ダブルガーゼで手作り大人ブラウス
自作ブラウスがやっと完成しました。秋に生地を準備したものの、パターン作成で作業が止まってしまい、はや半年。
「ガーゼ生地で着心地よいブラウス」という目標は達成。ミシン縫製はへたっぴですが、自分サイズのパターンは結構うまくできたと思います。
思ったよりアジアンな雰囲気の服になりましたが、色も形も気に入りました。モニターによっては派手な色に見えるかもしれませんが、そうでもないです。
作りながら思ったこと、気になった点、次回に向けての反省点などを書きます。
目次
ガーゼ生地での服作り
日暮里繊維街で生機(キバタ)の状態のガーゼ生地を買い、煮洗いした後、草木染めで染めました。
※生機の話はこちら→ 生機を炊く
※草木染めの話はこちら→ 蘇芳染め。草木染めで紫色
作りながら、ガーゼ生地で服を作るのはすごくいいって思いました。 手触りがよくて、トップスを作るならガーゼがいい、と思いました。
化繊よりも天然繊維が好きなのですが、だんだん、きちんとした生地が苦手になり、ついにガーゼがいいと思えてきました。
ガーゼは、ゆるく織られた生地なので、布端がボロボロほつれるし、ずれやすくて、縫いにくいです。シワシワを活かそうと思い、アイロンがけせずに作業したら、デコボコ。ズレまくりました。
それでもまた作りたいです。
草木染めは、蘇芳(すおう)という植物で染めました。色落ちしやすいので服を染めるのには向いていない染料です。でも、好きな色なので、染め直し覚悟で使います。
ギャザーブラウスのパターン作り
立体裁断でギャザーブラウスを作ることにしました。
ヨークがあって、少しギャザーを寄せています。前立ては短冊にして、頭からかぶる形。衿は細め。少しだけ肩を落として、カジュアルな感じ。
前立ては直線だと縫うのが簡単なのですが、首元が詰まって着にくいので、斜めにしました。
似たデザインを、文化式の平面製図で作ったことがあります。その時は補正がよくわからず、きつい感じだったので、着心地を改善しようと思いました。
※着心地や立体裁断の話はこちら→ 独学での服作りと立体裁断のこと
身ごろや衿は立体裁断で作りましたが、袖はそれに合わせて平面で作図しました。
一度、いらない布で身ごろと袖だけ作って試着。腕が動かしにくい感じがしたので、アームホール部分をやり直して、袖を引き直しました。
あと、後ろ身頃の幅も広すぎる感じだったので、脇の線で調整しました。自分でパターンを作ると、なぜか後ろ身頃が幅広になりがちです。
ぎりぎりの布幅で裁断
中途半端に生地が余ると、その始末に悩むのが嫌です。ギリギリの量の布を買っています。
長袖ブラウス1着なら、W幅(140~150cm位)の生地で、1.5mあれば作れる計算です。染めたら縮んで1.4mだったので、本当にぎりぎり。
どこに何を置けば全部取れるか、パズルのように型紙を置いて、裁断。
裏のヨーク分だけ足りず、別布になりました。見返しなどは、中途半端に余っている布を使うのもいいと思っています。
ちなみに別布は、コチニールで染めたガーゼ生地の余りです。
白糸で縫う
木綿カタン糸
後々、重ね染めできるように、白い木綿糸で縫っています。カラーの木綿ミシン糸も存在はするのですが、糸だけ草木染めでないのもくやしいので、白い糸を使ってます。
※ミシン糸を染めようとすると大変です→ 綿ミシン糸のコチニール染め
落としミシン
濃色の生地に白糸でステッチを入れるのは目立ちすぎます。ガーゼ生地の雰囲気にも合わないと思ったので、ステッチではなく落としミシンで留めることにしました。
落としミシンというのは、裏側の生地の幅を少し広げれば、表は布の外側を縫っても、裏側は布の内側を縫っているので留まる、という縫い留め方です。前開き、衿、袖カフスの3か所を落としミシンにしました。
白糸が目立っている箇所が、下手な部分です。
きれいに縫うのはむずかしいです。布のキワを縫うのですが、少し離れてしまったり、布の上を縫ってしまったり、失敗します。あまりにもひどい時は、ほどいてやり直しましたが、この程度なら自分で着るなら許容範囲。
裏から見ると、ステッチになっています。裏がはずれても失敗です。
ヨークもステッチ回避
裏側のヨークも、ステッチではなく、裏返して裏から縫い留めました。
縫い代にヨークを待ち針で留めて位置を決めます。
それから、くるんと返して、裏から待ち針を止めなおして、裏から縫い留めました。
縫ってから表に返すと、こんな感じです。
ブラウスすその始末
三巻押さえ
当初、三つ巻き押さえを使って、細い三つ折りにしてスソを縫う予定でした。実際にやってみると、ガーゼのふんわりした雰囲気とは違う感じでした。
しわが伸びてきっちりしすぎる感じです。そこだけ硬くなった感じがします。
ミシンでまつり縫い
ほどいてやり直し。ステッチもできれば入れたくなかったので、まつり縫いをすることにしました。
ミシンの「まつり縫い」にチャレンジ。原理はむずかしくないのですが、やったことがあまりないので、少し頭が混乱。
できあがり表側。白い点々がまつり縫いの痕跡です。
できあがり裏側。縫い代の処理は端ミシン。その下の台形に縫った部分がまつり縫いです。
手順を間違えたりして時間はかかりましたが、慣れたら便利な機能だと思いました。
衿付けの失敗
衿の先が細すぎました。これはパターンミスです。衿と前立ての縫い代が入りきりません。
縫い代の接着芯を外し、カットできる縫い代は切って、無理やり詰め込んで何とか縫いました。 衿先に白糸が見えてしまっているのも、詰め込み過ぎたせいです。
次に作る時は、前立てと衿が一体になった型紙にしようと思います。
あと、なぜか衿の幅が太い部分がありました。わかりますかね?わかりますよね。
シャツ袖
セットインスリーブよりも、シャツスリーブの方が動きやすくて着やすいから好きです。
イセが無くて、平たい状態で袖付けできます。その後、身頃の脇線と、袖を一気に縫いつけられるし、簡単で好きです。
でも、袖付けをしたら、縫い代の付け方がおかしい感じがしました。縫い代をどうつけるのか、よく間違えます。
袖カフス
短い袖と長い袖
カフスを付ける前に試着したら、カフスが無いほうが軽さが出ていい感じがしました。
でも秋にも着たいので、袖は長いほうがいいと思って、予定通りカフスをつけることにしました。
縫い目を利用したカフス付け
袖の縫い代を利用して、カフスを付けてみました。ラクかなと思ったのですが、無計画でやってみると、いまいちでした。もう少し考えたい部分です。
スナップボタン
パターンを決めた時は普通のボタンにしようと思っていたのですが、作るうちにボタンが無いほうが合う気がしたので、スナップボタンに変更しました。
ブラウス作りで思ったこと
- 次は前立てと衿が一体型のブラウスを作りたい
- 染めた布在庫を形にしたい
- またガーゼ生地で服を作りたい
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。