藍の栽培。地植えに挑戦2024

藍畑2024

藍の生葉染めをしたり、発酵建ての藍染をするために、タデアイを育てています。

初めてベランダで育ててから2024年で6年目です。岡山に移住して、畑で育てるようになってから4年目。

去年まではまっとうな畑を借りていたのですが、今年は「ここで育ててみよう」と自分で決めた場所なので、いろいろあります。瀬戸内海が見える、鹿さんも住む山のそばです。

2024年のタデ藍の地植え栽培の記録ページです。

畑の土作り

新規の畑。草ぼうぼう、木も生えてたところを開墾した場所です。

3月下旬になってスコップで掘り起こし、ツルニチニチソウと笹が多いので根っこから取り除き、生ゴミ堆肥と残っていた鶏ふんを入れました。

土を耕す

耕し方はざっくり。天地を返す程度にしました。

落ち葉や枯れ枝を上に乗せました。白い菌糸があると栄養が作られるらしいです。菌ちゃん農法を参考にしました。でも菌ちゃん農法の場合、マルチでおおうので、違うといえば違います。

落ち葉をひく
落ち葉近景

米ぬか(精米機からもらってきたもの)もふりかけました。イノシシが来たら嫌なので少しだけ。

米ぬか

さらに、去年育てた藍の、残った茎も置きました。草マルチに使いたいと思って、前の畑から運んできたもの。

下の写真は、藍の茎をポイッと置いていた保管場所ですが、茎の下の地面から藍が発芽してました。黒っぽく見えるのが藍の茎です。この茎もあるだけ落ち葉と一緒に上に置きました。

去年の藍の乾燥茎

去年は不耕起っぽく、ほぼ無肥料で育てて小さく、それはそれで量でカバーしてよかったのですが、今年は面積も狭いので甘やかして育てる作戦です。

※去年の様子はこちら→ 藍の栽培。地植えに挑戦2023

藍の種まきと苗作り

春のお彼岸過ぎ、3月25日と3月31日に種まき。ポットに数粒ずつと、苗床に筋まきの2種類。

ポットが発芽したところ。10日程度で発芽が確認できました。肥料なしの種まき土を使いました。

藍の発芽

ポットの種まきから1ヶ月後。毎日水やりしたのに、育ちが悪くて、とても小さいです。土の栄養不足と日光不足かと思います。

藍の本葉

畑の苗床は大木のそば。3列すじまきして、藍の茎で草マルチしました。

苗床の茎草マルチ

苗床の種まきから1ヶ月後。放置しただけで育ってました。エゴマが元々多くて、一緒に生えています。

藍の苗床

葉っぱの形が丸い、丸葉タイプのタデアイです。

藍の定植

春の土用明け、5月上旬に植え付け。いつもゴールデンウイークを植え付け時期にしているのですが、土用期間は土いじりNGと知ったので、その法則に従うことにしました。

苗の大きさが苗床(写真左側)とポット(写真右側)でかなり違いました。

苗床の苗とポット苗

それよりも、耕した畑に藍が勝手に育っていました。茎を置いたので、そのこぼれ種で発芽したのだと思います。

こぼれ種から育った藍

元気そう。密集しているので、株間をとって移植することにしました。どの株を残してどの株を移動するか考えならが作業すると時間がかかります。一日で終わりませんでした。

こぼれ種から育った藍

少しずつとって、別の位置に移動。長靴で根元をぎゅっと踏んでます。

藍の定植

この日は日差しが強くて、ヘタってる株もありました。何日か経てばシャキッとします。

藍の定植後

せっかく育てたので、ポットの苗も小さいまま一部に植え付けしました。

今年の株間&条間は45cm。去年は30cmでせますぎたので少し広げました。落ちてた枝を目安に使いました。

枝と株間

周りの雑草はエゴマです。雑草はじゃまになりそうな部分だけ刈って、植え付け。

定植、移植が終わった畑。大木の向こう側。なんとなく等間隔に見える黄緑色が藍です。こぼれ種の苗が中心で右端の一部がポット苗。

定植、移植が終わった畑。大木の手前側。枯れ枝の隙間に見える黄緑色が藍です。こぼれ種の苗と、苗床の苗。

藍の成長

移植して3日後くらい。倒れていた苗もピンッとします。

植え付け2週間後。とても小さかったポット苗は、まだまだ小さいです。

ポット苗2週間後

同じ日のこぼれ種エリア。比較的日当たりがよい場所で、育っています。

5月下旬、こぼれ種エリアを土寄せ。枯れ枝がじゃまです。

土寄せ

初めての水やり。クモ?ハダニ?蜘蛛の巣が葉っぱに多いので、水やりすることにしました。今年は水道から水やりできるのがうれしいです。去年は水路からバケツで水を汲んで運んでジョウロで水やり方式でした。

