牛乳パック手作り紙の厚み補正方法
自宅で紙すきをして作ったハガキ。
できあがった紙が思ったより薄かったものは、再度紙をすいて、それを重ねて厚みを増やしました。
テスト的にやってみたら問題なく簡単にできました。追加された部分は一体化して、はがれる心配はありません。他のはがきと同じように年賀状として使用しました。
どのように厚みを補正をしたのか、その方法について説明します。
こちらの紙すきの最後に行った作業です。紙漉き全体の方法についてはこちらをご覧ください。→ 牛乳パックで紙すきハガキを作る方法
紙すきをした日:2018年12月25日
目次
手作り紙の厚み補正の手順
- すき枠でパルプをすくう(重ねる用なので薄めにする)
- 上枠をはずす
- 厚みを増やしたい紙をその上に置く
- 押し板をパルプのついた下枠にのせて、もちあげて、はさむことで水分を絞る
- スポンジでアミをおさえて水分を吸収させる
- 下枠を上にして、そっと下枠をはずす(押し板に紙が残る)
- 押し板ごとバスタオルに押し付けて水分を吸収させる
- アイロンがけ
手作り紙の厚み補正の写真と説明
紙をすく
木枠で紙(パルプ)をすくいます。
通常の紙すきと同じ方法ですが、パルプの濃度だけ薄めにします。私の場合は牛乳パックのパルプが足りずに、最後はすでに濃度が薄い状態でした。(上の写真は濃い状態ですくったものです)
木枠をゆっくりもちあげて、水を切ります。木枠をキッチン台に置きます。
そっと上の枠をはずします。下の写真は、薄い状態ですくったもの。パルプの量はこの程度です。
補正したい紙を重ねる
アイロン乾燥後、厚みが薄いと気がついた紙を上に重ねます。
おもて面は草木染め色紙がついているので、補強するのは裏面になります。
新しい紙が裏面にあたるように、できあがっていた紙をパルプの上に重ねます。表面に紙を重ねると、色紙が見えにくくなります。
重ねると、乾燥していた紙もパルプの水分を吸収して濡れた状態になります。
あの手順は、紙すきと同じです。押し板を上にのせます。
両手で水分をしぼります。
スポンジで網部分の水分をおさえます。
押し板を下にして置き、下枠をそっとはずします。紙が全体的に押し板に残ります。
このとき、紙が残るのが下枠の網側になることもありましたが、それでも大丈夫です。その場合は、網からはがして、押し板におき直します。
水分をとって、アイロンがけ
バスタオルに押し板を押しつけて、水分をとります。
板から紙をはずします。
押し板に、巨峰染めの色紙の色が少しついてしまいました。下の写真の真ん中部分が、うっすらと紫色です。
アイロンをかけます。裏面を中心に、表面もかけます。はじめは当て布をして、最後は当て布をはずしてアイロンをかけました。
紙を重ねることで、ハガキ周囲のケバケバした部分(餃子の羽みたいな箇所)が増えます。
ハガキの大きさに影響がありそうな部分は、手でちぎりとりました。簡単にとれます。
ハサミで切るとキレイすぎて違和感が出ると思うので、手でとりました。
表面のでこぼこの修正はできず
表面がでこぼこしてしまった紙についても、同じように紙を重ねることで修正できないかテストしましたが、だめでした。デコボコの上に、さらに紙が重なっただけでした。
デコボコしてしまったのは、当初アイロンがけをした際の圧力不足のためです。アイロンをかける際は、しっかり押さないとデコボコしてしまいます。
アイロンでの色変化
紙をかさねてアイロンがけをすると、巨峰染めの部分の色合いが少し変わりました。
写真の左側が追加なしのハガキ、右が追加後のハガキです。紫色の赤みが減り、青黒っぽくなりました。アイロンの熱の影響でしょうか?
手作り紙の厚み補正で思ったこと
- 厚みが足りないとハガキとして問題があるので修正できてよかった
- やるまでは2枚に分かれたりしないか心配したが、簡単に一体となってよかった
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※紙漉き年賀状の話はこちら→ 草木染めでオリジナル年賀状