I love 五倍子(ごばいし)

五倍子で染めた看板用の板

11月のワークショップのテーマを五倍子に決めたこともあって、五倍子染めをしたくなってきました。

ずっと染めようと思っていた、木の看板をやっと型染めしました。

あと、よく着ているオックスフォード生地のシャツ(ブラウス)と、よく使っている帆布のトートバッグを染め直しました。草木染めは使ううちに、だんだんと日光や洗濯によって色が薄くなっていきます。

五倍子染めが好きなこと、について書きます。

染めた日:2022年10月~11月

最近五倍子で染めたもの

木の看板

看板用の板を型染めしました。

五倍子で染めた看板用の板

防染糊を置いて、浸し染めしたのですが、途中で糊が溶けてきてしまい、薄い色に染まりました。でも文字がくっきりしているので、よしとしました。

市民農園仲間が木製の置き看板を作ってくれたんです。立派でしっかりした作り。板が取り外せる優れものなので、板だけ外して染めました。

はめ込むとこんな感じ。これからマルシェ出店する時などに使います。作業場が見つかったらその入口に置きたいです。(今探しているのですが、なかなか見つからなくて)

字体は、今まで使っていた布看板用の型紙そのままです。

布看板も五倍子染めでした。染めたての色は紫がかった灰色です。

型染め看板

これは青空市に出店する時や、ワークショップの時に建物の入口にかけたりして、ずっと使い続けています。使い続けた色がこちら。陽に当たるうちに紫っぽさは徐々に薄まっていきますが、味のある色で普通のグレーとは違う感じです。

布の看板

帆布トートバッグ

手作りの帆布トートバッグ。1年半前、別の植物(藍の葉と茎)で薄紫色に染めていたものが白っぽくなったので、五倍子で染め直しました。すすけた感じになりますが、色のトーンは似ていて好きな色です。

五倍子で染め直した帆布トート

染める前に洗っていたら、持ち手革の赤茶色が流れてきたので分解して布だけ染め直しました。

トートバッグ分解

使いすぎて持ち手の裏布はボロボロだったので作成時の余り布で更新しました。染め直してから気が付いたので、そこだけ元の色になっていますが、同系色です。

持ち手部分

オックスフォードシャツ

シャツ(ブラウス)も染め直しました。好きな感じ、薄めの色に染まりました。

五倍子染めブラウス

ずっと前に五倍子で染めて、だんだんと色が薄くなり、染め直しながら着ているシャツです。

染め直す時の問題点は、シミ汚れが浮きあがること。よく洗ってから染めようと思い、事前にクエン酸での煮洗いをして、さらに石鹸でも煮洗いをしました。(洗えば洗うほど生地は傷みます)

こちらは昔、一番初めに五倍子で染めた時のシャツ。淡い色に染まっています。その頃はどうすればどう濃く染まるかは知らず、でも薄い色が好きなので問題はなく、好きな色に染まりました。

五倍子染めのドロップショルダーブラウス

その後、藍熊染料の型染め講習会で、五倍子はこんなに濃く染まることを知りました。青紫っぽい紫鼠色です。

型染めで五倍子染め

それを参考にして、さらに染め直した時。この時は鉄媒染が濃すぎてしまい、かなり灰色っぽくなりました。でもだんだん着て洗っていくうちに、赤みがかってきます。

ゴバイシ染めのブラウス

五倍子染めの色は、紫鼠色、藤鼠色です。カメラによっても光加減によってもかなり色が違い、モニターや画面でも違う色に見えるかと思います。ざっくりいうと、紫っぽさもある、味のあるグレー。グレージュみたいな感じです。

植物染料「五倍子」とは

五倍子(ゴバイシ、フシ)は、ヌルデの虫こぶ。昔、既婚女性が歯を黒く染めた、お歯黒の原料でもあり、昔から染め物に使われた伝統的な染料です。

鉄媒染で、ちょっと紫がかった、あいまいな雰囲気のグレージュが染まります。紫っぽく染まる染料は少ないので重要です。

であるとともに、木綿にも下地無しで染まる点がすばらしいです。無媒染やアルミ媒染では色がほとんどつかないので、木綿をよく染めるための下地代わりに使うこともあります。

味のある色に染まっても、写真には灰色にしか映らないこともあれば、染め方によっては濃い色に染まらずに薄い色になってしまうし、染め方によってはかなり普通の灰色にしか染まらない(鉄媒染が濃すぎた)ということもあります。

条件によって、赤紫がかったり、青紫がかった灰色になります。

東京にいた時の認識は「染料店で売っている乾燥植物染料」でした。

東京から岡山に引っ越して、「染料店で買う染料」であった五倍子が、「探し出すことができる自然の植物」ということを知り、感動しました。

これは「これがヌルデの木で、これが虫こぶ」と見せてもらったもの。緑色の膨らみが五倍子です。

ヌルデの虫こぶ

これは山に詳しい人と一緒に探し出した五倍子。赤い茶色のものもありました。虫こぶなので中にアブラムシが住んでいます。

ヌルデの虫こぶ

「好きな色を染めたい」「身近な植物で染めたい」「色落ちが少なく、堅牢に染めたい」「濃染剤無しで木綿を染めたい」という気持ちは、なかなか両立しないのですが、その中で五倍子は重要な染料の1つだと感じています。

五倍子染めと、もう少し赤みのある何か別の染料を重ね染めしたら素敵だなあと妄想しているところです。

※11月の通常ワークショップは五倍子染めをします。岡山駅近くです。ぜひご参加ください→ 2022年11月草木染め体験ワークショップ参加者募集(岡山) 

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。