千駄木の手作り市andscene
千駄木の手創り市アンドシーンは2019年いっぱいで終了してしまいました。残念。
雑司ヶ谷の手創り市以外にも、同じ系列のハンドメイドの青空市(販売イベント)がいくつかあります。東京都内では、千駄木の養源寺というお寺で開催されている&scene(アンドシーン)がそれです。その手作り市を見に行った際の感想を書きます。
私が手作り市見に行くのは、いつか自分が作ったモノを出店してみたいと思っているからです。あと、どのような商品があるのか、草木染めの作品を見るのも目的の1つです。
お寺の境内に手づくり作家さんが小さなブースを出店する形式で、雑司が谷の手創り市と同じ雰囲気です。木陰はこちらのほうが少し多いかも。
作家さんとお話して、いろいろ情報を教えてもらいました。楽しかったです。
目次
andsceneの場所や雰囲気
駅でいうと千駄木よりも本駒込のほうが近く、喫茶ギャリコのすぐそばです。谷根千のお散歩エリア圏内といえば圏内だけれど、若干はずれた場所になるかと思います。谷中銀座などの観光中心地に比べると人は多くありません。
アンドシーンは2ヶ月に1回、偶数月に開催されています。雑司が谷の手作り市に比べると小規模ですが、雰囲気はとても似ています。緑が多くてのんびりしたくなる、気持ちのよい境内です。
実際に出店するお店も似ています。出店ブースの数は、地図で見ると80~90店舗くらい。でも、そんなにあったかな?と思う感じで短時間でささっと回れます。
お住まいがご近所なら、お散歩がてらぜひ行ってみてください。
遠い場合は、わざわざこの手創り市を見に行くというよりは、谷根千エリアのお散歩と組み合わせて立ち寄るのがよさそうです。
マフィンとかスコーン、焼き菓子やコーヒーなどの食べ物ブースもあるので、おすすめです。わたしはリンゴマフィンを買って、休憩場所の椅子に座って食べました。
トイレの脇、お寺の建物内にアトリエみたいな小部屋を発見しました。のぞいた訳ではないのですが、ガラス窓越しに見えたんです。養源寺のホームページを見ると寺子屋として絵の教室も開催しているようです。アートにつながりの深いお寺なのかな?
下の写真の旗は、mekuさんのブース上の飾りです。やわらかな水彩で色がとてもステキでした。会場の雰囲気にマッチしていました。
沖縄やんばる植物の草木染
TORITOIROさんは、鳥の置物がメインなのですが、その脇に草木染の布も出品していました。染める原料は、沖縄やんばるエリア(北部)の植物が中心だそうです。
敷布やコースター類。ざっくりした生地で、男性の作り手さんらしい雰囲気でした。
今回のアンドシーンのテーマが蚤の市コーナーを作ることだったからか、ハギレもありました。
どの色が何で染めたものなのか、せっかくお聞きしたのに、うろ覚えだったらしく忘れてしまいました。シャリンバイ、イタジイ(沖縄でスダジイのこと)、ヤマモモ、モッコクなどを使っていて、それだけじゃなくもっと使っていて、さらに染料を重ね染めしたものも多いそうです。
下の写真の黄色はヤマモモです。それは覚えてました。
「沖縄の植物で染めた」というところが興味深いと思いました。重ね染めをして色落ちしにくくしたり、工夫されているお話もきけて勉強になりました。
染料になる植物を3つ混ぜてもきれいな色
手紡ぎの毛糸の草曜舎さんの草木染めです。(2018年10月)
ひのきの樹皮(写真の左側)と、ひのきの樹皮&春菊の花&つつじの花のミックス(写真の右側)。
なんともいえない黄色です。ひのきは写真だと少しわかりにくいですがクリーミーな色でした。
3つの原料をミックスしてもきれいな色。草木染って不思議です。
春菊の花もツツジも、草木染めの原料としてノーマークだったので、染めてみたいものリストに追加しました。
食べる春菊はよく知っているけれど、その花は見たこともないです。
ツツジの花については、明るいムラサキピンクな雰囲気が苦手と思ってましたが、それが深みのある黄色の中に入っているとは不思議。単品だったらどんな色になるのか気になります。
ツツジの色
Suzuyaさんの手紡ぎ手織りマフラー(ショールだったかも)にも、ツツジが使われていました。黄色っぽい部分と、赤紫エンジっぽい部分がツツジの色。ツツジの枝からの草木染めです。(2018年10月)
同じ植物の染料を使って、媒染の違いで色を変えて、糸を織りあげるっていうのも素敵。
ツツジなら、本当によく見かける植物だし、一度試してみたいです。
紡ぐのにはウールに油を少し残しておいたほうがやりやすいけれど、毛に油があると染める際に色がくすみやすいそう。
よく言葉では聞いていた「柿渋」「ろうびき」
曖昧(aimai)さんの、柿渋のバッグ。(写真の手前側)(2018年10月)
コットンを柿渋で染めて、ロウビキしたもの。ロウビキすることでしっかりするそう。
草木染め関連で、柿渋、という言葉がよく出てくるので、これか!と思いました。男性が使うものにぴったりな色。
お店の人と話をすること
マルシェやこういうハンドメイド品の青空市は、販売しているお店の人が、実際に商品を作っている人なので、お話が面白いです。
つくる過程や原料の話、思ってもいなかったこと、自分にはない視点とか、勉強になって面白いです。都内にいながら、ちょっと田舎のお話も聞けたり。
以前は、「話をすると、買わなくてはいけないんじゃないか」というプレッシャーが嫌だったのですが、この頃は、おばさんになったためか、手づくり熱が高まっているためか、話を楽しめるようになってきました。
ディスプレイがすてき
サルトリイバラの実がディスプレイされているお店あって、赤い実がとても素敵でした。お店の名前は紬さん。(2018年10月)
手づくり市の出展者に選ばれるためには、素敵な作品写真が必要ということがWebサイトに書いてありました。そのためにも、ちょっとしたディスプレイ小物って威力があるのかもしれない、と思いました。
確かにCreemaを見ても、素敵な作品に見える商品写真には、ちらっと脇に素敵な小物が飾ってあったりします。
アンドシーンを見て思ったこと
- 草木染めの原料として「ツツジ」要チェック
- ウメノキゴケという梅の木に付く苔がビビットなピンクになるらしい。どんなもの?
- 草木染でディスプレイするとしたら、やっぱり材料となる素材を一緒にディスプレイしたい
- 藍熊染料で草木染め講座が始まる時期らしいので、習いに行きたい
- 今までコットンを染めてきたけれど、ウールも染めてみたい
- スピニングパーティー(毛紡ぎ系イベント)で、都内にいながらひつじの毛がりを見られたらしいので、行ってみたい
- ロウビキとろうけつ染めって違うもの?
- 出店してみたい。次回4月のテーマは植物園なので、ダメモトで応募したい
- 重ね染めがしたくなった
- 2月のわりに暖かい、外で過ごしやすい小春日和でよかった。出店の狙い目?
※千駄木の手創り市アンドシーンは2019年いっぱいで終了しています。