ワイルドストロベリーの葉っぱ染め
ワイルドストロベリーの葉っぱを使って草木染めをしました。アルミ媒染で黄緑色に、鉄媒染で深緑色になりました。黄緑は写真だと薄く見えますが、結構染まっています。
ベランダのプランターで育てていたもの。別の植物を育てる場所を確保するため、1株を残して他はすべて取り除きました。
ワイルドストロベリーの場合、1株残しておけば、ランナー(伸びる茎)から増やすことができます。のびて邪魔になったランナーも、草木染めに使えます。
染めた日:2020年4月7日
目次
ワイルドストロベリー染めの材料
材料
- 木綿晒し 1枚(以前、他の草木染めをしてあったもの)
- ワイルドストロベリーの葉(地上部全草)小さめのスーパーのビニール袋1袋分、100g程度
- みょうばん(スーパーで購入できる漬物用の焼みょうばん)大さじ2
染める布について
シルクの場合は、そのままで染まりますが、木綿や麻は濃染しないと、染まる色がとても薄いです。ワイルドストロベリーの葉で染める場合は、濃染したほうがよいです。
※濃染方法はこちら→ 草木染めを濃く染める方法
今回は、以前、染物に失敗したサラシのハギレを使いました。そのため、濃染処理しなくても染まりました。一度染まった布は、染まりやすいです。
ワイルドストロベリー染めの手順
- 事前の準備:ワイルドストロベリーの葉、茎を摘む
- 事前の準備:布をぬるま湯(お風呂ぐらいの温度)につけておく
- 鍋に葉っぱとひたひたの水を入れて、沸騰後20分煮る
- 葉っぱをこして、バケツに染液を入れる。布を入れて20分。時々、生地を動かす。
- 水洗い
- 焼みょうばん大さじ2(6g位)を少量の熱湯で溶かす。水3Lで薄める
- みょうばん液に布を20分漬ける。時々、生地を動かす。
- 水洗い
- 再度染め液に漬けて20分。時々、生地を動かす。
- しっかり水洗い
- よく絞って、ベランダ干し。中温でアイロンがけ。
※草木染めの基本手順や注意点はこちらを見てください→ 草木染めで布を染める方法:綿・麻・絹
ワイルドストロベリー染めのやり方
葉っぱを取る
ベランダのワイルドストロベリーの葉っぱを使いました。藍を育てる場所が必要で、取り除いたためです。藍の種まき話はこちら→ 藍の種と栽培(生葉染め染料用)
こんなふうにプランターに植えていた部分が、8か所以上ありました。
地上部全体をとって、ビニール袋一杯分になりました。茶色っぽくなった部分は取り除きました。
ちなみに、ランナーが伸びる時期は、いらないランナーを切って染めるのもおすすめです。赤い茎のほうが、葉っぱ部分より色素が多い感じがします。
事前準備:布をお湯につける
バケツにお湯(お風呂ぐらいの温度。40℃)を入れて、布をつけておきます。新品の場合は、台所洗剤で軽く洗ってからお湯につけます。
着火
鍋に葉っぱと、ひたひたになる程度の水を入れ、ふたをして着火。強火にします。
沸騰後20分中火
沸騰したら、吹きこぼれないように中火にします。(弱火ではない)沸騰してから20分煮ます。
煮た後はこんな感じ、くたくたになります。薬草みたいな匂いがしました。
染液
沸騰後20分経ったら、火を止めます。バケツの上にザルとこし布を置き、液をそそぎます。葉っぱをこしてバケツでうけます。
染液は、少しにごった黄緑色でした。
布を染液につける
布の水けをしぼって、広げてからバケツの染液に入れます。熱いので、ゴム手袋をしてハシを使います。ハシで時々布を動かしながら20分。できるだけ布が水面に浮かないように、中に空気が入らないようにします。
布を水洗い
20分経ったら、布を取り出して水けをしぼります。別のバケツに水をためて、布を軽く水洗い。水気をしぼりました。※染液は再度使うので捨てません。
布をみょうばん液につける
媒染液を作ります。作り方はこちら→ みょうばんアルミ媒染液の作り方
布を広げてから薄めたミョウバン液に入れる。時々、ゴム手袋をした手でまぜながら20分。終わったら水洗いします。
再び染液に布をつける
再度、染液に戻し入れます。時々まぜながら20分つけます。染まりが薄すぎる場合は、つける時間をのばします。
染液がぬるくなっている場合は、温めなおしたほうが染まりやすいです。
鉄媒染で色を変える
アルミ媒染で染めた後の布を、鉄媒染液につけてみました。深緑色になりました。染料店で買った木酢酸鉄液を水に薄めて使いました。ちょっと濃すぎたかもしれません。(写真なし)
※鉄媒染の話はこちら→ 媒染とは(鉄媒染、銅媒染の媒染剤)
媒染した後、水洗いして染液に戻すべきなのですが、事情により媒染で終了。媒染で終了すると、金属が表面に残りやすく、よくないです。
できあがり
アルミ媒染で黄緑色、鉄媒染で深緑色(オリーブグリーン)に染まりました。黄緑は写真だと薄く見えますが、結構染まっています。
余った液で重ね染め
思ったより染液に色が残っていたので、以前、ヨモギ染めをしたエコバッグとお弁当風呂敷を染め直しました。残液だったからか、たいして変わりませんでしたが、少し色が戻りました。
春の草で染めると、たいがい、こういう黄緑色になるかと思います。
ワイルドストロベリー染めで思ったこと
- 植物の栽培をやめるタイミングが、染め時
- 採れたての実を食べたいと思って育て始めたもの。今年は藍を育てるのでがまん。
- 濃染しないと薄いので、どう濃染するかが課題。お茶下地にチャレンジしたい。
※エコプリントの練習にもワイルドストロベリーを使っています。その話はこちら→ 布に植物を写しとるエコプリント自由研究
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。