2023年5月27日(土)葉っぱで緑染めワークショップ開催報告(岡山)

緑染めワークショップ作品

5月は緑の葉っぱから緑色を染める、緑染めワークショップをしています。第2回目は、岡山駅からほど近い貸し施設で開催しました。

今回はクサギの葉と、クズの葉、2種類の植物を煮出しました。結果、クサギは黄色みが強く、緑染めとしては失敗。もう片方のクズからかなりの緑色が取れて、素敵な緑色を染めることができました。

今回の参加者は、初参加3名。お友達同士2名と1名参加の方でしたが、模様を入れたり、染まる色の違いに驚きながら、作業いっぱい、楽しい会になりました。

※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染め体験ワークショップ

緑染めの染料

前回は背高泡立草(セイタカアワダチソウ)でしたが、2回目は、臭木(クサギ)と葛(クズ)の葉を染料にしました。

クサギは、前々日、前回のワークショップのついでに中牧で採取したものです。

臭木の木

クズは、前日に道端で採取したものです。

植物を採取した段階では、クサギのほうが緑が強い色になると予想していて、足りない分をクズにしたのですが、結果としては、クズから濃い緑色が取れました。結果オーライです。

去年はクサギで素敵な緑色が染まりました→ 2022年5月19日(木)葉っぱで緑染めワークショップ開催報告(岡山) 2022年5月21日(土)葉っぱで緑染めワークショップ開催報告(岡山)

今が梅雨前の草刈りシーズン。目星をつけても草刈りが入ると一気に無くなるので気が抜けません。前回のセイタカアワダチソウを採取した場所も、帰りに見たら草刈りが終わって雑草皆無でした。

ワークショップの雰囲気

お会計を済ませて、自己紹介や注意点などをしたら、さっそく煮出しの準備。

枝ごと採取したので、葉っぱだけにします。

クサギの葉
葛の葉

緑染めのやり方で煮出します。ステンレスの寸胴鍋2個を使いました。鍋はステンレスがおすすめです。※緑染めについてはこちら参照→ 緑染め(緑葉染め)

これがクズ。

葛の葉の煮出し

これがクサギ。煮ている時に、液が黄色いことに気が付きました。葉っぱの柄を入れすぎたのかもしれません。

クサギの葉の煮出し

クサギの鍋がちょっと吹きこぼれて、反省。クサギのほうが葉の量が多かったので、鍋の大きさを逆にするべきでした。

葉っぱを煮ている間に、布の準備を進めます。シルク以外は濃染剤で濃染しました。

※濃染処理についてはこちら参照→ 草木染めを濃く染める方法

模様入れにも挑戦。これは半襟を三編みしたもの。どんな模様になるかな?

模様入れ

煮出し終わって、葉っぱを取り除きなら、染液の色チェック。

クズは、煮出した液色も、残った葉っぱも濃い緑色になっていました。

葛の葉の染液の色
煮残ったクズの葉

クサギは、液色に黄色が入ってしまい、黄緑色の染液でした。

臭木の葉の染液の色

染液に余裕があったので、各自好きなほうの染液で染めることにしました。

足袋をクサギ液に入れたところ。黄色でした。

生成のトートバッグは黄緑色に。足袋もだんだんと黄緑色になっていきました。

クサギの染液で染色

クズの液に入れた木綿の刺繍糸は緑色に。

クズの染液で染色

次に媒染。色の固定と発色のために、媒染という作業をします。緑染めなので、銅媒染をしました。だんだんと色が変化していきます。

大きいステンレスタライを共有したので、ちょっと狭いですが、ものによって色が違うのがよくわかりました。

銅媒染作業

ゴム手袋も緑色になっているかも、と見ているところ。

染まったゴム手袋

媒染の後に、もう一度染液で染めます。好きな染液に戻すことにしました。

足袋をクサギとクズの染液に一足ずつ入れたら、こんなに違う色になりました。

足袋の色の違い

途中から両方ともクズ液に入れることに変更。

黄色が残っちゃうかな?と予想しましたが、よく見ても分からないくらい緑色に変化しました。不思議です。

クズの染液で染めた足袋

クズの染液に入れた絹の半襟は、まさしく緑色に。

クズ液で半襟の染色

刺繍糸もクズの染液でさらに緑色になっていきます。

クズの液で刺繍糸の染色

葛の葉ってすごい染まるのだと感じました。

脱水機がないので、バスタオルで脱水。素材ごとにいろいろな緑色になっています。

バスタオルで脱水

染め上がり。濡れた状態なので乾いたらまた違うと思いますが、緑色に染まりました。

緑染め作品

参加した方は、参考のため、ぜひ乾燥後のお写真をお送りください。このページに追加します。

今回の参加者は、みなさん電車で来てくださった方でした。岡山は車社会ですが、電車やバスでもたどり着ける場所で、今のところワークショップが開催できていること、よかったと思いました。

これからのワークショップ

6月は久しぶりにアボカド染めをします。

「岡山旅行ついでに参加したい、でも日程が合わない」とか「平日だったら参加したい」という方がいましたら追加開催も可能な限り調整しますので、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。

※旅行での体験についてはこちら参照→ 岡山旅行で染物体験、草木染め

乾燥後の色あい

参加者に乾燥後の写真を送ってもらいました。

綿の刺繍糸と布。実物はもう少し黄緑色とのことです。

葛染め糸と布

エコバッグ。抹茶みたいな色とのことです。実物はもう少し明るい緑とのことです。

葛染めエコバッグ

着物の半襟シルク。三つ編み模様。実物はもう少し明るい色とのことです。

緑染め半襟

綿の足袋。コハゼ(足袋の金具)を留める糸もしっかりと染まったとのことです。

葛染め足袋

ご協力ありがとうございます。

※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて

※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。