2022年1月16日(日)茜染めワークショップ開催報告(岡山)

茜染めワークショップ風景

2022年初ワークショップは茜染めをしました。インドアカネの根を煮出して染めて、シルクストールや綿布が赤色に染まりました。場所は岡山市北区中牧(牧山クラインガルテンの近くの民家)です。

参加者は、初参加の1組2名。北長瀬ストリートマーケット出店時に見に来てくださって、お話したことのある方でした。染物のことや岡山のことをいろいろお話できて楽しかったです。

※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染めワークショップ

茜染め

草木染めの赤といえば、茜(あかね)。気軽に赤色やピンクを草木染めで染めたい時に、重宝するのがアカネです。

今回は、インドアカネ(乾燥した根のチップ)を使って、赤色を染めました。

インドアカネのチップ

アカネにはいくつか種類がありますが、インドアカネは赤みが強いです。手に入りやすく、黄色っぽくならないところがいいです。

希少なのは日本茜という日本の在来種で、染め方の伝承が途絶えてしまったそうで、各地で研究している人がいます。こないだ日本茜の種をもらったので、春になったら撒いてみようと思います。

茜とはちょっと違いますが、カワラマツバという雑草も同じアカネ科で、根で赤く染まるそうなので、見つけて集めて染めてみたいです。

※茜染めの話はこちら→ 茜染め(インドアカネ)

ワークショップの雰囲気

お会計を済ませて、簡単な説明をしてから、まずは染料を煮出しました。

煮終わってから、テトロンメッシュでこしているところ。今回は2回煮て、2番液も取りました。まだまだ煮出せるので、残った染料は持ち帰ってもらいました。

茜の染液

染める前に布をお湯につけているところ。木綿の布1枚は濃染剤処理もしました。シルクストールの1つは、既に何かで染まっているもの。既に染められた布は色が入らないこともありますが、たいがい、重なった色に染まることが多いです。

布の地入れ

※濃染についてはこちら参照→ 草木染めを濃く染める方法

焼きみょうばんを使って媒染液を作り、布を媒染しているところ。今回は先媒染にしてみました。

みょうばん媒染

椿の枝葉はアルミ分があるので、燃やした灰で媒染する人もいます。

※アルミ媒染の話はこちら→ みょうばんアルミ媒染液の作り方

染液で染めているところ。赤い色が布に入っていきます。

バケツで茜染め

何度か染液と媒染液を往復して染めて、終了。

写真の手前が染液、奥がみょうばん媒染液。はじめは透明だった媒染液が、赤色が流れ出て色が付いています。

残った液でもまだ染まるので、参加者も私も持ち帰り。茜はよく染まるので、捨てるのがもったいなくなります。

この民家には洗濯機もあるので、バスタオルで包んで脱水して終了。乾燥はお家でします。

染め上がり。濡れた状態なので、乾くと多少薄い色になります。

写真左側から、木綿の布(濃染あり)、シルクストール、元々色がついたシルクストール、木綿の布(濃染無し)です。

茜染めの布

元々色がついたシルクストールがエンジっぽい濃い色。濃染しなかった木綿もかなり染まりました。

薄めて染めればもっと薄いピンクに、残液で染めるともう少し黄色みのある色に染まるかと思います。お家でもお試しください。プラスチックなどは器まで赤くなって取れないので、そこは注意です。ステンレスは激落ちくん(メラミンスポンジ)でこすれば落ちます。

合間合間に草木染めに関連した話や、岡山の地元の話を聞いたりして、楽しかったです。

ベンガラで有名な吹屋もジーンズで有名な児島も岡山県。デニムは広島県福山市と岡山県井原市。引っ越してきた時は、「京都(染物の本場)と徳島(藍染の本場)が関東よりは近くなるなあ」くらいに思ってましたが、岡山にも行くべき場所がたくさんあると改めて思いました。

今後のワークショップ

1/26(水)に同じ内容を岡山中央エリアでやります。

感染者数が日に日に増えているので悩みますが、2月もワークショップを開催したいです。内容未定です。決まり次第、ブログで募集します。→※2022年1月24日追記:2月のワークショップはお休みすることにしました。

乾燥後の色

参加した方に乾燥後のお写真を送っていただきました。一番左はもともと色ついていたシルクストールです。生地や下処理の違いで少しずつ色が違いますね。

茜染めストールや布

ご協力ありがとうございます。植物からこの赤色が染まるなんて不思議です。

※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて

※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。