ちょっと凝った重ね模様を入れる

重ね模様の草木染め

単に1つだけ図柄を入れるのではなく、重ね染めをすることで、少し凝った柄にする方法にチャレンジしました。そのやり方を書きます。

草木染めの場合、同じ染料でも媒染やペーハー、濃度で染まる色が変わります。今回は媒染の違いで色の差を出しました。

配置を考えてやらないと、反転して染まるんだ、と思いました。それもかわいいですかね?

染めた日:2020年11月11日

今回の材料

  • 木綿のハンカチ(たぶんローン生地) 1枚
  • 染液(蘇芳染めの残液)
  • 焼きみょうばん(アルミ媒染用)
  • 木酢酸鉄(鉄媒染用)

※前処理として、濃染処理(ミロバラン下地)をしたハンカチを使用しました。濃染したほうが濃く染まります。濃染方法はこちら参照→ 草木染めを濃く染める方法

模様を入れる道具

  • 四角い木片 2個
  • 硬めの平たい板 2枚
  • ビニール紐(PPテープ)適量
  • サランラップ(木を養生するため)適量

重ね模様を入れる手順

(前準備)木綿の濃染処理(今回はミロバラン下地)して乾燥

ハンカチを折って木型ではさむ

お湯につける(地入れ)

アルミ媒染

水洗い

蘇芳の染液で染める

水洗い

一度型をはずし、ずらして挟む

鉄媒染

蘇芳の染液で染める

水洗い

日陰に干す

※草木染め自体のやり方はこちら参照→ 草木染めで布を染める方法:綿・麻・絹
※蘇芳染めについてはこちら参照→ 蘇芳染め。草木染めで紫色。

重ね模様を入れる方法の写真と詳細

ハンカチは、薄くて目が詰まってない生地のものが染めやすいです。木片と板はラップで包んで養生しました。

板締めをする時は、びょうぶだたみ(蛇腹折り)で畳みます。

屏風畳み

ハンカチをびょうぶだたみに4つ折りにして、四角い木片の配置を検討。もう少し数を増やせそうな気がしました。

4つ折りのハンカチに型を配置

6つ折りに変更。下側に1個目、上側に2個目の型を置くことにしました。定規で5の部分に角をあわせています。2つ目は3の部分にあわせる予定です。

6つ折りのハンカチに型を配置

木片で布をはさみ、さらに平たい板で挟み、板締めにしました。アルミ媒染した後、染めています。

1回目の型を外したところ。四角い模様になっています。

2回目の位置に、木型を配置します。予定通り、定規の3のところです。

板締めをしてから鉄媒染。全体の色が変わっていきます。その後、蘇芳の染液に戻しました。

染め終わって型を外すと、2回目の型を置いた部分がアルミ媒染の赤、両方の重なりが下地の色の黄色、1回目の型を置いた部分が鉄媒染の青紫(ちょっと見えにくいですが)になります。ハンカチ全体は、アルミと鉄を重ねた色です。

よく洗って、たたまずにまっすぐ乾かしました。スオウは色が流れやすいので、にじみやすいかも。

なかなかクッキリした模様になりました。よく見ると、折り目が微妙に濃く染まり、線のように見えます。液が溜まりやすい部分だからかも。

反転させない模様

「赤&紫」の連続ではなく、「赤&紫」「紫&赤」の繰り返しになることに、やってみて気がつきました。(写真の下側の濃いほう)「赤&紫」の連続にしたかったので、ハンカチの半分を使ってやり直しました。(写真の上側の薄いほう)

重ね模様の草木染め

型1個分が置けて少しだけスペースができる程度に、1回目の型の位置を決めました。型の位置は中心。生地の折り方が細かめになります。

1個目の型の配置

1回目が染まったら、生地を畳みなおし。びょうぶだたみにする時、ダイヤの真ん中に折り目がくるように畳みます。

畳み終わると、端は半分だけの長さになります。

真ん中に、2回目の型を配置します。

染め上がりはこんな感じ(濡れた状態)染液が薄かったようで、ぼやけた印象です。でも、「赤&紫」の連続にはなりました。

全体で見ると、とっちらかった模様のハンカチになっています。練習なので。

重ね模様をして思ったこと

  • 四角など、カクカクした型模様は、はっきりした濃い色のほうがかわいい気がする(丸とか曲線ものは、ぼんやりもいいかも)
  • 濃染など下処理をする時は、板を置く前にする(型を置いた部分がずらした際に染まらない)
  • やっぱり無地や型染の方が好き。

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