岡山に移住して1年で思ったこと

岡山に移住して、1年が経ちました。移住といっても、岡山市の市街地近くの郊外住宅地です。

季節がひとめぐり。この1年で思ったことを書きます。

12月頃から新居を探していて、やっと決まって、引っ越しに向けて準備中。家探しの話はまた今度書きます。

岡山にあるもの

私にとっては、岡山や西日本という場所は知らないものばかりで、行ったことがない場所がたくさんある。

必要最低限の生活をするだけだと、どの街にも同じチェーン店のスーパーやスーツ屋、ドラッグストア、ホームセンター、葬儀屋さんの看板が並んでいて、代わり映えしないつまらない感じ。でも一歩踏み込むと、地域特有の手工芸があったり、こだわりの自然農があったり、おもしろそうな興味深いものがある。マルシェや直売所があったり、山も川も海も近くていい感じ。

そういうものは東京近郊にもあるけれど、よりローカルで隠された感じ、がんばらないと見つけ出しにくい感じがする。

古民家DIY改修という妄想

家探しをしていたら、安い古い家も出てきて、家のDIYに興味が湧いてきて、DIY改修のYoutubeを見だしてしまう。

そして、田舎なら安い物件もあるので、空き家を買ってDIY改修して作業場にしてワークショップもしようと思って、空き家バンクの物件を買おうとしたら、相談した人全員に反対された。

敷地に車が入れないのは論外。まず買うのではなく、借りてみないと。不要になった時に売れないだろうし、解体するにもかなりお金がかかる。と適切なアドバイスをいただく。確かに、ネットでDIY半ばで断念しただろう空き家物件も見かけて、それは車が入れない場所だった。

自分としては、隣の家が近い点が気になったので、その空き家の購入は断念。

先日、古民家を改修したカフェのお庭を借りてワークショップをしたら、隣の家から離れていて、景色が広々した感じがよかった。こんな雰囲気がいいな、としみじみ思った。

わたしが目をつけた空き家は、隣の家が近かった。田舎なら土地がいっぱいあるから隣同士が離れていると思いきや、基本的に家というものは集落にあるから、家同士が近い。都会よりも近い場合も多い。農家なら離れている家もあるけれど、農地は農家じゃないと買えないから買えない。そして田舎すぎて遠い場所には私がたどり着けない。

とりあえず作業場は、気長に探すことにした。

地震が少ない

首都圏にいると、震度3くらいの地震は普通にある。忘れた頃に揺れたりする。小さい地震なら、そんなに驚かない。

岡山に引っ越したら、地震が少なかった。この1年に1回くらいあったかも?と思う程度。首都圏でこれだけ地震がなかったら、まとめて来そうで(地面にエネルギーが溜まっていそうで)怖いくらい少ないと思う。

東日本大震災をきっかけに東日本から岡山に移住した人もいる。地震という観点から見ると、干拓地が多い南側よりは地盤がしっかりした北側のほうがよさそう。吉備中央町などが人気らしい。

客観的な判断には、南海トラフ巨大地震想定震度マップ、液状化危険度マップが公開されているので、それを見るのがよいと思う。

ウインカー出そうぜ

「ウインカー出そうぜ」と書かれた広告がある。

一瞬、その広告があるその場所で今ウインカーを出そうぜ、という意味だと思って、「必要ない場所でウインカーを出したら危険だ」と感じたのだけれど、あとから、岡山にはウインカーを出さずに方向変換をする人がいるので、みなさんウインカーを出して方向転換しましょう、という意味だと理解した。

宗教が暮らしに根づいている地域なのに、なぜ交通ルールは守らないのだろう?とも思うのだけれど、「周りに合わせる」ルールなのかなあ、とも思う。

ちょっとの車間をすかさず右折する人も多い。青信号になってから前の車が進むまでの時間が長いのは、赤信号でも渡り切ろうとする車を待っているからだと思う。

運転免許の更新をした時、「岡山ルール」が書かれた文章を目撃した。

紹介文化

ネットに情報が載っていないので、ネット検索があまり役に立たない。

SNSには載っていることもあるけれど、SNSは検索しにくい。SNSに載ってない情報も多い。

基本的には、情報はクチコミで人づてに集めるものらしく、なかなか入手できない。ワークショップに来てくれた人と世間話をすることはあるけれど、それ以外の人付き合いは希薄なので、私自身、知らないことが多いと思う。

仲間内を大切にする文化はあるのだと聞いた。様子をハタから見ていて、それは本当にそうなんじゃないかと感じた。でも、自分がその中でうまくできる人間かどうかというと自信がないので、地味にこっそり生きていこうと思う。

すいている

待つのが当たり前と思っていたものが、人が少なくて、すいすい進むので気持ちがよい。

免許の更新窓口もすいていた。役所の窓口もさほど待たされない。郵便局は場所による。歯医者や動物病院もぜんぜん待たされない。

近所の歯医者はささっと治してくれて、素晴らしいと思った。

素敵な桜並木があっても、人は少なく、ぜいたくだと思った。有名な桜の観光地は車の渋滞が大変らしいけれど。

岡山の百間川の土手

車の混雑は道によってはあるけれど、比べたらとても少ないし、人の混雑は少なくて快適。

白菜が安い

冬に直売所に行くと、白菜がたくさん並んでいて、安い。東京では1/8カットか1/4カットを買っていたのに、まるごと1個買うことになり、冬場はたくさん食べた。

白菜はよく採れるらしく、キムチ工場があったりする。

雨が降らない

雨が降らないというか、基本降らなくて、降ってもすぐやむ。

確かにここ最近の異常気象で、大雨が降る時期はあるけれど、それ以外の時期は、雨が降らない。長靴は畑作業をするから売れるだろうけれど、レインブーツは売れないと思う。雨傘もいらない。車だし。

しかしながら、川も水路もいっぱいあるから、水不足にはならないそう。

川と河川敷

電話で道案内をしようとして「川の近くで」と言ったら、「川はたくさんある」と言われてその通りだと思った。小さい水路も川のように見えるから、岡山は水の流れる場所だらけだと思う。

百間川(ひゃっけんがわ)の河川敷の雰囲気がいいと思う。山並みも近くに見える。河川敷に公園があって、テニスコートや野球場などもあって、散歩するのにもいい感じ。

旭川という大きい一級河川は、後楽園・岡山城の近くはよさそうだし、川の上流のほうに行けば川遊びができるけれど、下流は釣りをしている人がいるぐらいで、遊ぶ場所ではない感じ。

混雑する大通りをさけて、川沿いの道路が車の抜け道になっている。信号が少なくてよく進む。というわけで、川沿いは結構な車通りで、自転車では通りにくい。もっと自転車生活がしやすい街になるといいと思う。

東京インテリア

「東京インテリア」という大きめのインテリア雑貨屋さんがある。

東京インテリアというものを、岡山に来て初めて知った。東京には店舗がない。店舗情報を見ると、千葉や埼玉の郊外のほうにはある。

一見すると、大塚家具のような大きな建物。中は通路が広々していて、ロフトや東急ハンズみたいな、インテリア雑貨が売っているお店。家具を買う時に便利そうだと思う。

東京靴流通センターという靴屋さんは、東京にも都心部を離れた辺りに結構ある。


家探しをした際に、観光やレジャーとは違う視線で街を見てみて思ったことはたくさんあるので、それはまた今度書きます。