生機(キバタ)を炊く

生機を精練

今、自分用のガーゼブラウスを縫っている途中なのですが、その生地はもともと生機(きばた)の状態で買ったものでした。

生機を精練した時の書きます。

きばた生地とは

機械で織られてそのまま、染色や加工前の生地です。すごく濃いキナリ色。黄色っぽい色です。そのままでは使えなくて、精練する必要があります。手間がかかる分、価格はお手頃です。

日暮里繊維街の南和という生地屋さんで買いました。木綿のダブルガーゼ生地です。 ジャガードみたいな刺繍が入っています。 精練する前は、糊がきいてごわごわした感じ、硬い手触りです。

生機ガーゼ生地

昔、初めてそのお店に立ち寄った時、かなり黄色い状態の生地が並んでいて「黄色い生地って好きじゃない」と思っていました。

染める前の生地が売っているなんて、思いもしませんでした。

草木染めを始めてから、そのお店が染色用の白生地も扱う生地屋さんであることに気がつきました。

染めるための生地を探していたら、「精練からするなら生機もありますよ」とお店の人が教えてくれました。世の中には、そういう状態の生地が存在するんですね。初めて気がつきました。

※日暮里繊維街の生地屋さんの話はこちら→ 日暮里繊維街でおすすめの生地店

生機を精練する

生機生地たぶん1.5m。242g。

蝋分や糊を落とすために、熱湯で煮洗いします。

灰汁(あく)で炊くとよいらしいので、市販のソーダ灰を使うことにしました。

ソーダ灰

水10リットルにソーダ灰32g(大さじ4杯)を溶かして、アルカリ性(pH10~11)で1時間ほど煮ました。大きい寸胴鍋を使いました。

煮始めたところ。

精練はじめ

1時間後、煮洗い終了。汚れが液に出た感じがします。

精練おわり

重曹を使うなら、倍量入れてきちんと加熱すれば、たぶん同じかと思います。 (重曹は加熱しないとアルカリが強くならないので)

煮た後も、きなり色でした。真っ白にするには漂白が必要かもしれません。 パリパリしていた質感は、糊が取れてやわらかくなりました。 柔らかくなったガーゼ生地はとてもいい感じです。

白くならないなら、洗濯機で洗濯洗剤で洗うだけでもいい気がします。加熱しないと落ちない成分は油脂でしょうか?

その後の染色で色むらなく染まったし、別に生地も傷んだ気配はないので、精練の方法は問題なかったと思いますが、正しいやり方なのかはいまいちわかりません。

草木染めで染色

よくゆすいでからそのまま、草木染めで赤紫色に染めました。染めてからお風呂場に干しているところ。

草木染め生地をお風呂場で乾燥

縮んだし、ガーゼ生地はシワシワするので、ブラウス1着ギリギリです。

ガーゼ生地のしわしわ具合がいい感じです。 こういう生地で自分の服を作りたいです。

蘇芳染めガーゼ生地

※草木染めで赤紫色に染めた話はこちら→ 蘇芳染め。草木染めで紫色。

※その後ブラウスに縫製した話はこちら→ ダブルガーゼで手作り大人ブラウス

生機の精練で思ったこと

  • 生機を炊くのは、結構めんどくさい
  • 精練が一番重要というけれど、いまいち正しい方法がわからない
  • この生地が気に入ったのでまた買いたい。購入時と雰囲気が変わるので、選ぶ時がむずかしい

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。