2021年3月6日(土)桜染め体験ワークショップ開催報告

桜染め体験風景

桜染め体験のワークショップ1回目を開催しました。場所は東京の新高円寺です。

桜の枝を煮出してピンクを染める体験です。布や糸、ストール、ぬいぐるみ、靴下やマスク、様々なものがかわいい色に染まりました。色が薄かったものは枝や液を持ち帰り、お家で重ね染めしてもらうことにしました。

作業しながら草木染めや植物リサイクルに関する話を聞いたり、待ち時間に藍の種取りをしたり、楽しい会になったかと思います。去年の反省を活かしきれなかった点もあったので、それは次回につなげようと思います。

※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染めワークショップ

桜の枝を手に入れる

2月上旬に「今年は桜染めの体験は開催しますか」というお問い合わせをもらいました。

やりたい人がいるならやらなくては!と思って染料になる桜の枝を探しに出かけました。ここ2年で目星をつけた入手場所をチェックしにいったのですが、空振り。

帰りがけに、小さな公園で桜の木の伐採に遭遇しました。「少しもらっていいですか?」と聞いたら大丈夫で、「こっちも切っちゃいますねー」と作業を進めてくれました。木の下に落ちた剪定枝を拾い集め、多すぎて紙袋が破けたので自転車のかごに無理やり詰め込み、押して帰りました。

桜の剪定枝

カンザクラかな?と聞きましたが、正確な品種はわかりません。芯の中が緑色で、去年使った八重桜と比べて、紫味が出やすい感じがします。

ワークショップで染める用には冷凍保管した枝を使ったのですが、見てもらう用にバケツの水に挿して保管した枝も持参しました。

持ち帰ってもらう際にカットしたのですが、枝の中が緑色で、生き生きしていて、1ヶ月近く経っても大丈夫なんだと思いました。(茶色くポキっと折れる、枯れた部分は使えません)

※桜染めのやり方はこちら参照→ 桜染めの方法について

ワークショップの雰囲気

注意点などを説明をしたら、早速煮出します。枝を洗おうと思っていたのに忘れました。

台所のIHコンロで鍋2個を煮出しました。今回は水を変えて2番液まで取りました。

染液作り寸胴鍋

染液の色。赤みは出ていて、少し薄いオレンジ色。自宅でテストした色が再現できない点が解決できてなくて、反省。2回目は煮出し不足だったかもしれません。ちょっと思うところはあるので、次回につなげます。

赤みが出た人から染め始めました。かわいいピンクが布に入っていきますが、少し薄いかな?

1回めの染液での染色
1回めの染液での染色

アルミ媒染。今回は酢酸アルミを使いました。酢酸アルミは染料店に売っています。

アルミ媒染作業

コットンのぬいぐるみの持ち込みがありました。後半に色が入ってきました。

染液に入ったぬいぐるみ

今回の参加者は、リピーター2名と初参加3名。うち2名は草木染めが初めての方でした。桜染めに手一杯になって、基本的な説明が不足した気もしています。

※基本手順はこちら参照ください→ 草木染めの目次

草木染の布や糸を編み物やアクセサリー作りに使う方や、植物の利用つながりでコンポスト作りにハマっている方もいて、興味深い話も聞くことができました。

以前キャンセル待ちで結局参加できなかった方にも参加してもらえて、よかったです。募集の際に過去に申込みされた方に一斉メールをしていて、人気がある染料の場合はメール案内の方で満席になることがあります。

作り置きした液の活用

染まらなかった時の対策として、前日に作った濃い染液を持参しました。初めての試みです。シルクだと少しくすんだ色になりますが、木綿ならピンクに染まるはず。

重曹を使ったやり方はまだ練習中ですが、何度か煮た枝から、さらに色が出てきます。今回の液は、水2リットルに重曹は小さじ半分、何度か煮た枝を7分目くらい。3時間煮込みました。

この液も染めるタイミングで色が変わってきます。黒いのでわかりにくいですが、当初は焦げ茶色の液だったのですが、時間が経って赤みが出て紫みを帯びています。

桜染めで染まった色

濡れた状態なので、乾くともう少し色は薄まります。シルク、豆乳下地した木綿、濃染していない木綿やバンブー(竹)それぞれにそれぞれの色に染まっています。

染まった桜染めの布
染まった桜染めの布

参加した方は、お時間がある時に、乾燥後の写真をぜひお送りください。このページに追記します。

藍の種取り

前回、11月下旬のワークショップで刈り取った藍の穂。12~2月はワークショップをお休みしていたので、そのままに置いてありました。待ち時間に、種をぽろぽろ外す作業を参加者に手伝ってもらいました。

藍の種取り体験

生葉染めワークショップの際に、残った茎だけ土に2本挿していたものから取れた種です。元々は、草曜舎さんがバイオダイナミック農法で育てた藍。

※生葉染めの時の話はこちら→ 2020年7月特別企画「藍の生葉染め」ワークショップ開催報告

お配りした藍の種は、私がベランダで育てたもので、元々はセミナーでもらった藍です。

※セミナーの話はこちら→ 藍の赤紫染めを習う

次回のワークショップ

3月は、あと2回桜染めをします。

4月は、新たな試みとして、植木屋さんに剪定枝をもらって染められないか計画中です。

初めて草木染めワークショップを開催してから、今月で丸2年が経ちました。最近はコロナ対策でお休みした月も多かったので、ちょっと停滞気味ですが、なんとか続けてこられてよかったです。

乾燥後の色あい

乾いた後のお写真を送ってもらいました。ご協力ありがとうございます。

ストールと靴下はシルク、マスクは木綿。春らしい色とのことです。

コットンのぬいぐるみ、左がバンブーストール、右がシルクのハギレ。

桜染めぬいぐるみとバンブーとシルク

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。