2024年8月7日(水)五倍子染めワークショップ開催報告(岡山)

五倍子染め体験

五倍子染め(ごばいし・ふしぞめ)ワークショップ2回目を開催しました。場所は岡山駅からほど近い貸し施設です。

ブラウスも布も綿素材ですが、染め方によって違う色あいに染まりました。どちらも五倍子らしい紫鼠色です。

参加者はリピーター1名と初参加1名。初参加の方は草木染めを調べていてこのブログを見つけた方でした。身近にある染料植物のことを話したり、楽しい会になりました。

ワークショップの雰囲気

冷房のある貸し施設なので、暑い夏でも安心です。

今回の染料は乾燥の五倍子。ヌルデの木の虫コブです。昔から使われる伝統的な染料です。

乾燥染料の五倍子

色が安定するので市販のものを使いましたが、自然から採取した五倍子もお見せしました。

自然から採取した五倍子

岡山では自然の虫コブが山のほうにあったりします。採取時期は秋です。

※五倍子のことはこちら参照→ I love 五倍子(ごばいし)

染料を煮出して沸騰したところ。ステンレスの寸胴鍋を使いました。今回は1人1鍋、使いました。

染液煮出し

染液をこしているところ。染液はとても薄い色。煮出した後の虫コブは乾燥がお湯で戻って生に近い色になります。

染液こし

煮残った染料は再度煮出すことができるので、参加者に持ち帰ってもらいました。おうちでも草木染めをお試しください。

染液で木綿の布を染めはじめたところ。

五倍子染め染色作業

媒染しはじめたところ。

だんだん染まってきた綿ブラウス。青みグレーでした。服の縫い糸は白いままです。たいがいポリエステル糸なので染まりません。

媒染作業。鉄媒染で染めます。木酢酸鉄と硫酸第一鉄を使いました。

鉄媒染作業

※鉄媒染についてはこちら参照→ 媒染とは(鉄媒染、銅媒染の媒染剤)

染め終わり頃のブラウス。だいぶ濃い色に染まってきました。

五倍子染色作業終わり

染め終わり頃の綿布。どちらかというと赤みを感じるグレーです。

染め途中の綿の布

最後、少し色味を変える作業をした後、水洗いしているところ。変わったかな?

色味変更の作業後水洗い

染め上がり記念撮影。素敵な色に染まりました。どちらも綿素材ですが、下地無しで染まりました。

五倍子染め体験作品

五倍子の説明や、身近で採れそうな植物の話をしていたら、自分でも染めたくなってきました。

身近で採取できる植物があれば染料として使いたいのですが、8月は暑すぎて体力的に採取は無理と判断して、自分が好きなもの、乾燥五倍子を染料に選びました。

身近な植物も、乾燥植物染料も、どちらも草木染めとしては素敵なので、ワークショップの染料として今後もどちらも使っていきたいと思います。

次回のワークショップ

まだ詳細を決めていませんが、9月以降は、春に中止した初心者の会と、ウール染めの会をやりたいと思っています。

他にもご要望があればお気軽にお知らせください。

乾燥後の色あい

乾燥後のお写真を送ってもらいました。

綿100%ブラウス。実際はもう少し暗い色とのことです。

五倍子染めブラウス

ご協力ありがとうございます。

※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて

※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。