ビワの枝でオレンジピンクを染める

ビワの剪定枝を3本入手したので、枝で染色テストをしました。葉っぱは後日にしようと思います。

シルクを染めるとピンクオレンジに、木綿を染めるとピンクに染まりました。

枇杷の枝の染色テストについて書きます。

染めた日:2020年7月13日

枇杷の剪定枝

剪定枝を入手しました。枝の太さは太いところで1.5センチくらい。枝の色は薄緑色です。

枇杷の剪定枝

葉っぱと枝に分けました。葉っぱは乾燥しても染めやすいので、とりあえず保管することにします。

1本目 染色テスト(失敗)

枝を切っただけで染液を作ると、色が薄い感じでした。

染液作り(失敗)

1本(124g)を4~5センチにカットします。

ステンレス鍋に水を3リットル。枝を入れて、フタをして、強火にかけます。

枇杷の染液作り1着火

しばらくしたら沸騰します。写真は沸騰時。そこから、フタをしたまま、やや強火で20分煮ます。

枇杷の染液作り1沸騰

バケツの上にザルを置いて、こし布をひいて、枝をこします。

染液づくり1こした枝

とれた染液の色はこんな色です。薄い黄色。

計量カップで液をすくい、バケツに戻すという作業。じゃばじゃばすると、空気が入って液に赤みが出ます。

染液の酸化

でも、染液としては色が薄い感じがしました。

こんな時、時間を置くと赤みが増す時もあるのですが、そのまま放置したら茶色くなってきたので、失敗です。染色はしませんでした。色が足りない感じです。

赤みが出てそうな部分

失敗して残った枝の断面を見ると、皮の内側部分に、赤みがありました。

こういう断面、梅やサクランボで見たことがあります。同じなのかはわかりません。

※梅染めの話はこちら→ 着物リメイクに。裏地を梅染め
※さくらんぼ染めの話はこちら→ さくらんぼの剪定枝で草木染め

別の枝の皮をむいてみました。緑色の枝の皮は、するっと手でむけました。

枇杷の枝の皮をむく

むいた部分の白い色が、だんだんアクが出て褐色に変色する感じ。ピンク色に染まるアボカドの種を切った時の雰囲気と似ています。

※参考:アボカドの種の断面

アボカドの種の酸化

これがピンクの元なのかな?と思っていますが、どうでしょうか?

※アボカド染めの話はこちら→ アボカドの皮・種・葉でシルクを染める

2本目 染色テスト(成功)

枝の皮をむいてからカットすると、上手くいきました。

染液作り(成功)

1本(53g)の皮をむいてから、3センチくらいに剪定ばさみでカットしました。

枇杷の枝をカット

ステンレス鍋に水を2リットル。枝を入れて、フタをして、強火にかけます。沸騰後20分やや強火。

枇杷の染液作り2

煮終わった所。

枝をこします。芯の周り全体が赤みがあるので、もっと細かく刻んでから煮ればよかったかもしれません。

皮をむいてカット

とれた液は薄い黄色で、空気を含めると、ほんのり赤みが出ました。

枇杷の染液2酸化直後の色

10分後、液に赤みが結構出てきました。

枇杷の染液2酸化10分後の色

時間とともに、赤みが強まる感じです。こんな時は、ピンクに染まると思います。

テスト布の染色

染色テスト。濡れた状態の小さい布を入れて20分染めます。左がシルク、右が木綿のシーチングです。

布を水洗いしたら、焼きみょうばんを使って、アルミ媒染20分。媒染すると色が薄まるように見えます。(写真なし)

媒染後、また水洗いをして、染液に戻して20分。染液が冷めていたので、温めなおしてから染めました。

よく水洗いして、干します。

できあがりの色

シルクはピンクオレンジ色、木綿のシーチングはピンク色に染まりました。

枇杷の枝での染め方について

やり方はアボカド染めと同じような感じです。火加減と加熱時間は違いますが、染め方はほぼこれと同じです→ 簡単アボカド食べ染めレシピ

空気を入れる部分以外は、基本手順通りです。基本手順はこちら→ 草木染めで布を染める方法:綿・麻・絹

アボカド染めや桜染めと同様、いろいろな染め方があるかと思います。染液に赤みがでてない状態で染めるとベージュになります。

水の違いなど、微妙な条件の違いで上手く染まらないこともあります。

試してみたい方へ

枝が1本(100g)残ったので、メルカリに500円で出品しました。枇杷の枝で染物を試してみたい方は、メルカリで「#枇杷の枝」を検索してください。生なので2日間で取り下げます。ハンカチ1~2枚分くらいは(2番液までとれば、ストール1枚くらいは)染まるのではないかと思います。必ず染まるということを確約するものではありません。

焼きみょうばんはスーパーで買ってください。2番液をとる時は、水の量を半分に減らしてください。

※追記:インスタグラムでの案内後すぐ、ご購入がありました。生のうちに発送できてよかったです。ありがとうございます。

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。染めてみた方は、ぜひ染めてみた感想も教えてください。