2019年7月28日(日)液体植物染料染めワークショップ開催報告
2回目の液体植物染料での草木染め体験ワークショップを開催しました。その開催報告を書きます。染料は、ウコン、クチナシブルー、ラックダイ、ログウッドです。
今回の参加者は、前回までのリピーターが6人、初めての参加者が1人の計7名でした。顔見知りになった参加者も多かったからか、なごやかな雰囲気でした。
前回ドタバタした反省をふまえて、時間配分やダンドリを見直し。2回目ということもあって手際よく進行できて、余裕を持ったお茶タイムもできました。
※ワークショップ最新情報はこちら→ 草木染めワークショップについて
染めた日:2019年7月28日
目次
液体植物染料のみで草木染め
テーマは、液体染料を使った草木染です。偶然、ワークショップで借りている民家(東京・新高円寺)に使っていない古い染料があって、無償で使わせていただくことに。買うと高いので、とてもぜいたくな会です。
田中直染料店の液体植物染料。種類は、クチナシブルー液、ラックダイ液EX10、ログウッド液67、ウコン液50の4つを使いました。お酢はペーハー調整に使いました。
草木染めでは普通は植物を煮出すのですが、液体染料を使うと、その工程が省けます。前回は黄色用にエンジュを煮出しましたが、バタバタしてしまったので、今回は代わりにウコン液を使うことにしました。
液体とはいえ、天然の植物や動物(ラックは虫なので動物)が原料の染料です。
草木染めワークショップの雰囲気
お会計と簡単な手順説明をしてから、前準備へ。
模様入れ準備。得意な方がオススメの絞り方を教えてくれました。どんな風になるのか、この時点では想像がつきませんでした。私自身は、しぼり染めは不得意です。なので、絞り染めの出来ばえは、参加する方の能力に左右されます。
生みょうばんで媒染液作り。こちらも民家にあったもの。いつもは焼ミョウバンを使っているので、はじめて生みょうばんを使いました。熱湯で溶かしました。焼き明礬より溶けやすかったです。
みんなでミョウバン媒染しているところ。染液より先に媒染をする、先媒染にしました。
ウコンの染液を作っているところ。液体染料を少量、ぬるま湯に入れました。
かき混ぜれば染液ができあがり。体によさそうな、さわやかな芳香がしました。カレー粉のニオイがするのかと思ってたら、違いました。
重ね染めする場合は、ウコンから。堅牢度が低いので先に染めることにしました。日光にも洗濯にも弱いそうです。
クチナシブルー液。前回濃すぎたと思ったので、少し液体染料を減らして作りました。あと、前回、どれがどの染料か伝わりにくかったので、染料名を書いたラベルを置くことにしました。
ウコンで染めた一部をクチナシブルーで重ね染めして緑にしたりしているところ。
ラックダイは薄い液と濃い液の2つを作りました。赤紫を目指したつもりが、エンジ色が強く出ました。
ログウッドも濃いめと薄めを2種類準備したつもりが、薄め方が足りなかったらしく、結局濃くなりました。前回は重曹を入れましたが、今回は重曹無しにしました。ペーハーは少し酸性のほうが染まりやすいです。
絞り染めのヒモをはずすところ。どんな柄になっているかワクワクする瞬間です。
染物がひと段落ついたら、お茶タイム。ハーブ好きな参加者がハーブティを入れてくれました。ありがとうございます。お酒をちょっと飲んだ人もいたり、ゆるい雰囲気でおしゃべり。ゆんたく、みたいな感じでした。
この会に参加したことをきっかけに、草木染めにはまりだした方もいて、うれしい限りです。
手芸好きな方にとどまらず、ガーデニング、植物やハーブが好きな方、山好きな方も参加してくださって、自然に近い染物、草木染めは幅広いなあと改めて思いました。
インスタ映え対策
前回、ビニールシートの上に染めた作品を並べた写真が、「ニュースに出てくる盗品を並べた写真っぽい」という話を聞きました。それはそれで面白いかなと個人的には思ったのですが、気兼ねなくインスタグラムにも載せられるように、白背景にしてみました。※前回の開催報告はこちら(比べてください)→ 2019年7月7日(日)液体植物染料染めワークショップ開催報告
せっかくなので、真ん中に「つぎいろ」の布看板(手作り市に出店した時に作った看板)を置いてみました。つぎいろのロゴマークは、葉っぱだと思った方が多かったのですが、葉っぱではありません。ハスのつぼみをモチーフにしています。
※手作り市に出店した時の話はこちら→ 手作り市で草木染め雑貨を販売しました
液体植物染料の染まり具合
カラフルにさまざまに染まりました。液体染料は濃く染まります。乾くと多少薄くなります。ウコンは堅牢度が低いので、退色が早いかもしれません。
けっこう黄色(ウコン)が人気でした。クチナシブルーを重ねて緑にしたり、ログウッドの濃紫と2色で染め分けしたり。
市販の帆布バッグを染めた人もいました。厚手のハンプもしっかり染まりました。クチナシブルー(水色)にログウッド(紺色)を重ねたり、ラックダイとログウッドで紫になった帆布バッグ。
ウコンに一部クチナシブルーを重ねたコットンストール。黄色に青をかけることで、緑になります。
薄手の木綿ハンカチ。ラックダイ、ログウッド、クチナシブルー、ウコンの順かと思います。
手まりを巻く極細の糸や、刺し子糸。前回が濃かったので、今回は薄めにラックダイとクチナシブルー染め。
クチナシブルー染めの晒し。
乾くと色が落ち着いて薄まります。参加された方は、お時間があるときに、乾いた色の写真をお送りください。
追記:乾燥後の色あい
追記:その後、参加した方に送ってもらった乾燥後の写真です。
ウコンに一部クチナシブルーを重ねたコットンストール。中程が明るい黄緑でふさに近いところはもう少し暗い感じとのことです。
ウコンとログウッドの二色染めコットンエコバッグ。クチナシブルー染めの晒し。色は薄め。
木綿糸。ウコン×クチナシブルーで緑、ログウッドの青紫、ラックダイのピンク、ウコンの黄色。
刺し子や手まり用の木綿糸。7月7日と28日の両方に参加された方のもので、両方で染めた分が入っています。薄いピンクは、残液で染めたもの。
薄手の木綿ハンカチ。濃いラック、薄いラック、ログウッド、クチナシブルー、ウコンの順。
リネンストール。ウコンを染めた上にクチナシブルーをグラデーション。先端部分(フサの付近)のみ、豆乳下地してあるもの。
木綿ハンカチ。内側がウコン、外側がラックダイ。
追記:時間経過後の色あい
ウコンとログウッドの二色染めコットンエコバッグ。その後のワークショップにご持参いただいたものを写真を撮らせてもらいました。染めたてに比べて、落ち着いた色になってきています。
2019年10月(3か月後)
2020年6月(11か月後)
※つぎいろワークショップ全体についてはこちら→ 草木染めワークショップについて
※草木染めについて知りたい人はこちら→ 草木染めの目次