ブルーベリーの剪定枝で紫っぽく染める

ブルーベリーの枝で染めた軍手とシルクはぎれ

ブルーベリーの木をベランダの植木鉢で育てています。6年目にして初めての剪定。時期が遅くなりましたが、邪魔な枝を切りました。

ブルーベリーの実や葉っぱで染めたことはありますが、枝で染めるのは初めて。木綿の軍手が薄紫色、シルクのハギレが紫みのある小豆色に染まりました。紫味がほんのり入って、思ったよりブルーベリーらしい色になりました。

2022年は岡山に引っ越したので、ブルーベリー農園でもらってきた剪定枝で染めている最中です(下のほうに追記)

剪定して染めた日:2021年2月22日、2022年1~2月

ブルーベリー枝染めの材料

  • ブルーベリーの剪定枝 60gと101g
  • 木綿の軍手1組 53g
  • シルクはぎれ2枚(1枚8g、幅25cm × 長さ60cm)
  • 焼きみょうばん 大さじ1強
  • 石灰水(海苔の乾燥剤を湯で溶かした上澄み液を使用) 少々

※草木染めの基本手順はこちらを見てください→ 草木染めで布を染める方法:綿・麻・絹

ブルーベリーの剪定枝

ラビットアイ系の品種。ベランダで剪定して、すぐに染め物に使いました。

剪定枝は、緑色の枝と太めの茶色の枝が混じっていて、先の方には新芽。剪定シーズンに出遅れました。直径5ミリ程度の枝が多いです。

ブルーベリーの剪定枝

樹皮が茶色の枝も、枝の中は緑色。桜など他の枝に比べて緑っぽさが強いと思いました。

ブルーベリーの枝の断面

立ち枯れた部分、枝の内側まで茶色くなった枝は取り除きました。

茶色の枯れた枝

剪定ばさみで3cm程度にカットしました。後から考えると、縦に割ったり、もっと細かくしてもよかったかも。

カットしたブルーベリーの枝

染液作り

ブルーベリー2本の種類は違って、紅葉すると葉っぱの色もオレンジ赤とワイン赤で微妙に違う色。なので、分けて煮出しました。種類名がわからないので、「オレンジ赤」と「ワイン赤」とよびます。

オレンジ赤の煮出し

水と枝を入れて、フタをして沸騰後30分煮ました。オレンジ赤:枝は60g。水2リットル。

鍋での煮出し

煮出した際に鍋に茶色のアクが付きました。樹木っぽい感じ。煮出す前に枝を水洗いしたほうがいいのかもしれません。

こし布で枝をこして、バケツで液を受けます。

とれた染液の色は透明感のある黄色っぽい色でした。

ブルーベリー染液の色

空気を入れても、あまり変わらず。※空気の入れ方はアボカド染め参照→ 簡単アボカド食べ染めレシピ 

酸化後の染液の色

放置すること4時間半。赤みが出てきました。(この液は、シルクはぎれを重ね染めするのに使用)

ブルーベリーの染液4時間半後

2番液は、枝を戻して新しい水1.5リットルにして沸騰後30分煮出しました。2番液はすぐに赤みが出ました。

赤くなった、と思ったタイミングで染めています。

ワイン赤の染液

ワイン赤:枝101gに水3.5リットル。同じように30分煮出しました。とれたての染液は黄土色。

ブルーベリー染液の色

空気を入れた後の色。赤みが出ました。

ブルーベリー染液酸化後の色

20分後、結構赤くて暗い色の染液になりました。これでシルクを染めはじめました。

2番液は、水を2リットルにして沸騰後30分煮出し。シルクを染める用に使いました。

残った枝全部をまとめて、3番液も取り、軍手を再度染めるのに使いました。3番液は薄かったので、重曹を少し入れて濃く煮出したほうがよかったかも、と後から思いました。

紅葉がオレンジ赤の染液はオレンジっぽく、紅葉がワイン赤の染液はワインっぽいと感じました。

※赤みを出して染める草木染めの場合、水の違いで赤みが出ないこともあるそうです。色が出にくい場合、重曹を少し入れて煮るといいかもしれません。

染液で染める

シルクのハギレ

ワイン赤の染液を使って、シルクのハギレを2枚染めました。

布は、お湯(お風呂くらいの温度)につけて濡らしておきました。

染液のバケツに、布を入れました。時々ハシで動かしながら20分。

シルク1回目の染色

水洗いしたところ。上2枚がシルクはぎれ。下はテスト布。シルク・濃染剤した木綿サラシ、下地なしの木綿サラシ。下地をしないサラシには色が入らない感じでした。

1回目の染色後の布色

みょうばん媒染20分(焼きミョウバン大さじ1を少量の熱湯に溶かして、水2リットルに薄めました)

