ログウッドを使って椿灰テスト
ログウッドでハギレを染めることで、椿灰の媒染液がアルミ媒染できているかテストしてみました。
使ったのは、1年前に作った、椿灰も入ったままの上澄み液の上部。結果、発色せず。効いてませんでした。
今度作り直して、またテストしようと思います。
追記:まだテスト中ですが、私の使い方が間違っていました。乾かして何度か媒染したほうがよさそうです。
目次
椿灰テストした理由
椿灰は、ツバキの枝葉を燃やして灰にしたもの。灰に熱湯を注いで、その上澄み液を媒染剤として使います。
木灰はアルカリ媒染ですが、椿の灰の場合はアルミニウム成分が含まれていて、アルミ媒染にもなるはず。
みょうばんは酸性ですが、椿灰はアルカリ性なので、アルカリ性のほうが色味がよい時に使いたいです。
でも、みょうばんと違って、うまく媒染液が作れたか自信がなく、本当に効いているのかわからなかったんです。
桜染めピンクなどはミョウバン媒染すると赤茶色っぽくなりやすく、椿灰を使うと無媒染と同じような色。でも、効いててその色なのか、効いてないからその色なのか、私には判断がつかない状態。
まずは瓶に入れたまま長時間放置してしまった、目の前にある椿灰液をテストしてみることにしました。
あと、灰を再利用して使い回せる回数も、今後テストしてみたいです。
ログウッドを使った理由
今回、ログウッドを使ってアルミ媒染になっているのかテストしました。
ログウッドは、外国のマメ科の木の芯材で、染料店で手に入る、青紫~紺色の植物染料です。チップも売ってますが、抽出された液体染料もあって、今回は手軽に使える液体を使いました。
他の染料の場合、アルミ媒染はたいがい、無媒染と似た色になります。効いてるか効いてないか色ではわかりにくいです。
でも、ロッグウッドの場合、無媒染では小豆色っぽいベージュで、アルミ媒染で青紫色に発色します。だからテストに使うことにしました。
椿灰媒染の作り
使った椿灰は、B級品としておすそわけしてもらったもの。(黒い灰が混じるのでB級というもの)
椿灰大さじ10杯に熱湯2リットルを注いで、1年前に作ったものです。
椿灰テスト結果
今回のテストではシルクのハギレを染めました。
ログウッドは、先媒染でみょうばん媒染して染めると、きれいな青紫色です。(写真左上)
「ログウッドは先媒染」ということを忘れていて、後媒染したものが写真下段。みょうばん媒染はグレーでした。(写真左下)
椿灰で媒染した布は先媒染も後媒染も小豆色っぽいベージュ、媒染前と同じ色でした。(写真右側)
テストの結果、私が作って放置した椿灰液は効かなかった、ということがわかりました。
レードル(梅酒などをすくうスプーン)を持っていないので、小さい器で液の上部をすくって、原液のまま使いました。なので、成分が沈んでいて上側だけダメだったということも考えられます。
椿灰テストやり直し
通販でかなり前に買った椿灰で作り直し。椿灰20gに熱湯850ccを注いで30分。20分媒染→ログウッド染色。失敗。全く発色せずベージュ色。(右はみょうばん媒染)
薄いからかな?と思って、布を椿灰汁に一晩漬けてから、ログウッド染色。
縦方向に、布の中の一部が発色して、縦ジマ模様になりました。(右はみょうばん媒染)
ここで、本を読み直して、みょうばん媒染と椿灰媒染のやり方が違うことに気が付きました。今までの使い方が間違っていました。何回も媒染することと、媒染したら乾かす、という工程を見逃していました。
もう少し濃くしたいと思って、灰を20g追加。加熱して混ぜて沈殿させました。
媒染したら洗わずにアイロンで乾かしてから、また媒染。という流れで3回媒染してから染色。
その結果、写真左側、紺色っぽい感じになり、ベージュ・小豆色は消えました。でもまだ薄い感じがします。
液のアルカリ度合いも、pH10弱しかなくて、もう少し高くなるはず。
もう少し灰を追加して、媒染時間や回数を増やしたら発色しそう、と思えてきました。
椿灰テストで思ったこと
- 結構簡単な作業なのに、やらずに放置していた。すぐ放置してしまうクセを直したい
- ログウッドでシルクがきれいな発色だった。ログウッド染めもいいなあ。
- 今年の冬こそ、手元にある紫根(軟紫根)を染めたい。それに椿灰も使ってみたい
- 桜染めなどピンク系はアルミ媒染にこだわらずに、灰汁媒染(アルカリとしての媒染)だけでいいのかも?という気もする
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