水やり

その数日後に大雨が降って、古家側の表土が地滑りしていました。びっくり。畑面積が減少しました。でも、古家的には、日当たりがよくなったかも。

地すべり

畑にするために笹の根っこを取り除いたのがよくなかったのかも。石垣もない場所だったので。

気を取り直して、ぼかし肥を追肥して、土寄せ。枯れ葉が多い場所は追肥をせずに、様子を見ることにしました。

6月初旬のポット苗。移植から1ヶ月弱。少し育ってきました。日当たりの悪さの影響もあるかと思います。

6月初旬のポット苗

6月上旬。雑草が混じっています。何だろう?草刈りしすぎると土の表面が乾くので、じゃまになりそうな草だけ草刈り。

よく見るとイヌタデらしきもの発見。前の畑にはほとんどなかったのですが、ここには多そう。種の交雑が怖いので、根から抜いて残渣を畑の外へ。この除草だけはしっかりやろう、と思いました。

大きい木があるので、日陰になる場所があります。

日向と日陰の藍

育ち具合は、日の当たり具合で違うようです。光合成で育つのだと実感。去年までのまっとうな畑には日陰が皆無だったので、そんなこと考えたことなかったです。

日当たりを改善すべく、大木の葉っぱを高枝切りバサミで切れるところは切ったものの、ほとんどは高きすぎて届かず。

大木の手前、日かげエリア。

日陰エリア

大木の向こう側、日なたのこぼれ種エリア。

藍畑2024

6月22日、梅雨入り。同じタイミングで育ちがよい株に小さい花穂を発見。雨が続いて一番刈りに入れないので花穂の出た茎だけ収穫。

藍の花穂出かけ

6月下旬、日なたのこぼれ種エリアがかなり育ってきて、刈り取る時期に来ている感じ。育ちが早すぎる。

一番刈り前の藍畑

見下ろしたところ。雨上がりでジメッとしていて、藍は元気。太ももぐらいの高さに育った。

藍と脚

今年は土に栄養もあって、雨も多くて、去年よりも全然育っている。

一番刈り

梅雨だけれど、しかたがないので雨ではない日をねらって1番刈り強行。カマで下の方から刈り取って、ガラ袋で運搬。乾燥葉にします。

ガラ袋に入れた刈り取った藍

曇りの日に刈り取ったものはその日に乾ききらず、室内で数日乾かした後、結局晴れた日にやっと乾燥できました。

晴れた日に干しているところ。古家の残留物の銀色シートが優秀でした。

7月中旬。梅雨で曇りや雨の日が多くて一番刈りが進まないまま、二番刈り部分もすくすく育ち中。写真の奥が一番刈りまだ部分で、手前の大半が一番刈り済み部分。

7月中旬の藍畑

人間の都合を置いて考えれば、よい育ち具合なのだけれど、いろいろあります。

梅雨明けは7月21日頃。7月後半から一番刈りを本格始動。一人で一日に作業できる量は限られるので少しずつ進めます。

藍が育ちすぎて通れないので、二番刈り分も含めまず真ん中を刈り取りって通路にしました。

通路作り刈り取り後

通路にシートを置いて、刈った茎葉を置いて運搬。

通路と刈った藍

木の雨戸枠とネット(残留物)で干し台を作成したものの、地面に敷いたシートより乾きが遅いです。地熱?

