パーソナルカラーのこと
わたしは洋服や身に着けるものを選ぶのが苦手なので、「パーソナルカラー」という考え方に救われました。パーソナルカラーについて書きたいと思います。
目次
パーソナルカラーとは
パーソナルカラーは、その人その人に似合う色のことです。
赤、黄、緑、青などの色(色相)が同じでも、色の鮮やかさ(彩度)や色の明るさ(明度)によって、似合う色と似合わない色があります。同じピンク色でも、黄色を含むピンクと、青を含むピンクでは、似あったり似あわなかったりします。
自分の生まれ持った肌や髪色、目の瞳の色に調和する、似合う色がパーソナルカラーです。
わかりやすくタイプ別になっていて、スプリング・サマー・オータム・ウインターの4つの季節にわかれています。
大きくは、黄色系のイエローベースと、青系のブルーベースにわかれています。イエローベースはイエベ、ブルーベースはブルベ、とも呼ばれています。
春と秋がイエローベース、夏と冬がブルーベースです。シーズン別の色の見本を見れば、似合う色と似合わない色がわかる仕組みです。
自分のパーソナルカラーを身につけると、肌の色うつりがよく見えます。逆に、似合わない色を身につけると、肌がくすんで見えてしまいます。
なので、服をファッションコーディネートするとき、髪を染める色を選ぶとき、口紅やアイシャドー、ファンデーションなど化粧品を選択するときに役立つ考え方です。メガネを買う際のフレームの色の選び方としても役立ちます。
自分がブルベなのかイエベなのか、自分がどのシーズンなのかを判断するには、専門家に診断を受けるのがオススメです。
パーソナルカラー診断を受けた経験
パーソナルカラー診断を2回受けたことがあります。わたしの結果は、どちらもブルーベースのサマーでした。サマーの色は、ほんの少しだけブルーやグレーが含まれる落ち着いた色あいです。
セミナー形式のカラー診断
1回目は、かなり昔、20代の頃。派遣会社のセミナーで「パーソナルカラーセミナー」というものがあって、自分に似合う色がわかるというので参加しました。
10人くらいの人が参加するセミナー形式で、価格は3000円。
診断方法は、紙に書かれた質問に答えていくとタイプがわかる、簡易型の判別方式でした。例えば、「身に着けるアクセサリーはゴールドとシルバーのどちらが多いか?」といった質問です。
その質問に答えていくと、自分のタイプがわかります。私はサマーでした。今なら「パーソナルカラー自己診断」とネット検索すれば、たくさん出ているかと思います。
診断されたタイプの色やキーワードが書かれた資料(A4サイズのカラーコピー)を1枚もらいました。
流行の芸能人を例にあげて、シーズン別の特徴の説明してもらい、理解を深めます。「飯島直子さんがオータム」というのがわかりやすい、と思ったことを覚えています。確かに、飯島直子さんに似合うような秋色が、サマーのわたしには全然似合わない、と思いました。
1つの色(ピンクならピンクだけ)について、ドレープという色の見本になる布を体に当ててもらい、見てもらいました。
そのドレープに「白」を選んだ参加者がいて、「白を選ぶなんて、ツウですね」と先生に言われていました。白でも、似合う色と似合わない色があるというのが印象に残りました。
実際に服選びに役に立ったのかというと、あまり役立ちませんでした。洋服屋さんに並ぶ服は、そのとき流行している色しか並んでいないからです。でも、口紅の色は気をつけるようになりました。
もらったサマーの説明用紙は、40代となった今でも持っています。断捨離で手放したものが多い中、捨てなかったものの1つです。
マンツーマンのカラー診断
2回目は、3~4年前の2015年。デパート(松坂屋)が主催するパーソナルカラー診断を受けました。価格は3240円でした。
肌断食をはじめたので、ファンデーションを使わずに顔色をよく見せたいと思ったのがきっかけです。
受付カウンターでパーソナルカラーがどういうものかという説明をうけてから、専用の部屋に移動。
診断自体は、専用の部屋で行います。色は、光など周りの環境に影響されるので、照明が色を見るために調整された場所が必要らしいです。確かに、日光に当たった時と、室内の蛍光灯にある時とでは、色は別の色に見えることがあります。
ドレープ(大きい色見本となる布)をあててもらい診断します。上半身の前面が布で覆われる感じです。4つのタイプのドレープを重ねて当てて、1枚1枚めくります。すばやく変えると違いがわかります。鏡に映しながらなので、自分でも「たしかにこの色だと顔色が悪くみえる」というのがよくわかりました。
診断結果はブルーベースのサマーでした。私は肌が黄色っぽいのですが、黄色い肌の人がみんなイエローベースかというと、そういうものではないそうです。日本人にはサマーが比較的多いらしいです。
