紫芋で布を染める

紫芋で布を染める

紫イモでコットンを染めたときのことを書きます。

サツマイモが好きなので、よく買います。食べるはずのムラサキイモがいたんでしまったので、捨てる前に色素をとって染めてみることにしました。

アントシアニン系の色素での草木染めはすぐに退色すると言われていますが、本当でした。とても薄いピンクに染まったものの、1度洗ったら真っ白になりました。

染めた日:2019年2月11日~2019年2月12日

紫芋染めの材料

  • 木綿シーチング生地のお弁当風呂敷 38g 日暮里繊維街で買った生地を縫製したもの
  • テスト用コットンハギレ 少々
  • ムラサキイモ 100gくらい
  • みょうばん(誠和で買った染色用の焼ミョウバン) 6g
  • クエン酸 5g(小さじ1)

紫芋染めの手順

  1. 前準備:布をお湯に浸しておく
  2. 染液1番液:紫芋の変色部分を取り除き、クエン酸5gを溶かした水500mlで煮る。沸騰後20分加熱。
  3. 染液2番液:新しい水500mlで、クエン酸5gを入れて2番液を取る。沸騰後20分加熱。
  4. 染液3番液:新しい水500mlで、クエン酸5gを入れて3番液を取る。沸騰後20分加熱。
  5. 抽出した染液をあわせて、水位が少なかったので水300mlを追加し、布を入れて10分煮染め
  6. 水洗い
  7. みょうばん媒染液作り:みょうばん6gを少量のお湯に溶かし、水1.5リットルで薄める。
  8. みょうばん媒染液に布を入れる(常温、20分)
  9. 水洗い
  10. 染液に布を入れて、一晩放置
  11. 水洗い
  12. みょうばん媒染液に30分つける(色が抜けたので、やめればよかったかも?)
  13. 水洗い
  14. 染液で15分煮る
  15. 水洗い
  16. 脱水してお風呂場に干して乾燥

※草木染めの基本手順はこちらを見てください→ 草木染めで布を染める方法:綿・麻・絹

紫芋染めの写真と説明

染めた生地

染めたのは、シーチング生地で作ったお弁当ナプキン38gと、染まり具合をみたいコットンのハギレ2個です。濃染処理はしていません。

木綿シーチングのお弁当風呂敷とハギレ

染める生地は、お湯(お風呂ぐらいの温度)につけておきます。

生地をお湯につける

染料の紫芋

近所のスーパーでよく売っている千葉県産の紅イモです。焼いて食べようとしたら、傷んでいたので、染めてみることにしました。茶色くなった部分は取り除いて使用しました。

傷んだ紅イモ

クエン酸

クエン酸は染料店で購入したものを使いました。スーパーで買う掃除用のクエン酸でも同じだと思います。小さじ1が5gくらいでした。

クエン酸

クエン酸を濃度1%にしたかったので、クエン酸5gを500mlの水で溶かしました。もしかしたら、もう少し薄くても大丈夫かも?

染液のペーハーは3でした。

ペーハー3

紫芋から染液の抽出

紫芋100g程度と水500ml、クエン酸5gを入れてステンレス鍋で煮ました。クエン酸を入れるとピンクっぽくなります。甘酸っぱいよい匂いがします。

紫芋をクエン酸で煮る

沸騰してから20分加熱しました。加熱すると色が飛ぶといいますが、ブルーベリーの紅葉を染めたときは大丈夫だったので、気にせず加熱しました。

※ブルーベリーの紅葉で染めの話はこちら→ ブルーベリーの紅葉した葉っぱで手袋を染める

紫芋の染液を紗(テトロンメッシュ)のこし布でこしました。こし布は、お茶パックや不織布、ガーゼでもかまいません。イモのミの部分がドロドロなので、目が細かいものを使ったほうがよいです。

