染物屋さんで見学と体験。紺屋めぐり

三つ盛丸に釘抜紋入り巾着

今年も「紺屋めぐり」が始まったので、染物工房を見学に行ってきました。紺屋めぐりは、染物屋を見学したり、染物体験することができるイベントです。

年1回、この時期に2週間あります。工房は東京都新宿区近辺。中井、下落合、高田馬場、早稲田、神楽坂のエリアに点在しています。どの日に見学や染物体験できるかは、工房によって違います。染の王国・新宿(新宿区染色協議会)のサイトにパンフレットがあって、スケジュールが載っています。

去年、初めて行ってみて楽しかったので、今年も行くことにしました。2週間あるので、去年見なかった工房を中心に回れたらと思っています。

初日は高田馬場にある「湯のし」と「墨流し」の2つの工房を見てきました。日曜日には、金泥の家紋入れを体験しました。

訪問した日:2019年10月

金泥で家紋入れ

去年は予約がとれなかった染芸工房隼人の金泥体験に、今年初挑戦。巾着に家紋を入れてみました。

三つ盛丸に釘抜紋入り巾着

我が家の家紋ではありません。たくさんの家紋の中から「三つ盛丸に釘抜」という家紋を選びました。かわいいと思ったので。ネットで調べたら、釘抜紋は「苦を抜く」「九城を抜く」という意味で戦国武将が縁起を担いだ家紋です。

金泥で入れた家紋

キンキンキラキラではなく、思った通りの落ち着いた雰囲気になったし、色がにじむことなくできて大満足。2色使っているのがポイントです。

むずかしいところは先生の技なのですが、わたしも頑張りました。

金泥体験

金泥金箔は、お着物や襖絵に使われる技法だそうです。

そろそろ年賀状について考える時期。職人さんの作品を作る心意気を見習って、わたしも自分の作品といえるようなものを作りたいです。

湯のし

初日はまず、湯のし屋さん「柳河」を見学しました。高田馬場の駅から結構近い、誠和(染料店)も近い場所です。

湯のし屋さん柳河

「湯のし」というのは、反物に蒸気を当ててシワを伸ばしたり、生地の巾を整える作業のことです。染めあがったものを整えたり、お着物を仕立て直す前に整えたりするそうです。

染物にはいろいろな工程があって、その工程それぞれに専門の職人さんがいて、「湯のし」もその一つです。

湯のし機械。新聞の印刷機械みたいな、クルクル回る機械でした。

湯のしの機械

反物が上を回って送られていきます。染料で染めた反物だけでなく、紅型などの顔料で染めた反物があったり。天然染料(草木染)で染めたものを湯のしすることもあるそうです。

送られていく反物

職人さんが反物の幅にあわせてレバーをくるくる調整したりしてて、かっこよかったです。

湯のしの機械

機械を動かす体験もさせてもらいました。体験料は無料でした。布を送るだけのはずが、要領がうまくつかめず。でも、体験日はこの日の午前中だけ。貴重な体験をさせていただいたので満足です。

反物と反物をつなぐ生地に、しつけ糸を使う場面があったのですが、職人さんの、縫った後に手でプチっと糸を切る所作がかっこいいと思いました。わたしも洋裁するときにやってみたいです。

墨流し

次に、柳河から歩いて5分くらいの、墨流し染め(マーブリング)の染色工房「染の高孝」に行きました。

染の高孝

去年は染物体験してハンカチを染めたので、今年は見学だけすることにしました。

※去年ハンカチを染物体験した話はこちら→ 墨流し染め体験でマーブリングなハンカチを染めました

墨流しの貝殻染めの見本。今年は貝殻も染められるそうです。

墨流し染めの貝殻

墨流しの帯揚げとハンカチの見本。ピーコック柄が素敵です。

墨流し染めの帯揚げとハンカチ

帯揚げ用に墨流ししているところ。水面上に色のついたインクをたらして、棒で模様を作る感じです。

帯揚げの墨流し見本

布地に模様を写し取るところ。濡れた状態なのに、布に移った模様がにじんだりしないのが不思議です。

色を帯揚げに移すところ

前回は自分の作業に集中していて周りを見ていなかったのですが、今回は他の人が体験しているのをじっくり見ました。人それぞれの模様になっていて、面白かったです。

体験ワークショップで作る作品というと、見本通りに作ってみんな同じものが出来上がることが多いですが、墨流しの場合、二つと同じものができないからか、みんなそれぞれでした。逆に、意図的に思い通りの柄にするのはむずかしそう。

やったことがない人は、ぜひ一度、墨流し染めを体験してみてください。おすすめです。

墨流しって、天然染料でもできないかな?顔料に加工すればできないかな?とちょっと思っちゃいました。どうなんだろう?

紺屋めぐり

紺屋めぐりの詳細は、染の王国・新宿(新宿区染色協議会)のサイトにパンフレットのPDFがありますので、そちらをご覧ください。「紺屋めぐり」で検索すれば出てくるかと思います。

着物人口の減少に伴って、染物屋さんも減りつつあるそうです。

染物といえば着物という世界。私自身は染物にはすごく興味があるのですが、着物には興味がないので、そこがむずかしいなって思います。