藍の生葉で木綿を染める(薬品なし)
藍の生葉染めでは、基本的に木綿や麻はほとんど染まらず、とても淡い水色に染まります。
でも、藍の生葉の「たたき染め」では、木綿や麻が染まります。布に葉っぱを叩きつけると、暗めの青緑色に染まります。
なので、布全体をたたき染めするイメージで染めることにしました。ムラにはなりますが、くすんだ青緑色はいい感じ。かわいい色です。
染まりやすいように、無漂白のエコマーク入り木綿(生成)を染めました。濃染はしていません。
染めた日:2022年8月上旬
※試してみたい方はワークショップにきてください。場所は岡山です→ 2024年7月草木染め体験ワークショップ参加者募集(岡山)
目次
藍の生葉で木綿を染める材料
- 藍の生葉 168g
- 無漂白の木綿トートバッグ(12オンスキャンバス生地) 113g
- 塩(食卓塩)少々
※葉っぱの量が少なめなのは、手元にあった分だけ使ったから。30分以内に作業できる分量で、もっと増やしたほうがいいです。
※染まりやすいように生成を使用。たぶん、真っ白よりも生成色の木綿や麻生地が染まりやすいと思う。(豆乳下地したほうがよく染まった、という人もいました)
藍の生葉で木綿を染める手順
- (前準備)バッグを洗濯して乾かす
- 茎ごと葉っぱを洗って水を切る
- 茎から葉っぱだけを取る
- 葉っぱに塩を入れて細かくする(フードプロセッサー使用。水なし。5分)
- 乾いたままのバッグに葉っぱ泥をなすりつける(25分)
- 時間を置く(15分)
- バッグを水洗い
- 石鹸水洗い
- 乾かす
藍の生葉で木綿を染める写真と説明
染料準備
茎ごと採取して、水洗い。水分は、洗った時に付いて、振り払って残った水分だけ。
茎から葉っぱを手で取り、葉っぱだけ使います。
フードプロセッサーに葉っぱと食卓塩を入れて、細かくしました。塩の量は適当。フードプロセッサー1回に1つまみ、1振りぐらい。あればチョッパーのほうがやりやすいかも。
見た目はジェノベーゼソース。ここまで5分。
Mサイズトートバッグを染める
乾いたままのバッグに、作ったディップを広げる。パンを作る時に使う、おうとつのある綿棒でコロコロ。(綿棒も水色になりました。激落ちくんスポンジなら落ちますが、デコボコなので落とすのは大変)
葉のディップが綿棒に付きます。こそげ取って、白い部分へ置き直し、また綿棒でコロコロしました。
これはバッグの逆側。ディップの水分がだんだん減ってきて、やりにくくなります。バッグのサイズが大きすぎたかも。
白地が残った部分もあったものの、外側はだいたい色が付きました。バッグの内側を染める葉っぱの余裕はなし。持ち手は手でなすりつけました。
通常の生葉染めと同様、開始から30分以内で終了しました。
15分ほど放置してから、水洗い。水が緑色が出ます。何度か水を変えて水が透明になったら、石鹸水で洗いました。(写真なし)(石鹸水でけっこう色が落ちちゃった、という人もいました。私は石鹸洗いしようと思っています)
自然乾燥して、できあがり。乾くまでは変な色かも?ムラ失敗?と思ったのですが、乾いたらかわいい感じのくすんだ青緑色。白地が残っていたり、ムラがありますが、変ではないです。
シルクを藍の生葉染めで染めた水色と比べると暗い色ですが、これはこれでいい色、使いやすい色です。
小さめトートバッグの場合
半分くらいの高さのミニトート(10オンスキャンバス生地)も染めました。(トートバッグ:57g、葉:92g)
手でなすりつけて染めました。染め始めは明るい緑色です。
バッグの内側や細かい部分まで、もみ込みました。だんだん暗い色になります。
小さいトートは全体、バッグの内側も染められました。色は同じような色。(全体写真を載せてないのは、たたき染めの失敗跡が残っていて恥ずかしいからです)
※2023年7月追記:この小さいトートはその後、普通の藍染めで重ね染めしました。単に藍染するよりも全体的に深みがあるような、失敗の痕跡もいい感じの奥行き感になりました。
※藍建てした話はこちら→ 藍染とは何か、の続き。はじめての藍建て
去年、濡れたサラシを染めた場合
去年は真っ白なサラシを同じように染めました。いつもの草木染めと同じように、事前に布はお湯につけて濡れた状態にしていました。
水色っぽく染まったものの、薄い色でした。
薄いので後日重ね染めすると、暗い色にくすんでしまい、いまいちでした。
藍の生葉で木綿を染める(薬品なし)で思ったこと
- 布を乾いた状態のまま染める、ということを去年は思いつかなかった
- 思ったより少ない葉っぱの量でも染まる
- 色の強さはわからないが、たたき染めが弱い感じではないので、同じような感じ?
- もっとムラなくきれいに染めてみたい(水分入れる?)→「葉っぱと少量の水で、ひたすら手もみ」という方法を、来年やってみる予定。
追記:染めたものを見せてもらいました
このバッグを8月にインスタグラムに載せてて、それを見て染めたよ~という布から作ったバッグ。を10月に見せてもらったので、私のバッグと並べて写真を撮ってみました。
むらになる染め方が難点だと思ってましたが、それもよい感じ、と思えてきました。活かしたモノが作れればいいのだなあ。
※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。