紫芋の染液を紗でこす

こし布で包んで、ぎゅっとしぼりました。

紫芋の染液を絞る

サツマイモが茶巾絞りのようになりました。まさしく紅芋です。

茶巾絞りのような絞りガラ

こしたカスを鍋に戻して、2番液、3番液も同様に抽出しました。

下の写真の左から、1番液、2番液、3番液の色です。少しずつ薄くなります。

紅芋の染液

紫芋の染液で煮染め

ステンレス鍋に染液に入れ、水位が少なかったので水300mlを追加して、あたためてから生地を投入、10分加熱しました。

紫芋染めでの木綿染色

ぱっと見た感じは、色がついたように見えるのですが、濃染処理をしていなかったので、生地の中に色が入っていかない感じです。

水洗い後の色は、とても薄いピンクでした。

無媒染の紫芋染めコットン生地

アルミ媒染

焼みょうばん6gを少量の熱湯で溶かして、バケツに水1.5リットルで薄めます。かき混ぜて媒染液にします。

水洗いしてしぼった布をみょうばん媒染液に入れて、常温で20分、ときどき動かしました。(写真無し)

再度染液へ入れて一晩放置

アルミ媒染後、水洗いしてしぼった布を、再び染液に漬けました。色が入らない感じがしたので、ボールに移して、一晩放置しました。

翌朝にはこんな色でした。

紫芋の染液に入れて一晩放置

再度アルミ媒染、染液で煮染め

水洗いしてしぼってから、再度アルミ媒染液に入れて30分。色が薄まってしまいました。

アルミ媒染に入れたコットン生地

やめておけばよかったです。染液で15分煮染めしましたが、色はあまり戻りませんでした。

水洗いした布は、ピンクはピンクですが、とても薄い色でした。

濡れた状態の紅芋染めコットン生地

もっと重ねたかったけれど、染液の水位が減ってしまって、これ以上は染められませんでした。よく水洗いした後、お風呂場に干しました。

生地をお風呂場に干す

できあがり

とても薄いピンク色に染まりました。植物繊維はディスポンなどで濃染処理が必要なのですが、今回はしませんでした。テスト用の木綿ハギレもほとんど染まらず。

紫芋染めのお弁当風呂敷

パーソナルカラーの色見本と比較すると、サマーの色に近い感じでした。

紫芋染めのパーソナルカラーとの比較

パーソナルカラーのスプリング(下の写真の右側)は、もう少し黄色が入ったピンク色なので、青みが入って紫っぽい感じだと、サマーの色かと思います。

紫芋染めのパーソナルカラーとの比較

※パーソナルカラーについてはこちら→ パーソナルカラーのこと

洗濯機で洗ったら

2/11~12に染めて、2/14にお弁当風呂敷として使って、2/15に洗濯機で普通に洗ったら、真っ白になりました。1回使っておしまい。はかないです。

洗濯機で洗った後の紫芋染めの色落ち

アントシアニン色素の草木染め

わたしが草木染めで染めたい色は紫系で、アントシアニンの色が一番近いです。

キッチンで染める系の本や、こども向けの実験の本には、アントシアニン系の色素の染色がよく出てきます。

花びらで染めたり、ブルーベリーの実、赤ジゾジュース、ブドウの皮、赤ワイン、黒豆、黒米などの食べ物で染めます。

書籍は「キッチン染めを楽しむ12ヶ月」「キッチンでできる草木染めレッスン帖」などです。「草木染め大全」にも出てきます。

退色しやすいので、染物としての草木染の本には、あまり出てきません。

アントシアニジンが色素の本体で、アントシアニンはそのアントシアニジンに糖や有機酸が結合したもの。ポリフェノールの一種です。カタカナの「ニ」の文字が抜けた、アントシアンは、アントシアニンやアントシアニジンの昔の総称だそうです。

熱に弱いらしいので、酸で色をもみだし、低温で、染まりやすいシルクを染める、というのがよさそうです。

アントシアニンは、酸を入れると赤味が増し、アルカリを入れると緑になります。

草木染めをはじめた当初、ブルーベリーの落ち葉で染めた時、ピンクに染まった生地が、最後にお風呂で使っている洗面器で水洗いをしたら、緑色に変身してとても不思議でした。

その頃は原因がよくわからなかったけれど、今は洗面器についた石鹸カスが犯人だと思います。緑色はキレイに染まったものの、手袋は使ううちに薄汚れた感じになりました。

※ブルーベリーの紅葉でミトンを染めた話はこちら→ ブルーベリーの紅葉した葉っぱで手袋を染める

紫芋染めで思ったこと

  • 紫色が好きなので、染液の色に染めたかった
  • 食べ物で染めるのが楽しくて好き
  • でも、食べられる部分を染物に使うのはもったいないので、なかなかできない
  • 6月のワークショップはブルーベリーの実で染める予定なので、アントシアニン系の染物を研究したい