2023年2月26日(日)初心者向け草木染め体験ワークショップ開催報告(岡山)
2月は「初めて草木染めする方にもわかりやすい」をテーマに、草木染めワークショップを開催しました。場所は岡山駅東口からほど近い貸し施設です。
岡山で採れたザクロの皮(ザクロジュースを作った残り)から、やさしい黄色とカーキグレーが染まりました。
今回の参加者は先月初参加だった2名+初参加の4名。草木染めのことを調べてこのブログを見つけてくれた初心者さんが多かったです。草木染めの基本的な流れや注意点を説明しながらみんなで一緒に染めました。これをきっかけに、自宅でも気軽に草木染めを楽しんでもらえたらと思います。
※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染めワークショップ
目次
初心者向きの会
1年以上ぶりに、初心者向きの会を開催しました。ひさびさの満員御礼。
草木染めをする時に最低限知っておくべきこと、むずかしくなりすぎないように、自宅でも気軽に染められるように、ということを意識して説明をしたつもりです。
後から考えると、ちょっと内容を詰め込みすぎた気もします。伝わってますように。
※資料も配布しましたが、基本的な染め方はこちら参照→ 草木染めで布を染める方法:綿・麻・絹
染料のざくろの皮
染料として使ったザクロの皮は、岡山市内の知人が、ざくろジュースを作った時に出たもの。去年の11月にもらいました。ありがとうございます。
3ヶ月経って乾燥して硬くなっていると思い込んでいたのですが、まだやわらかみがありました。
このワークショップでは「その場で煮出す」ことを重視しているので、時間の関係で煮出すのは1回だけ。その液を使っていますが、まだまだ色が出ます。初めに出る色素と後から出る色素が違うこともあります。煮残った残りからも色が出ますので、持ち帰った方はぜひお家でお試しください。
ワークショップの雰囲気
まずお会計と注意点を話して、草木染めの基本的な説明をしました。
ステンレス寸胴鍋でザクロの皮を煮出しているところ。蓋をして煮出します。今回は2つの鍋で煮出しました。
布の前処理をしているところ。すべて植物繊維(木綿、麻混)だったので、濃染剤を使って濃染処理をしました。
お箸を使ってギュッと絞る、模様入れにチャレンジ。
染め始めたところ。これは木綿の刺し子糸。
模様入れた箸が長くて、染める器をタライに変更したところ。わたしがうっかりしてました。
色止めに媒染をします。
媒染によって染まる色が違うのも草木染めの楽しいところ。アルミ媒染と鉄媒染(木酢酸鉄)をしました。
焼きみょうばんを熱湯に溶かして、アルミ媒染液作成。みょうばんは漬物用としてスーパーにも売っていて身近なので、使いやすいです。
アルミ媒染しているところ。ステンレスタライは大きいので、お箸も入りました。
鉄媒染しているところ。木酢酸鉄を溶かして作った媒染液。私が入れた鉄液の量が多かったようです。
鉄媒染して水洗いした後に、染液に戻したところ。染液の液色が違うのは、媒染液の残り具合の差です。
鉄媒染が強かったと思ったので、他の人が染めて残った液も使って染めました。
刺し子糸をさばいているところ。ラーメンの麺に見える、おいしそうな感じでした。
最後はバスタオルで脱水。絞り模様が朝顔みたいになりました。他の模様入れの写真を取り忘れました。
染め上がり集合写真。アルミ媒染で黄色、鉄媒染でカーキグレーに染まりました。左手前のコットンガーゼストールと木綿のハンカチがこちらで用意したものです。
濡れた状態なので、乾くともう少し色が薄くなります。参加した方は、ぜひ乾燥後のお写真をお送りください。このページに追記します。
年月の経過とともに、染まった色も変化していくと思います。その時々の色を楽しんで、違う色にしたくなったら、他の植物や媒染での重ね染めも楽しんでください。
藍の種
藍の種も希望者におすそわけしました。桜の咲く頃に種まきして、夏になったら葉っぱだけでシルクが水色に染められます。
私の栽培日記はこちら参照→ 藍の種と栽培(生葉染め染料用)
藍の生葉染めはこちら参照→ 藍の生葉染めのやり方
藍の葉をなすりつけてバッグを染めた話はこちら→ 藍の生葉で木綿を染める(薬品なし)
藍のたたき染めはこちら参照→ 布に葉っぱの形を染める、たたき染め
これからのワークショップ
3月はセイヨウアカネでピンク系を染めるワークショップをする予定です。アカネは、かわいい色の植物染料の中では比較的色持ちがよいです。近日中に募集を開始しますので、しばしお待ちください。
※追記:3月の募集を開始しました→ 2023年3月草木染め体験ワークショップ参加者募集(岡山)
大人がひとりでも気軽に参加できる、草木染めを体験できる場所を目指しています。もう少し暖かくなったらランチやお茶タイムもはさみながらゆっくり染める会もしたいです。
草木染めワークショップに使える場所を探しています。岡山市・瀬戸内市・備前市あたりで探しています。煮出すことができて、水場で洗えること。火力がなくてもカセットコンロを持ち込み可能であれば煮出せます。情報があれば、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。
乾燥後の色あい
乾燥後のお写真を送っていただきました。
鉄媒染したコットンガーゼストール。アースカラーを少し淡くした感じの色とのことです。
アルミ媒染した刺し子糸と晒し。
アルミ媒染したコットンハンカチ(こちらで準備したもの)。色はあまり変わらず、乾燥後もやさしい黄色とのことです。
ご協力ありがとうございます。
※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて
※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。