手書き(万年筆、シャープペン)

日本郵便 インクジェットはがきと一般のはがきでは、自分で印刷するとしたらどちらがよいですか?

手書きにしても、インクジェット紙のほうが適した筆記用具が多いのだ、と思いました。

悩んだ理由

通常の型染めインクは顔料ですが、草木染めの染料をそのまま使う場合は、染料。顔料は紙の表面に置かれるもの、染料は紙の中まで染み込むもの。

そう考えると、表面が特殊にコートされてていいのか?という疑問が出てきます。

あと、手作り感を出したいので、美しく印刷できるものが、必ずしもいい雰囲気ではないかも、という気もします。

テストの結果

写真の左がインクジェット紙の葉書で、右が普通紙の葉書です。色の濃さの差は、液量を同じにできなかったためで、紙の違いが要因ではありません。

インクジェット紙と普通紙の型染め

大きな違いは出ませんでした。買ったものを使えばいい位の差しか感じませんでした。

そんなに大きな差は感じなかったものの、インクジェット紙のほうがにじみにくい感じがしました。気のせいレベルの差ですが、インクのノリがいいというのはこういうこと?と感じました。

手作りっぽくはしたいのですが、にじみは嫌なので、インクジェット紙を使うことにしました。

アルギン酸ソーダで染液をベタベタさせるのは今回初の試みで、どちらもハケ目が出てしまいました。色が薄すぎたのかも。

官製はがきに色置き

牛乳パックで手作りした葉書は、ざらっとしていて画用紙みたいな感じ。にじみやすいけれど味のある雰囲気で、紙が水分を受け止めてくれる感じがします。それに比べると、つるっとして染み込まない雰囲気なのは、官製はがきの場合、普通紙でもインクジェット紙でも、どちらも同じでした。染まるというより、色が紙の上に載った感じです。

左が画用紙、右がインクジェット紙。同じくらいの水分量でも、紙の上に水分が残りやすいです。

画用紙とインクジェット紙の刷り込み

手作り感を出したいなら、手すき紙のほうがいいかと改めて思いました。

ハガキ試し刷り用の紙

官製はがきを使う場合、試し刷りをする紙をどうするか悩みます。葉書1枚63円。切手分の価格なので、もったいない感じもします。

でも、書き損じは5円で交換してもらえるので、1枚5円と考えると、10枚失敗したとしても、50円。100円ショップなどでハガキサイズの紙を買うよりも、そのまま使うのが安上がりだし、同じ紙質だと思いました。


2021年の年賀状は、官製はがきで草木染めの型染めで作成する予定で、それに向かって目下、図案を考え中です。まだなのですが、葉書が売り切れたら困るので、購入したいと思って、その前に簡易テストをしました。

植物を煮出して染液にして、水分を飛ばしたり、アルギン酸ソーダでネバネバさせて、型染め(ステンシル)したいと考えています。

※主にやろうとしている方法はこちら→ 植物染めでステンシルする方法

※完成した手作り年賀状はこちら→ 草木染めでオリジナル年賀状

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