藍の天然酵母作り失敗と赤紫染め

藍のCOBO作り挑戦

藍といえば発酵。発酵といえばパン作り。数年前、ウエダ家のCOBO方式で天然酵母を作って、パンを手作りしていたことを思い出しました。

いろんな食品が天然酵母になるのだから、藍の生葉も酵母になるかもと思ってチャレンジ。

結果、酵母作りは失敗したのですが、失敗した液で藍の赤紫染めをテストをして、薄いけれど染まりました。

染めた日:2020年8月1日~2020年8月23日

藍の天然酵母作り

通常の天然酵母作りでもよかったのですが、経験がほとんどないので、ウエダ家COBO方式にしました。COBOの作り方は、ウエダ家さんが発行している本を読むとわかります。

ビンを2つ用意して、使う前に煮沸消毒しました。砂糖入りと砂糖なしを試します。ビンの大きさは小さめで、250㏄程度。

瓶の煮沸消毒

COBO作りには、本当は蓋のスクリューが深いビンを使うべきなのですが、都合でスクリューが浅い瓶になりました。

ベランダから藍の葉(2番刈り)を10本くらい採取。下の方の葉は小さかったので、上の方中心。

ベランダの藍の植木鉢

1つのビンに12gずつ入れることにしました。葉だけにするか悩んだのですが、今回は茎ごと入れました。

藍の茎葉

茎を5cmくらいに切ってビンに詰めて、水道水を8分目。

藍の茎葉をビン詰め

藍には糖分が少なそうなので、片方だけ、きび糖を小さじ1入れて混ぜました。

きび砂糖投入

冷蔵庫に入れること10日くらい、その後、暑い室内に出して7日くらい。左が砂糖なし、右が砂糖入り。

藍のCOBO室温1週間後

砂糖入りが、プシュッと酵母っぽい音とおいしそうなニオイになりました。酵母の勢いは弱め。砂糖を入れなかったものは変なニオイ。泡立ち無し。酵母を通り越して腐敗方向に進んだ印象で、でも、よくある藍染の染液に近いにおいがしました。

ペーハーをみると、どちらもpH6でした。

発酵といえば酵母、と安易に思ったけれど、よく考えたらCOBOは乳酸菌ができるから酸性で、藍染の発酵に使われるのはアルカリ性を好む微生物。藍の発酵建てにはCOBOは使えないかも?と後になって思いました。

藍の赤紫染めテスト

何に使おうかぼんやりしていたら、さらに1週間が経過。酵母の勢いがなくなりました。

赤紫染めができるか、やってみることにしました。藍の葉を発酵して煮染めする方法をネットで見かけたので、それ方式でやってみることにしました。

とりあえずやってみただけで、COBO方式が赤紫染めにおすすめという訳ではありません。

砂糖入り(失敗)

液の色は、くすんだ緑。

砂糖入り染液の色

液をこして残った葉っぱは、原型をとどめていました。

砂糖入り濾した葉

液をぐつぐつ鍋で煮て、あくを取りつつ、液色が変化するのを待ったのですが、ぜんぜん紫みが出てきません。液色はずっと薄い黄色でした。

砂糖入りの液の色

タイミングを通り過ぎたのか、色素ができてないのか、かなり時間が経過してから5cm角のシルクを染めてみたら、薄い黄色になりました。

液量が少なすぎたため、途中で水を足したのですが、それもよくなかったかもしれません。

砂糖なし(まあまあのでき)

染液の色は、青緑。砂糖ありよりも、青みが強い、くすんだ色でした。少し沈殿している感じ。

砂糖なし染液の色

こして残った葉はドロドロ。形がありませんでした。

砂糖なし濾した葉

反省をふまえて、今度は水を足して水量を増やしてから加熱。こちらも紫にはならなかったのですが、なんとなく赤みが出てきたかも?というタイミングで染めてみることにしました。

染液の雰囲気では紫になる気がしなかったのですが、染まった布は紫っぽい雰囲気になりました。

赤紫染めテスト結果

左が砂糖なし。薄いものの、赤紫に染まりました。右が砂糖あり。薄い黄色ベージュでした。

藍で赤紫に染める方法は、けっこういろいろあるようです。調べると特許がある染め方も見かけました。

講習会で私が習ったことがある赤紫染めの方法は別のやり方で、1日でできます。

※習った時の話はこちら(方法は書いてません)→ 藍の赤紫染めを習う

※練習して紫色を染めた話はこちら→ 藍の赤紫染めのこと


今回は藍の天然酵母作りに失敗してしまったのですが、砂糖を入れればできそうな感じはしました。また今度チャレンジして、いつかパンを焼いてみたいと思います。

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。