干し台

とても小さかったポット苗も、やっと一番刈り。こぼれ種よりも小さいものの、きちんと育ちました。

ポット苗の一番刈り

ちょっと弱り気味の株。去年の育ち方に似ている。耕さずに植えた場所かも。刈り取りが遅れて花が咲いてしまった。

弱り気味の藍

大木の手前、日かげエリア。いつの間にか大きく育っていた。ここも刈り取り開始。

日陰エリアの藍

まだ一番刈りが終わっていないのに、通路の藍がすくすく育って、通路が消そう。

消えかけている通路

大木の奥、二軍エリア。刈り取り後は、二番刈りに向けて育ち始めていて、でも通路はある感じ。

とても小さかったポット苗の、一番刈りの1週間後。小さいながら元気に育ち中。雨のない暑い日が続いているので、半日陰で逆によかったかも。

小さい藍の刈り取り後

畑の一番端っこの藍。手入れが全然できてなくて、雑草に囲まれつつも育っていました。やっと一番刈り。

端っこの雑草と藍

7月末、畑の端っこまで、なんとか一番刈り完了。すっきりしました。どこが藍でどこが雑草かわかりにくい写真ですが。

一番刈り後の藍畑

二番刈りは土用明けてからにしようと思います。

7月後半からずっと雨が降らず、8月初旬に2回、ホースで水まき。追肥するつもりが、土用期間なので放置。

日照りが続いてから一番刈りした株で、その後、育ちが遅い場所があります。土の栄養が足りないのか、土がむき出しで乾きやすいからなのか。

育ちが遅い場所。

一番刈り後1週間育ちが遅い場所

普通に育っている場所。日かげエリア。

一番刈り後1週間育っている場所

二番刈り

8月上旬、土用明けにあわせて、二番刈り開始。一番刈りが早かったエリアで育っているものから。

下の方の葉っぱが黄色く傷んだものもありました。干す時に取り除くのが手間。

黄色い下葉

ちょっと育ちすぎたかな。8月上旬に刈り取った分は、一番刈りと似たような大きさ。

二番刈り刈り取った藍

刈り取った後の地面の土は白くて乾き気味。

乾いた地面

追肥が全然できてなくて、やっと追肥。ベージュの粉末がぼかし肥です。土寄せはせずに、ぼかし肥を脇の土の上に置きました。

ぼかし肥の追肥

藍の花が咲いてしまった部分も結構あって、刈り取り。近くでイヌタデの花を発見してしまったため、畑内の花はすべて種になる前に刈り取りして、来年用の種取りは別の場所ですることに決めました。

ピンク色の藍の花

日差しが強い日に一気に乾かそうと思うものの、思い通りにならない。

二番刈り第一弾が終了した畑。小さめの株は後回しにすることにした。

規則正しくない、ばらばらな刈り取りになっています。

びっくりするほど一番刈りをした後に育ってない株。植え付けの前に耕さなかった場所です。

育ちが悪い藍

8月後半はたいして雨がふらないのに曇りの日が多かったです。

8月末に台風が到来。土砂崩れが心配でしたが大丈夫でした。台風一過に晴れたので、二番刈りを再開。

育ちすぎないちょうどいい大きさ。一番刈りや8月上旬の二番刈りより葉っぱは小さめですが、このほうがいいかも。

二番刈りの藍

カマで刈り取りする時、茎をひとまとめにつかんだところ。下のほうの葉も黄色くなってないのがいい感じ。刈り取ると茎が増えるので、一番刈りより茎が多いです。

二番刈りの藍

9月もお天気や気温的にはまだ干して乾きそうなので、できる範囲で刈り取りを進めます。9月中に刈り取れるだけ刈り取ろうと思います。全部は無理かも。

9月初旬、まだまだ刈り取れる藍があって、追われている感じ。

9月初旬の藍畑

藍を干せる日なたの場所も時間も限られるので、できるだけ効率的に乾くように茎を並べて干しました。つい、いかにツメツメに並べられるかチャレンジ。

乾燥葉作り

とれた乾燥葉。なかなかよい感じです。

丸葉藍の乾燥葉

刈り取ったぞ、と思ってもまだまだあることに、少しげんなりしてきました。

刈り取った後の藍畑

花が咲いてしまったものも干しています。花穂がつくとインディゴ量が減るそうですが、乾燥した葉っぱの色は紺色で、悪くない感じなのがいつも不思議です。

藍の花穂の乾燥葉

9月中旬、まだ2番刈りなのですが、花穂がかなり目立ってきました。

9月中旬の藍畑

花穂の茎だけ刈り取って、別の場所で種がとれるか育ててみることにしました。(イヌタデ交雑対策)

花穂のついた藍の茎

水に挿しておくと、根っこが生えてきます。

水に差した花穂
茎に生えた根っこ

とても小さかったポット苗も2番刈り。小ぶりなので1回で全部の茎がつかめます。

小さかった苗の2番刈り

9月中旬、2番刈り前の日かげエリア。日当たりがよくない割に、まあまあ育っています。

藍畑日かげエリア

2番刈り後。9月半ばなので、もうあまり育たないかと思います。

9月半ば、これで2番刈り終了。規則正しく刈り取れてないので、だんだんどこが2番でどこが3番かわからなくなって、小さめ2番は刈り取れてないかも。

三番刈り

9月中旬、三番刈りに突入。日なたエリア。まだまだある、という気持ちでいっぱいです。

3番刈りの藍畑

お花もたくさん咲き始めました。どんどん刈り取ります。赤花です。

9月中旬藍の花

こぼれ種になってほしくないので、葉っぱが小さいものも気にせずに、どんどん刈り取りました。

3番刈り刈り取った藍の茎葉

9月下旬、やっと畑の藍がだいたい刈り取れました。ほっと一息。

最後は下から刈り取ったので、茎比率が高かったです。適当に干しました。

茎が多い乾燥葉作り

あとは別の場所での種取りが残っていますが、とりあえず藍畑2024はこれにて終了です。

2024に思ったこと

  • 想定外の問題が発生。藍が元気に育つことと、人間にとって快適なことは違う。来年2025年は場所を少し移動する予定。
  • 問題はあったけれど、かなりよく育った。土に栄養があったおかげだと思う。
  • よく育ったので、シンクイムシやメイガ、カメムシ、ウリハムシなどが気にならなかった。
  • 藍に時間がとられてしまうので、来年2025年は育てる量を減らす予定。
  • 藍だけで野菜や果物を全然育てなかったので、秋冬野菜を育てたい。緑肥もしたい。
  • 乾燥葉を取って残った茎は、移動先の畑で草マルチとして使う予定。

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。