ベニカナメモチの赤葉で染める(失敗)

ベニカナメモチの染液抽出

紅カナメモチはマンションなど集合住宅の生垣、垣根としてよく見かけます。伸びた若芽だけ赤色になっているので、その部分で草木染めができるのではないか、ずっと気になっていました。

剪定枝を手に入れたので、とりあえず赤い葉っぱの部分から赤い色をとって染めてみることにしました。

結果、失敗。赤いアントシアニン色素はシルクでないと上手く染まらないと思いました。

染めた日:2020年6月7日~2020年6月14日

ベニカナメモチの木について

草木染めを始めると、赤色の植物が気になってきます。ベニカナメモチもその1つです。若芽が赤くて、染まりそうな感じがします。

ベニカナメモチの生垣

別名レッドロビン。レッドロビン(セイヨウベニカナメモチ)が全く同一なのかはよくわからないのですが、ほぼ同じ植物を指しているかと思います。

葉っぱの赤い部分の色素は、アントシアニン。アントシアニンは退色が早いと言われていますが、きれいな色が染まりそうです。緑の葉からは通常の草木染めができるはずなので、それはまた後日やろうと思います。

バラ科の植物。染色の作業をしていると、ほのかにバラのような芳香がします。

使ったのは、近所でもらってきた剪定枝です。バケツに水を入れて、ベランダで保管。気温も高くなってきましたが、2日に1度水を変えて、ある程度は日持ちしそうです。

赤葉だけ使うなら、葉っぱだけを冷凍庫保存してもいいかもしれません。

テストで染めた布色

左から、シルク、濃染剤処理のサラシ、濃染なしシーチング。どれも色が薄め。シルクがきれい。濃染剤(カチオン化)をするといまいちです。

ベニカナメモチから色素をとる

赤葉から

枝から赤くなっている部分だけをとりました。緑っぽいところも含まれています。葉147g。

ベニカナメモチの葉

アントシアニンは熱に弱いので酸で揉みだす、できるだけ濃くする、という方法をよく聞きます。詳しくはこちら→ アントシアニン色素で染めたい

クエン酸を小さじ1(5gくらい)を水1リットルに溶かして、バケツへ。ゴム手袋をして手で葉を揉みました。pH3でした。

ベニカナメモチの色素抽出

サランラップで表面を覆って放置。次の日には赤い色が出ていて、染められそうな感じでした。

1日後の液

時間がなかったので、そのまま5日間放置しました。梅干しみたいな匂いがして、酸が強いから腐らなそう。

葉っぱをこし布でこして、液をしぼりました。

液をこしているところ

残った葉っぱから、赤みは消えていました。

残ったベニカナメモチの葉

染液の色

取れた染液は、チェリーみたいな赤い色。

紫色に染めている人をインスタグラムでみかけたので、紫を目指して試しに重曹を少し加えてみたのですが、液が変な色になったので、それはやめることにしました。

赤い枝からは薄い

葉っぱを取って残った枝も赤みがあったので、同じようにクエン酸水にビン詰めしました。

ベニカナメモチの枝

ビンに残った枝からは赤みが消え、液に赤みがあったものの、液色は薄め。アントシアニン系は薄いと染まらないという経験があるので、この液は使わないことにしました。

煮出した場合

赤い葉っぱを水から煮出した場合は、赤みは葉っぱに残ったままでした。今回は葉の量が少なかったからか、とれた染液も薄かったので使いませんでした。煮出すやり方はおいおい再チャレンジしたいと思います。

染める前の布

以前、五倍子染め(鉄媒染)で薄紫色にしていた半袖ブラウスが灰色になってきたので、それを染め直しました。アントシアニンを染める際の下処理はタンニン下地がいい気がしていて、五倍子で染めた生地があうかと思ったからです。

染め直しなので、前処理。アルカリ性のお湯につけたり、その後洗ってからクエン酸を溶かしたお湯につけて、色をできるだけ抜きました。この処理だけでは汚れ落としは不充分で、染め直し前には本格的な染み抜きが必要な気がします。

染め直し前の汚れ落とし

白っぽくなったブラウス。

ベニカナメモチで染色

液の量が1リットルしかないので不足してますが、薄めると染まらないので、バケツを斜めにして、無理やり手で動かしながら染色。

ベニカナメモチで染色

特に媒染などはせずに、そのまま水洗いをして終了。濡れている状態では、結構ピンクになりました。元の生地に鉄媒染が残っていると思いますが、色合いから考えて影響がない気がします。

濡れた状態のブラウスの色

退色と汚れた感じで失敗

乾くとごく薄いピンクです。一度乾かしてから、残った液で再度染めてみましたが、変化しませんでした。

ベニカナメモチで染めたブラウス

染めたての色は薄くても気に入りましたが、数日で薄汚れた感じがしてきました。染色失敗です。一度五倍子染めをした生地なのでいいかなと思ったのですが、ダメでした。

見返しの部分に黒いポツポツした汚れ、襟ぐりにも汚れがありました。染める前の生地の汚れが、染色作業で逆に目立つようになったのだと思います。

これは染め直しや漂白では私には直せそうもないので、洋裁で修正。元の生地(五倍子染め)で衿とヨーク裏を作り替えたら、色の組み合わせが微妙なバイカラーに。ますます変な感じになってきました。後日、五倍子で染め直したいと思います。

衿と見返しを作り替えたブラウス

ベニカナメモチの赤葉(アントシアニン色素)で染めるなら、シルクがおすすめです。

※アントシアニンについてはこちら→ アントシアニンで染めたい

ベニカナメモチの草木染めについて思うこと

  • ひさびさにアントシアニン系を染めてみた。重ね染めしてから退色ぐあいを検証したい(結果、すぐ退色して汚い色になった)
  • もっと濃く染めてみたい
  • ベニカナメモチの緑葉でも草木染めしてみたい
  • ずっと気になっていた植物だったので、とりあえず染められてよかった

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