草木染めの道具
草木染めをする際に使っている道具について書きます。
染色用の本格的なものは少なく、自宅にあったものや100円ショップで買ったものが中心です。
目次
草木染めに必要な道具
最低限必要な道具
- 煮出すための器(鍋、ボールなど)
- 染める時の器(バケツ、衣装ケース、鍋、ボールなど)
- 水洗いする時に入れる器(バケツ、洗面器など)
- ゴム手袋
- おはし
※煮出すための器についてはこちらを読んでください→ 草木染めにはステンレス鍋を使う
あると便利な道具
- こすためのザル
- こすための布(テトロンメッシュ、ふきん、不織布、お茶パックなど)
- 計量カップ
- 計量スプーン
- はかり・キッチンスケール
- pH試験紙
染める時の入れ物、器
加熱しながら染める方法もありますが、私は加熱せずに染めることが多いです。その場合は、鍋で煮出した染液をバケツなどに移して染めています。
100均で買ったバケツと、もともと家にあった器を使っています。
ダイソーの8リットルバケツ
100円ショップのダイソーで買った、薄い水色の8リットルバケツを使っています。口の広さ、大きさ、色の薄さと耐熱温度がちょうどよいです。
耐熱温度は120℃。バケツには耐熱80℃のものもあるので、120℃のものを選んでます。小さめのダイソーでも結構売っています。
持ち手は外して使っています。持ち運び収納しやすいのと、万が一外れたら困るからです。普通に使っていて持ち手が外れることはなさそうですが、外れないと言い切れない感じの作りです。
ダイソーには150円のバケツとか、10リットルの青色バケツも売っていますが、8リットルバケツの使い勝手が好きです。
持ち手を取ると、27cmの寸胴鍋にピッタリ収納できる点もいいです。すばらしい。
ダイソーでは他にもステンレス製のボールやザルが200円、300円で売っていて、本格的ではないけれど、家で小物を染色する分には手軽でよいかと思います。
※100均のボールを鍋の代わりに直火にかけると穴が開くこともあるそうです。
衣装ケース
衣装ケースを器代わりにして、染色液や媒染液を入れて染めています。服や服地など大きいものを染めたい時に使っています。
材質はポリプロピレン。耐熱温度は90度。容量は43リットルでした。熱湯を直接入れたらよくないと思いますが、90度以下なら大丈夫そうです。
洗濯カゴ
鉄媒染に使ったらフチが黒くなってしまい、さらに鉄臭いため、今は鉄媒染専用の容器として使っています。なので、鉄媒染の器としては、あまりおすすめできません。
フチに穴があって、液を捨てる時に穴から液が出てしまいます。不便といえば不便な形です。
タライ、洗い桶
縦に深いバケツよりも、横に広いタライのほうが作業がしやすいときもあります。例えば、板締め絞りなどで染めるものがかさばる場合などです。
次に新しく買うとしたら、キャンドゥの洗い桶が耐熱110℃で、直径42cm、13リットルもあって100円なので、よさそうだと思っています。
※写真は、撮影OKと書いてあった店舗で撮影したものです。
洗う時の器
主に8リットルバケツを使っています。小さい物なら洗面器や洗い桶など何でもよいのですが、流水洗いではなくて、水をためて洗います。
大きいものは入りきらないので、台所のシンクに水をためて洗っています。
※水洗いは手を抜きがちですが重要です。器があったほうがいいです。
こし布
濾し布は、目が細かくて熱に強ければ、何でもいいと思います。
不織布、お茶パックなど
三角コーナー用の不織布や、お茶パック、だしパックなどもこし布の代わりになります。
市販の乾燥染料などを少量煮出すなら、不織布などに入れて煮出すと、こす手間が省けます。
晒し布
不織布の代わりに、サラシでできた巾着袋に葉っぱを入れて煮出しているところ。この場合、さらしも染まります。
ふきん
台所の台ふきんも、 こし布代わりになります。目は少し荒いです。すぐ洗わないとふきんも染まります。
テトロンメッシュ
主に使っているこし布は、藍熊染料の#80メッシュテトロン紗です。結構価格は高いですが、洗って繰り返し使えます。
こんな感じにして、ザルに置いて使っています。このザルはダイソーで買ったものです。
紙すきでパルプをこす時にも役立てています。
布を動かす道具
ゴム手袋
ゴム手袋は、ドラッグストアで買ったお掃除用を使っています。作業しやすいです。
熱々の染液の場合は手袋をしても熱いので、その場合は菜箸を使って動かしています。
