2022年3月17日(木)桜染めワークショップ開催報告(岡山)

桜染め体験

今年最後の桜染め体験ワークショップを開催しました。要望があったので、枝の残り具合と相談して、急きょ1週間前に追加開催を決めました。

今回の参加者はリピーター2名、初参加1名。人が集まってよかったです。

だいぶ暖かくなってきて、剪定枝の蕾は咲きそうな状態。初回と同じ場所、同じレシピで染めましたが、また違った染液ができて、違った色あいに染まりました。

桜染めのこと

いちばんはじめ、2019年の春、初の草木染めワークショップ開催は、桜染めでした。その後、2020年、2021年の春も桜染めをして、今年で4年目。

まだまだわからないことがたくさんあります。

茶色ベージュ系に染まる経験をした後、初めてピンク色が染まった時、とても感動しました。その感動を味わう場があったらいいと思ってワークショップをしていますが、いつもうまくできるかドキドキします。

残り枝を使って他の染め方の練習もして、毎年進化していきたいです。

※桜染め詳細はこちら→ 桜染めの方法について

桜染めをするには枝の入手が必要。今年の桜の枝は、倉敷の染雅さんから声をかけていただき、2月下旬にいただいたものです。ありがとうございます。

染雅さん lit.link/somemiyabi

生のほうがいい色になる気がしたので、今年はバケツで水に挿してワークショップの日まで保管しました。最近暖かくなったし、花も咲きそうで、これ以上の長く保管するなら、もらってすぐ冷凍したほうがいいかもしれません。

ワークショップの雰囲気

春の陽気。剪定枝のうち、花芽がある細い枝は、蕾になっていました。もう咲きそうです。お花が咲きそうな枝は、もったいないのと、色が安定しなそうなので、使わずに観賞用として配りました。

桜の枝

カットして煮出す準備。太い枝は切りにくく、剪定ばさみの能力が問われます。

濃染剤を使って下処理。木綿や麻など植物繊維は色がつきにくいので濃染すると濃く染まりますが、それが桜色になるかは別の話です。テストした時に濃染しても染まる色がキレイだったので、今年は希望者は濃染することにしました。

濃染処理

2つのステンレス寸胴鍋を使って煮出しました。染液の枝をこしているところ。

染液の色。理想の色よりやや弱めですが、空気を含ませて赤みが出ています。

赤い染液

染めはじめ。生地が色を吸うと液が透明になっていきます。

桜染め風景

元々色物のストライプが入ったストール。濃染して赤みが入っています。

桜染め風景

酢酸アルミで媒染液を作って、媒染しているところ。無媒染のほうが色はきれいですが、繊維と色素をつなぐため、媒染処理が必要です。

アルミ媒染

媒染が終わったら、再び染液へ。新しい染液に戻しました。

桜染め風景

染め上がり。屋外の自然光で写真撮影。どちらかというとオレンジピンクに染まっています。

桜染め集合写真

それぞれ違う色に染まっているのは、濃染の有無と、生地の違いが大きいです。あと、濃染した生地としてない生地を一緒に染めた時、濃染した方により色が吸われた感じもありました。

濡れた状態なので乾くとまた変わります。参加した方は乾燥後のお写真をお時間がある時にお送りください。このページに追記します。

だんだん暖かく春めいてきて、いろいろおしゃべりしながら、楽しい桜染めの会になりました。ご参加ありがとうございます。

今後のワークショップ

コロナ禍になるまで、お菓子やお昼を食べながらダラダラおしゃべりして染物を楽しむ会だったのですが、2年前からぱたっと禁止して、岡山でもそうしてきました。手探りですが、もっと楽しむ会に近づけていきたいと思っています。

4月は、野草やハーブを採取して、煮て、染める会をします。野草茶やハーブティ付きで、春を楽しみます。

それとは別に、4/3(日)に倉敷市広江でラックカイガラムシ染め体験を出店します。無料配布用の藍の種を置きに手芸店にうかがったら、話が決まったんです。こちらはお子様も参加可能です。他の作家さんのワークショップもあります→ 倉敷市広江のイベントでワークショップ出店します

乾燥後の色あい

キナリ色だったトートバッグと、白地だったレーヨン50%コットン50%タンクトップ。どちらも濃染あり。

桜染めバッグとタンクトップ

残った枝を持ち帰って家で染めた子供用のTシャツ。濃染なし。濃染しないほうがピュアな色とのことです。

桜染め子ども用Tシャツ

上がシルクストール、下が淡黄色とブルーのストライプ柄が入っていた素材不明のストール。剪定枝の桜が咲いたところ。

桜染めストールと桜

ご協力ありがとうございます。

※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて

※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。