特にオータムがNGと言われて納得しました。秋には秋らしい色、からし色やカーキなど、オータムの色が素敵だと思いますが、自分には似合いません。逆に、意外だったのは、ヒスイのような緑やパステルピンクが似あうという診断。
似あう色のドレープについては、写真に撮らせてもらいました。
資料として、4シーズンの色が載っている紙のカラーチャートをもらいました。
自分のシーズンの中でも、特に自分に似あう色に印をつけてくれます。逆に、別のシーズンの特に似合わない色や、使える色にも印をつけてくれます。
ただ、この資料はコーティングされた紙でできていて、載っている色数も少ないため、実際に布などと比較するには使いにくいです。
カラー診断を受けたその後
診断を受けた後日、その結果を元にしてデパートで服を見て回るセミナーに参加しました。自分に似あう色がわかったので、その色の服を見つけるというものです。
これを受けて「私には服を選ぶ能力がない」ということがはっきりわかりました。色があっても、サイズや形、生地の素材、価格といったほかの要素に納得がいきません。自分が好きなものは探し出せない、と思ったんです。それで、自分で作った服を着よう思って、今では洋裁をしています。
服作りの経緯はこちらに書いています。 →独学での服作りと立体裁断のこと
パーソナルカラーという考え方が気に入っていて、色を決める際のベースにしています。似あう色を探すというより、似合わない色を避けています。
好きだけれど似合わない色は、顔から離れた部分に使うとよいそうです。
自分のパーソナルカラーには、好きな色が多いです。わたしは、ちょっとぼやけた曖昧な色が好きなのですが、サマーにはそういう色あいが多いです。
安い色見本の布を買う
本格的な色見本は高いです。そこまでは必要ないため、楽天のネット通販で安いものを購入しました。
「パーソナルカラー診断ハンカチサイズ色見本2種類セット」という商品で、当時1900円でした。4つのシーズンが入っているもの1枚と自分のパーソナルカラーの1枚の、2枚セットになっています。
下の写真が4つのシーズンの色が載っているもの。左側がブルーベースで、上がサマー、下がウインター。右側がイエローベースで、上がスプリング、下がオータムです。
4つが入っているので、「この青はどのシーズンか?」とか見比べることができます。ぴったり同じ色であることは少ないですが、雰囲気でどのグループか判別しています。
もう1つは、自分(サマー)の色がたくさん載っているものです。4つのシーズンだけでは色数が少ないので、こちらも必要です。
どちらもポリエステル100%で20cm×20cmの大きさです。
はじめはバッグにひそめて持ち歩き、買い物時に商品と色を比較しようと試みたのですが、なかなかお店で怪しい行動をする勇気がなく、持ち歩かなくなりました。
主に自宅で手持ちの服の色を見たり、草木染めで染物をした時など「この色のシーズンは何かな?」と思ったときに使っています。色見本と布を並べて比較するのに役立っています。
ちなみに上の写真のスカーフは研究会で染めました→ 研究会で草木染め体験:ザクロとクヌギとエンジュ
気が楽になる
わたしは、どちらかというとセンスがよくないです。買ったときにはいいと思ったものが、家でよく考えると全然似合っていなかったりします。コーディネートも苦手で、いいと思った上着を買っても、下にあわせる服がチグハグになります。
パーソナルカラーを知って、断捨離本の「フランス人は10着しか服を持たない」のように、似合うものだけ着ればいいんだと知って、気が楽になりました。
私はズボン派なのですが、スカートと違ってパンツの場合、黒、紺、灰色、ベージュ、カーキ、白など限られたベーシックカラーになります。その中の「ベージュ」「カーキ」という似合わない色を選択肢から除くことができました。
ベージュは、茶色っぽいイエローベースの色です。パンツのバリエーションとして「ベージュ」を選ぶと、それにあうトップスはイエローベースになります。自分に似合う色を選べばパンツにあわない、パンツにあわせれば自分に似合わない色のトップスになるわけです。
そういう色がイマイチだと感じながらも、「同じような服を毎日会社に着ていけない」という思いがあって、ずっと手放せなかったんです。それが「自分にとって不要な色」と明確になってスッキリしました。
年齢的な開き直りもあるけれど、同じ服でも大丈夫になりました。その気持ちの根底に、パーソナルカラーという理論があるように思います。漠然と好きな色と考えるよりも、「これはサマーの色」という選び方が、わかりやすくて気持ちもラクです。
今後、白髪で髪染めするようになったら、パーソナルカラーの考え方に基づいて染める色を決めると思います。
興味がある方は、一度パーソナルカラー診断を受けてみることをオススメします。