2020年11月14日(土)液体植物染料染めワークショップ開催報告

液体植物染料染め体験風景

液体植物染料を混ぜて染める、草木染め体験ワークショップを開催しました。

例えば、青いクチナシブルーと黄色のウコンを混ぜて緑色に染めてみよう、というような試みです。3つの染料を使って、いろいろな色を染めました。

今回は模様入れにも力を入れて、いくつかチャレンジ。暖かい日で染め日和。リピーター4名と初参加2名の方に参加していただき、なかなか楽しい会になったかと思います。

※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染めワークショップ

液体植物染料で好きな色を作る

民家に元々あった、使い道がなかった古い染料です。ワークショップ場所として利用することになった時、ゆずっていただきました。「せっかくなので有効活用したい!」と思い、何度か液体植物染料を使う会を開催。今回、やっと在庫が無くなる段階になりました。

ビンに入った液体をお湯に溶かすだけ染液になるので、植物を煮出すよりも手軽に草木染めが楽しめます。

クチナシブルーを入れているところ。青系が染まる植物染めが少ないので、ありがたい存在です。

クチナシブルー液

今回使ったのは、ラックダイ(赤系)、クチナシブルー(青系)、ウコン(黄色系)の3つ。混ぜることでどんな色に染まるのか、1人1色作ってもらい、好きな色を染めました。

ラックとクチナシブルーで紫色にした染液。

ラックとクチナシブルーの染液

ウコンとクチナシブルーで緑色にした染液。

クチナシブルーとウコンの染液

濃染していない生地をクチナシブルーだけで染めたら薄かったので、さらにウコンを重ねているところと、濃い目に作ったクチナシブルー液。

ウコン重ね染めとクチナシブルー濃い目の液

重ね染めで模様を入れるため、まずはラックだけで染めているところ。

ラックダイ液

ラックを濃い目にして少しクチナシブルーも入れた染液。赤っぽいです。

クチナシブルー入りラックダイ濃い液

※言い忘れてしまったのですが、ラックは沈殿しやすいです。持ち帰った染液が沈殿してしまったら、酢を入れて溶かしてください。

模様入れ

今回はいつもよりも模様入れに力を入れました。染液作りに時間がかからず、濃度の調整も手軽な液体染料のほうが、模様入れはやりやすいです。

希望者には板締め絞りや、洗濯ばさみ、お箸を使った模様入れにチャレンジしてもらいました。

板締め絞りは、布を木型で挟み、挟んだ部分は染まらずに模様になる、という方法。布を重ねることで連続模様になります。いつも試作品の型を持参してくれる方が、今回も型を持ってきてくれました。

板締め絞り

重ね模様にもチャレンジしました。途中で型を置き直すので、作業は手間がかかります。

途中で型の置き直し作業。濡れたガーゼ生地、扱いにくいです。

板締め絞り重ね染め作業

最後に型を外したところ。重ね模様になりました。

板締め絞り重ね染め模様

他にもいろいろやりました。

※いろいろな模様入れの方法はこちら参照→ 布に絵を描く、模様を入れる

濃染処理

準備ができたら、濃染剤を使って濃染処理をしました。シルクの場合は濃染不要です。

濃染剤処理

水温を調整する必要があるのですが、温度計(ダイソーの400円商品)が電池切れ。交換用電池は用意していたのに、電池のフタがネジ式。開けられない!と慌てましたが、参加した方の1人がねじ回しを持っていて、器用な方がフタを開けてくれて、事なきを得ました。ありがとうございます。

濃染剤を使いたくない方は、自宅で豆乳下地やタンニン下地をしてきてもらっています。濃染しなくても染まるには染まりますが、薄い色になります。

※濃染剤の詳細はこちら→ 濃染剤カラーアップZBとディスポンについて

次回、11/22(日)はミロバラン染めのワークショップをしますが、濃染しないで染まります。ミロバラン自体が下地染めに使われるものです。まだ空きがありますので、よかったらご参加ください!

模様を入れた晒しに色が入りにくかったり、濃染前に模様入れ作業をしたことで色が薄くなったものがありました。きちんと広げた状態で地入れ(湯通し)ができなかったからかとも思い、次にやる時は順番を考えなくてはと思います。

そして、うっかり媒染液を1回で捨ててしまったのも反省。

いろいろな色に染める

いろいろな色に染まり、模様が入ったものもあり、オリジナリティあふれる感じになりました。

蛍光灯で色が飛んでいるものもありますが、濡れた状態なので、乾くともう少し色は薄くなるかと思います。乾燥後の色を参考にしたいので、参加した方は乾いたら画像をお送りください。このページに追記します。

液体植物染料で染めた布小物
液体植物染料で染めた布小物

藍の茎のその後

7月の生葉染めワークショップで使い終わった茎を2本、民家の庭に差していたもの。そろそろ種取りできそうな状態になっていました。

藍の穂の種
庭の藍の穂

生葉染めの参加者で鉢植えしている人は、まだ花っぽい感じだとか。同じものでも環境によって種取り時期が違うようです。

次回のワークショップ

11/22(日)はミロバラン染め(残席3)、11/29(日)は茜染め(満席・キャンセル待ち受付中)です。

ミロバラン染めに空席がありますので、よかったらぜひお越しください。

12月にも1回は同じ場所で開催したいと思っていますが、まだ日程、内容を決めていません。

乾燥後の色あい

乾燥後の写真を参加者に送っていただきました。

手前の青がクチナシブルーで染めた麻(ラミー)。奥の紫がラックとクチナシブルーのミックスで板締め絞りをしたもの。

液体植物染料で染めた布

クチナシブルーで染めたポーチが少し色が抜けた感じとのことです。

ラックやクチナシブルーで染めた綿小物

ウコンとクチナシブルーを使って染めたもの。

ウコンとクチナシブルーで染めた布小物
ウコンとクチナシブルーで染めたストールとハンカチ

ご協力ありがとうございます。


※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。
※つぎいろワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて
※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次