2022年6月16日(木)アカメガシワ染めワークショップ開催報告(岡山)

アカメガシワ染め体験ワークショップ

6月の草木染め体験ワークショップ(アカメガシワ染めの会)を開催しました。場所は、岡山駅市街地からほど近い貸し部屋です。

アカメガシワの茎葉を煮出して、素敵なグレー系の色が染まりました。

参加者はリピーター1名と初参加2名。初参加の方はインスタグラムを見てくださった方と、そのお友達。みんなでおしゃべりしつつ、身近な植物から味のある色が染まる不思議を楽しんでもらえたかと思います。

※ワークショップ最新情報はこちら→ つぎいろ草木染めワークショップ

アカメガシワ染め

アカメガシワ染めをしようと思うまで、その存在を認識していませんでしたが、意識するとよく見かける植物でした。岡山ならバイパス道路や線路脇に大きい木がたくさんあります。

アカメガシワ

思い起こすと、東京でも道端のアスファルトの隙間などに生えていてたと思います。雰囲気が芙蓉に似ているので芙蓉だと思いこんでいたのかも。

黒染めに使われたりもします。(草木染で黒を染めるのはむずかしいです。いつか黒染めの会もやってみたいです。)

ワークショップの雰囲気

お会計をして、染めるものを確認して、自己紹介や注意点などをお話したら、さっそく煮出し作業。

材料には、当日の朝に私が採取してきたアカメガシワを使いました。

原料のアカメガシワ

下準備。やり方はいろいろありそうですが、今回は適当に葉っぱや茎をカット。蜜があってアリが付きやすいとか。虫は外に振り払って作業しました。

染料の下準備

ステンレスの寸胴鍋で煮出します。沸騰したところ。煮ていたら、柏の葉っぱに見えてきました。余談で、岡山の柏餅は、柏の葉ではなくてサルトリイバラの葉っぱではさむと聞いてびっくり。

アカメガシワの煮出し

煮ている間に布の下準備。木綿や麻など植物繊維の場合、普通は染まりやすくする濃染処理が必要ですが、アカメガシワはしなくても染まるので、いつもより時間に余裕がありました。

模様入れにチャレンジ。板で挟んだり、ねじって止めたりすると、表面に出てない部分が染まらずに模様になります。

絞り作業

煮出し終わったら、液をこして、染めていきます。染液で染まる色は、淡い黄色。

染液で染める作業

煮出した液(染液)だけで染めると色落ちしやすいので、媒染という作業をします。今回は木酢酸鉄液を使いました。鉄媒染をすると暗い渋い色に発色します。

鉄媒染作業

麻シャツ。今回は少人数だったので大きめの容器で染める余裕がありました。

アカメガシワ染め作業

シルクのストールは染まりやすいので慎重に染めていきました。

コットンガーゼストール。小豆色っぽい雰囲気になってきたところ。

様子を見ながら、どこで終わるか悩むところ。

麻シャツの媒染作業

できあがり。屋外の自然光で写真撮影。よい色に染まりました。五倍子(ごばいし)染めにも似た雰囲気です。

アカメガシワ染め体験ワークショップ

左から、シルクストール、コットンガーゼストール(こちらで用意したもの)、麻シャツ。濡れた状態なので、乾くと色は薄まります。

乾燥後の色あい

参加した方に乾燥後の写真を送ってもらいました。

麻シャツ。

アカメガシワ染め麻シャツ

シルクストール。実物はもう少し赤みがあるとのことです。

アカメガシワ染めシルクストール

ご協力ありがとうございます。

次回のワークショップ

6月19日にもう一度同じ内容を岡山市北区中牧でします。

7月は藍の生葉染めをします。生の葉っぱからシルクが鮮やかな水色に染まります。他の草木染めや、普通の藍染とは全然違う、スペシャルな染め物です。近日中に募集を開始する予定です。

このワークショップはお教室ではないし、私は草木染めの先生ではありません。一緒にやってみようという雰囲気で、草木染めに興味をもった人が、気軽に楽しく参加できる場所を作れたらと思っています。

※ワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて

※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次

※不明点やアドバイスがありましたら、お問い合わせフォームもしくはインスタグラムから、お気軽にお知らせください。