2021年3月21日(日)桜染め体験ワークショップ開催報告

桜染め体験ワークショップ風景

3月は桜の枝を煮出して染める草木染めワークショップをしています。場所は東京の新高円寺です。

桜の剪定枝を入手したのは1ヶ月以上前。バケツで水に挿して保管していた枝が開花したので、染まった布と桜の花を一緒に写真に撮ることができました。インスタ映えしますように。

今回の参加者は、リピーター3名と初参加3名。初参加の方は草木染めが初めて。ややこしい手順があって普段より大変だったかもしれませんが、枝から染める桜染めを楽しんでもらえたかと思います。雨降りの中のご参加、ありがとうございます。

※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染めワークショップ

桜の剪定枝の開花

水に挿していた桜の枝がワークショップの数日前に開花しました。カンザクラかな?と聞いてもらった剪定枝ですが、詳しい品種がよくわからず。ソメイヨシノに似てる気もしたのですが、花が小ぶりだからエドヒガン?

開花した桜の花

煮出しには冷凍保管した枝を使って、生枝は観賞用。開花し始めでまだつぼみが沢山あるので、希望者におすそ分けしました。お花を楽しんだ後、ぜひ自宅でも染めてみてください。桜が咲く前が最適と言われていますが、咲いた後でも染められます。

桜の枝と桜染め

桜染めの風景

卓上コンロで煮出した枝をこしているところ。場所は玄関のたたきです。

枝をこす

染め始め。うっすらピンクが入っていきます。

桜染め染色作業

媒染したり染めたりしているところ。今回も媒染には酢酸アルミを使いました。

※アルミ媒染についてはこちら→ みょうばんアルミ媒染液の作り方

こちらは縁側の床で染物。庭に椿の花がたくさん落ちているのが見えてキレイでした。

縁側で桜染め

やけにピンクな色に染まっていたガーゼ布。布の種類によっても染まり方が違います。

最後の方は透明に近くなった染液もありました。

いつもながらバタバタと作業が続いて、あっという間でした。椿灰を作ろうとしたマニアックな話を聞いたり、うちで取れた藍の種をおすそ分けしたりしました。

※藍の種は3月からが種まきシーズンです。私の栽培記録はこちら→ 藍の種と栽培(生葉染め染料用) 

工夫したこと

水作り

いままでのワークショップで、自宅で染めた時とは違う染液になることがあり、火加減なのか水の違いなのか考えていました。対策として今回は簡易的な浄水蛇口(アクアタップA)を取り付けてみました。差し込むだけなので設置は簡単です。

浄水蛇口

効果を出すには1分間に水量1.8リットルのペース。早く到着した参加者にも手伝ってもらって、水作りをしました。でも、結果としては、明確な違いはよくわかりませんでした。

複数の鍋で煮出して、鍋によっても色が違いました。いろんな要素が混じり合ってその時々で違う色になるのかと思います。難しくてやっかいですが、草木染めのおもしろい点でもあります。

予備の染液

前回のワークショップで煮残った枝を原料に作った濃い染液。事前に作った液を持参して、色が入りにくかったものは、この液で追加で染めました。

桜の濃い染液

今回の液は、水2.5リットルに重曹は小さじ半分、1~3回煮た枝を7分目くらい。3時間煮込みました。

時の運で色が出たり出なかったりするので、予備液があると、気持ちに余裕を持ってワークショップをすることができると思いました。

染まった桜染めの色

染液の状態や染め方、素材の違いによって、いろいろな色に染まりました。若干薄いものもありましたが、かわいい色になったと思います。濡れた状態なので、乾くと色は薄まります。

コットンガーゼ布、絹布、ポケットティッシュケース、絹糸、右2個は和紙から作った紙の糸。

桜染めの布や糸

ストールやハンカチ、マスクなど。木綿のものとシルクのものがあります。

こちらで準備したブッチャーコットンストール。元は真っ白な生地でしたが、濃染してなくてもうまく色が入りました。

参考のため、参加した方はぜひ乾燥後のお写真をお送りください。このページに追記掲載します。

次回のワークショップ

3月はもう一度桜染めをします。募集は締切済です。

4月は剪定枝を活用した草木染めにチャレンジします。よかったらご参加ください。

乾燥後の色あい

参加した方に乾燥後のお写真を送ってもらいました。ご協力ありがとうございます。

ブッチャーコットンストール。可愛い色になり、巻いて行くのが楽しみとのことです。

桜染めコットンストール

上の小さいものがマスク(レーヨンポリ混合)。真ん中が葉の地紋入りコットンストールでちょっとオレンジがかった色。下がレーヨンストールで、乾くとまさに桜の花色、その後少しオレンジ色が出ているような気がする。とのことです。

桜染めマスクとストール

シルクストール、コットンストール、コットン巾着。薄くならず、翌日はさらに色がクリアになったように感じたそうです。

桜染め布小物

絹布、絹糸。乾いても、あまり退色変化なしとのことです。

和紙から作った紙の糸。一番左が染める前。

桜染め和紙の糸

時間の経過とともに変化していくので、その時々の色をお楽しみください。

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。