みょうばん液

媒染して水洗いした後。少し色が薄まった感じです。

アルミ媒染後の布

染液に戻し入れてました。茶色っぽくなりそうな雰囲気。

染色2回目

水洗いした後。赤茶っぽい色です。濃染剤をした木綿が紫ピンクできれいでした。

茶色っぽい雰囲気が強いので、石灰水に布をつけることにしました。時間がたった海苔の乾燥剤をお湯に溶かして、その上澄みをさらに水に溶かしたもの。少し紫っぽい雰囲気になります。

※石灰はアルカリ性なので目や肌につかないように注意。生石灰だと水で発熱するので注意。

よく水洗いして、ベランダで乾燥。紫味の入った小豆色になりました。パーソナルカラーだとサマーが一番近いと思います。

乾燥後のシルクはぎれ

※パーソナルカラーについてはこちら→ パーソナルカラーのこと

一度乾燥させた後、赤くなってきた1番液で再度染めて、石灰水で媒染しました。染まった色はあまり変わりませんでした。

軍手を染める

洗濯済の普通の軍手。手袋代わりに使うために染めます。

軍手

まず、濃染なしで染めました。茶色くならないように、媒染は石灰水だけにしました。

軍手を染める

濡れた状態だと、結構藤色でキレイですが、乾くと薄かったです。

濡れた状態の軍手。

染色後、濡れた状態の軍手

乾燥後の軍手。

テストで染めたハギレの濃染剤の色がキレイだったので、軍手も濃染してから再度染めることにしました。

3番液を取って再び染色。薄い染液でしたが、濃染したので前よりも色が入りました。ブルーベリーが思い浮かぶ、紫味のある色になりました。

1年後の色あい

1年後。シルク布は少し薄くなったかな?くらい。軍手は軍手として使って汚れて、トップで洗っているので薄い色になったものの、裏側は紫ピンク色が残っています。

ちなみに、写真の左側の水色ストールは、ブルーベリーの実で2年前に染めた自己使用シルクストール。染めたてはもっと濃い色でした。染めたての色はこちら→ フルーツ染めのストール(ベリー系)

他の色あい

2022年1月、ブルーベリー農園でもらってきた剪定枝。1週間前に剪定したもの。品種はブリジッタ。細枝の表面は赤紫色。

ブルーベリーの剪定枝

みょうばん媒染で、オレンジ茶ベージュ系の色あいになりました。シルクストールとウール毛糸。どちらも剪定枝で染める時に染まりがちな色だと思います。

1回目のブルーベリー染め

シルクの染液。ピンク味はあるけれどベージュの混じった薄色(枝200gカット無し、1回目の煮出し。水5リットル。水につけた翌日に20分沸騰後煮出し。その翌日にアルミ媒染で染色)

ウールの染液。赤みは出ていた。( 枝200gカット無し、3回目の煮出し。水5リットル、重曹1.5g、沸騰後3時間煮出し、5時間30分後にアルミ先媒染で染色)

ブルーベリーの枝染めで思ったこと

  • 濃染剤で濃染した色が赤紫でキレイ。アボカド染めの紫味に似ている。※アボカドの話はこちら→ アボカド染めの紫っぽさ
  • 紅葉した葉で染めたピンクとは、また違う感じがする ※紅葉の話はこちら→ 紅葉した葉で染める不思議
  • ブルーベリー農園の剪定枝をもらって染めたいと思いつつ、まだできてない。いつかやってみたい→2022年チャレンジ中です。
  • 軍手の色がどの程度色がもつのか、要観察。→思ったより残っている感じがします。

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。