草木染めを何度もするのであれば、「ゴム手袋をして、染液や媒染液を肌に触れさせないこと」はけっこう重要です。草木染めを長年していて、皮膚炎になったり、金属アレルギーが悪化した人を見かけたことがあります。染物は水をよく使うので手が荒れやすいです。そこからアレルゲンになるものが皮膚から入る危険性を感じます。
例えば、お酢やミョウバンなど、口に入っても平気なものでも、酸性であれば肌は荒れます。植物からとった液も、直接肌につけないほうがよいです。私はもともとアレルギー体質なので、気をつけているつもりですが、それでも時々、素手で触ってしまう場面があります。
ステンレス箸(ダイソー)
ダイソーのステンレス箸。二膳(4本)入って税別100円。染液の中の布を動かしたり、液を混ぜる際の棒として使っています。
菜箸の長さはありませんが、普通のお箸としては長め。角が丸くなっていて、生地への当たりもやさしい感じです。菜箸ぐらい、もう少し長かったら完璧なのに、と思います。
小さいダイソーには売ってないことが多いです。あと、最近は店頭に見かけなくなりました。
竹の菜箸を使っていて、竹や木はそれ自体も染まるため、赤く染まった状態で使っていました。以前は鉄媒染をする時は割りばしを使い捨てにしていましたが、ステンレス箸に置き換えました。
量をはかる道具
計量カップ
水の量をはかる道具があると便利です。
1リットル入る計量カップ。 100円ショップで買った、電子レンジで加熱できるもの。メモリが見にくいです。
水100mlは100g、水1リットルは1kgなので、重さではかる、という手もあります。
500mlペットボトルで水の量をはかる、という方法もあります。
計量スプーン
みょうばんの量をはかる時など、 大さじ(15ml)と小さじ(5ml)を使っています。
※はかる量の詳細はこちら→ 大さじ1、小さじ1は何グラム
デジタルスケール
目分量でもいいと思いますが、材料などの重さを計っておくと次に染める時の参考になります。
普段使っているキッチンばかり。3キロまではかれます。
0.01g単位のものを買いました。500gまではかれます。ここまではあまり必要ないです。
状態を知る道具
温度計
濃染剤を使う時は、温度が決まっているので、デジタル温度計で水の温度を測っています。また、温度が影響する染料を煮出す時や、ウールを染める時にも使います。
長年使ってスイッチを入れても電源が入らなくなりました。壊れた原因は、水蒸気(水分)だと思っています。立て続けにウール染めをして水蒸気を浴びたせいかと。3週間くらい乾燥剤と一緒にビニール袋に入れて乾燥させたら、復活しました。
ダイソーのデジタルキッチン温度計(税抜400円)に買い直しました。温度の範囲も-50℃~240℃。何より電池が今まで使っていた温度計と同じLR44なので、使い回せるところが気に入りました。
少し使っただけですが、正しい温度になるまでが遅い気がします。電池の取り外しに小さいドライバーが必要です。電源を切り忘れると電池切れになります。
その後、湿気で止まるのは不安なので、高い防水仕様のデジタル温度計も買いました。
※温度計の使い勝手はこちら→ ダイソーの温度計を使ってみた感想
ペーハー試験紙
酸性なのか、アルカリ性なのか、確認したい場面がたまにあります。そんな時はペーハー試験紙で確認しています。普段は使いません。
道具を洗うもの
台所洗剤
とりあえず洗う時は、布も道具も食器用の台所洗剤で洗っています。シンクにいつもあるので使いやすく、台所洗剤は中性なので、酸やアルカリによる染色への影響が少ないです。
激落ちくんメラミンスポンジ
染液が濃いと、鍋やバケツのフチに色がついて洗剤で洗っても落ちない時があります。そんな時は激落ちくんのようなメラミンスポンジでこすってます。
クエン酸
それでも落ちない汚れは、クエン酸を使っています。
スーパーや100円ショップに売っているクエン酸。クエン酸を水やお湯に溶かしてつけ置きすると、汚れが結構落ちます。
※酸性やアルカリ性の洗剤を使う場合は、素材を傷めないように注意が必要です。
泡スプレー台所洗剤
水筒などを洗える、吹き付けて置くタイプの中性洗剤もあります。こすらないと落ちない汚れも、シュシュっと吹きかけておくとスポンジですっと落ちました。
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。