かわいい和柄文様や紋切り

和柄模様

年賀状に和柄を取り入れるべく、和柄模様について調べて描きました。かわいいと思った和柄の文様や紋切りについてご紹介します。

染物を始めてから、古来からの文様や家紋、縁起物模様を目にする機会が増えました。お着物の柄だけでなく、今思えばブロック塀に菱形紋が入っていたり、年賀状の絵柄にも使われてたりします。それぞれの模様に意味があり、縁起を担いでる点も楽しいし、興味深いです。

伝統的な文様、型には著作権がないそうです。昔から使われているパターンを原案にして、自分なりにアレンジしたり組み合わせて使うのがいいと思います。

かわいい和柄模様

「かわいい」「年賀状にも使えそう」と思った模様をご紹介します。

南天車(なんてんくるま)

南天の実と葉をモチーフにした文様。南天には、「難を転じて福となす」という意味があります。今のご時世にピッタリだと思って、年賀状に使いました。

南天車

松竹梅

松竹梅は、冬の寒い季節の絵柄。言わずとしれた、おめでたい柄です。単純化した模様にしたら、なんとか私にも描けました。

松竹梅

梅鉢。

梅鉢

ねじ梅(ねじり梅)。ねじって変形させたのを「ねじ」と言うそうです。

捻り梅

太陽紋・日足(ひあし)

太陽が「日」、輝く光の部分が「足」で、「日足」と言うそうです。これは八つ日足です。お日様を表現する時によさそう。

青海波(せいがいは)

押し寄せる波の様子。波の模様は他にも「立浪」という荒波もあります。年賀ハガキの下の方を埋めるとかわいい気がします。

鶴の紋様

こんな感じの鶴の文様があります。(描いた鶴は単純化しすぎてますが)羽で丸くなったところが、かわいいと思います。

鶴の文様

文様や家紋を調べると、数え切れないくらいあります。以前、染物屋さんで見かけた家紋辞典は、かなり分厚かったです。

※家紋辞典は、金泥体験をした時に見ました。金泥体験した時の話はこちら→ 染物屋さんで見学と体験。紺屋めぐり

和柄の連続模様

和柄といえばこれ、と思う連続模様です。派手な色あいにして、背景や塗りつぶし模様として配置するとおめでたい感じがします。

麻の葉模様

麻の葉模様は、魔除けの意味があります。麻の葉はすくすくと真っ直ぐに伸びるので、健康を願って乳児の産着に使われる模様。

麻の葉模様
麻の葉模様

市松模様

四角を色違いで並べるだけなので、描くのがとても簡単です。石畳とも言います。途切れることなく永遠につながり、縁起が良いです。

市松模様
市松模様

七宝模様

輪を重ねて、四方につらねたのが七宝。これも途切れることなく永遠につながり、縁起が良いです。

七宝模様
七宝模様

機械的に描いたものより、フリーハンドで描いた方が好きです。

手書きの七宝つなぎ

上記の3パターンは、2020年のネズミ年賀状イラストに使いました→ 年賀状デザイン2020(無料イラスト)

その他、「亀甲つなぎ」や「菱つなぎ」もおめでたい感じでいいかと思いました。

紋切り

折り紙を3つ折りや5つ折りなどに折って、型紙通りに切り取れば、簡単に文様が作れる、という紋切り遊びが江戸時代からあるそうです。やってみると、思ったより簡単です。

折り方

折り方は、ナプキンを三角に折り畳む時みたいな感じです。「紋切り 折り方」などでネット検索すれば出てくるかと思います。載っている図にあわせて折るだけなので、簡単。ネットでも、画面に紙を置いて同じ角度で折ればいいと思います。

本を見ながら2つ切ってみました。参考にした本は、「こども文様じてん(著者:下中菜穂)」です。

5つ折りの場合。

紋切り5つ折り

3つ折りの場合。

紋切り3つ折り

桔梗の花の紋様

中陰桔梗(ちゅうかげききょう)は5つ折り。

切ったところ。

中陰桔梗の紋切りカット

紙を広げたところ。お花の形。工夫すればいろんなお花になりそう。(なんとか染物に活用できればいいのに)

中陰桔梗の紋切り

椿の紋様

三ツ椿車(みつつばきくるま)は3つ折り。

切ったところ。

紋切り三ツ椿車のカット

広げたところ。椿の紋だからか、資生堂のマークみたい。椿をモチーフにした図柄にはとても惹かれます。

三ツ椿車の紋切り

染物で円型に連続模様(板締め絞り)にする時も、同じ折り方で布を折ればいいのかも(やったことはないので、今度やってみますね)。

詳しくは紋切りの本をお読みください。

和柄文様で思うこと

鶴や千鳥などの鳥や、梅、桜、菊などお花の模様って似たデザインが多くないですか?文様というものの存在を知らなくて、「なんか似たようなお花とか鳥のマークがあるなあ。パクリなのかな?」と結構最近まで思っていました。昔ながらの元々の模様があって、それをみんなが使いまわしているとは思ってませんでした。

芹沢圭介や柚木沙弥郎のような型染めや紙切り、版画な雰囲気が好きです。きめ細かい柄よりも、単純化されてベタ塗りみたいになった感じというか。文様もそういう雰囲気にしたいです。

家紋などでは葵の御紋みたいに、図柄を3つや5つや9つなど奇数に並べる文様が多いです。もっと種類を描きたかったのですが、イラストレータ(画像編集ソフト)できっちり正しい角度で紋を描くのは大変で嫌になりました。

おすすめの文様があれば教えてください。

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