雪花絞りの模様を入れる方法

ラックダイ雪花絞り巾着

雪花絞りの模様を入れて草木染めをした生地を使って、巾着を作りました。「どうやって染めたの?」という質問があったので、私が染めた際の、雪花絞りのやり方を書きます。

絞り染めは下手なのですが、その下手さが生地の雰囲気とマッチして、巾着にしたら味が出ました。

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巾着になる前の生地

巾着に仕立てる前の生地は、雪花絞り模様を入れたハギレです。生地がボコボコしたプリペラ生地なので、味がある感じ。

雪花絞りの木綿ハギレ

同じ型を使って、三角に染めただけの晒し。線がよりクッキリした雰囲気になります。通常絞り染めは浴衣や手ぬぐいの生地である晒しですることが多いと思います。

晒しの雪花模様

折った布の大きさや生地の質感によって、雰囲気が変わります。上の写真はプリペラ生地が4つ折り、サラシが6つ折りです。

晒しは巾着の裏地に使っています。裏地付きの巾着なんです。

雪花絞りとは

布を板で挟んで染めるのが「板締め絞り」(棒を使うだけだと、棒締め絞り)です。

雪の結晶やお花のような形に染まった板締め絞りのことを、雪花絞りと呼んでいるのかと思います。(たぶん)

布の畳み方には、ここで紹介した正三角形以外にも、正方形、長方形、直角二等辺三角形、麻の葉型(鈍角120度の二等辺三角形)などがあります。

雪花絞りには応用編も多くて、いろいろな花模様に染まります。私がやったのは単純で簡単な形かと思います。生地の折り方だけ同じにして、型の形を変えれば、また違った柄になります。

雪花絞りの正三角形の折り方

びょうぶだたみ(ジャバラ折り)で、布を4つ折りにします。布の大きさや型の大きさとのバランスで、折り数は増減可能です。

屏風畳み

さらに、正三角形に折りたたみます。三角形も、びょうぶだたみになるようにします。

まず、端っこを折ります。下端が上下の中央になる辺りにして折ります。(正三角形になるイメージを持ちながら)

裏にひっくり返します。

さっき折った布の辺にあわせて、手前に折ると正三角形になります。

再度ひっくり返して折る、というのを続けて布の最後まで何度も折ります。

※ひっくり返さずに内側に折ってしまうと、内側になった生地が染まりません。

正三角形の木型

東急ハンズの木材売り場で、正三角形の木片2個を買いました。三角形の1辺は7センチでした。木型の三辺の中央に傷をつけて溝を作りました。糸を縛った時、ずれないようにです。

三角形の木型2つで布をはさみます。細めの縫い糸を巻いて、しばります。(写真は晒しです)

※ここではしてませんが、木の色が付いたりするので、布と型の間にビニールをはさむとよいです。

草木染めでの染め方

一度、全体をお湯につけて濡れた状態にします。(濡らさずに乾いた状態で染めると、もっと内側まで色が入ります。その場合は、媒染をどうするか要検討)

ラックで作った濃い目の染液に、生地がはみ出た部分をつけて染めます。丸ごと染液に入れてもいいと思います。(この写真はプリペラ生地)普段の草木染めと同じようにアルミ媒染もしました。

三辺を染める

木型を外したところ。型から生地がはみ出た部分が染まっています。型からはみ出る布の分量が多いほど、染まる線が太くなります。

木型を外したプリペラ生地

広げずにそのまま、正三角形の1角だけを、追加で染液や媒染に浸して染めます。そうすると、広げた時の模様に染まります。

三角形の1角だけを染める

※草木染めの基本手順はこちらを見てください→ 草木染めで布を染める方法:綿・麻・絹
※染料のラックの詳細はこちら参照→ 天然染料ラックでウール靴下を染めてみる

板締めする生地について

定番の晒し

板締め絞りで使われる生地は、晒しが多いです。雪花の模様と言えば最近は浴衣に使われているし、昔は赤ちゃんのオシメです。また、藍染で手ぬぐいを染めたり。どれも晒し生地です。

連続模様を作る時は何度も折り畳むので、薄くて柔らかいサラシが扱いやすいのかと思います。

プリペラ生地

巾着を作ったのはプリペラ生地(太い糸と細い糸の交織によって立体感を表した織物)です。ぼこぼこした雰囲気に味があります。

プリペラ生地は折りたたみにくくて、それが味になるのかなと思いました。この生地は、日暮里繊維街の「南和」で買ったハギレです。染めた雰囲気は素敵ですが、売っている状態はキナリ色なので、染物を始めなかったら一生買わなかった生地だと思います。

※日暮里の話はこちら→ 日暮里繊維街でおすすめの生地店

縫う時に扱いにくいですが、織があまい生地が好きです。

麻生地

あらく織られた麻も雰囲気が出ると思います。以前、長方形の板2個で板締め絞りで、麻のストールを染めた際、模様はいびつでしたが、ストール自体は首に巻いたときにいい感じになりそうな模様になりました。(私は無地が好きなので、自分好みではないですが)

スカーフを巻いたイメージ

※麻ストールを染めた話はこちら→ 板締め絞りでスカーフを茜染め

絞り模様で思うこと

ストールだと、ちょっと模様を入れたほうが使いやすい、という話も聞きます。

この巾着のような雰囲気にストールを染めてみたい場合、ムラ染めが近いかもしれません。ランダムな模様を染めるやり方です。

布をぐるぐるネジって紐で縛るだけで、染まる部分と染まらない部分ができて模様になる染め方です。きっちり方法が決まってない分、センスや経験が問われるというか、そのアバウトさがむずかしいです。縛りすぎると白っぽい部分が多くなるので、きっちり縛りすぎないのがポイントらしいです。

「ムラ染め」「タイダイ染め」(意味は絞り染めですが、化学染料を布にかける方法を指す様子)などの言葉で検索するとやり方が出てくるかと思います。

私がやってみたいのは、「嵐絞り」というさざ波みたいな細かい模様なのですが、それはパイプが必要なので、まだやったことがありません。


※その他の模様を入れる方法はこちら→ 布に絵を描く、模様を入れる

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