草木染めのお手入れ、保管方法
草木染めは、普通の化学染料で染めたものより不安定でデリケートです。色落ち、色あせ、色変わりしやすいため、お手入れや保管に注意が必要です。
染料や染め方によって度あいに違いはあるものの、時が経つとともに退色、色変わりします。その時々の色を楽しみつつ、色が抜けたら染め直してください。
※このブログで紹介しているような、個人で染める草木染めについて書いています。染色後に色止め加工がされた商品や藍染などは扱いが違う点があると思います。購入した商品や市販品については、その取り扱い説明に従ってください。
目次
草木染めの布の弱点
- 直射日光、室内の蛍光灯などの光
- こすれ、摩擦
- 水ぬれ
- 食べこぼし(果汁の酸など)、汗
- 洗剤の酸やアルカリ
- 大気中の化学物質
- 濡れた状態で鉄など金属との接触
- 鉄分を多く含んだ水での洗濯
- 布を折りたたんだ状態で保管すると、折り山部分が変色しやすい(いわゆる、山やけ)
- 植物というナマモノで染めているので、カビやすい
草木染めの布の保管方法
保管する際の注意点
上記の弱点を考えながら、保管します。
- 光に弱いので、暗い場所で保管
- 特に、布の一部分だけに光を当てた状態にすると、そこだけ色が変わって色むらになる
- カビやすいので、湿気を避けて保管
- 時々、陰干しをして風を通す
自己流の保管方法
こんな感じで保管しています。主に、自分の服、服に縫製予定の生地、手創り市販売用の小物類などです。
- 服はハンガーに吊るしてクローゼット保管
- 大きい生地や風呂敷などは、筒状に巻いて保管(一番上は草木染めではない布でカバー)
- ストールは、なんとなくふんわりまるめて、フタ付きの箱に格納
- 小物類も、フタ付きの箱に格納
- アントシアニン色素のものは空気中の物質にも弱いので、ビニール袋に密閉して箱の中に保管
- 折り目の変色を避けたいので、きっちり四角に折らない、積み重ねない
草木染めの布のお洗濯の方法
洗濯する際の注意点
- 酸や汗がついたら、放置せずにすぐ手洗い
- ぬるま湯で手洗い、もしくは少量の中性洗剤を水に溶かして手洗い
- 漂白剤や蛍光剤入りの合成洗剤は避ける(酵素パワーに注意)
- 漂白剤は避ける
- ドライクリーニングは薬品によっては変色するので避ける
- 石鹸はアルカリ性なので避ける
- 色移りをさけるため、単独で手洗い(濡れた状態で他の布に触れると色移りする。特に濃色で注意)
- 浸け置き洗いはせずに、すばやく洗う
- 鉄分を多く含んだ水での洗濯は避ける
- 脱水は、ネットに入れて洗濯機で短く脱水、もしくはタオルに包んで水気を取る
- 乾燥は、直射日光を避けて、陰干し
- アイロンをかける場合は、中温で裏面からかける
草木染めを洗う時の洗剤
- おしゃれ着用の中性洗剤(アクロン、モノゲンなど)
※2024年1月追記:2022年頃?にエマールの成分変更があり酵素入りになったため、エマールを削除しました。 - 野菜・食器用の中性洗剤(ヤシノミ洗剤など)※衣類用のヤシノミ洗剤は弱アルカリ性
※2024年1月追記:「頭髪用のシャンプー」も記載していましたが、製品によってペーハーも違い、洗浄力も違うため削除しました。
自分では、染め直せばいいと思っているので、あまり気を使っていません。普通に洗濯機で洗った場合の色の変化はこちら→ 草木染めの色落ちや色変わり
みなさんは、どのように保管やお手入れをしていますか?オススメの方法や違うやり方があれば、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、ぜひ教えてください。